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(古民家再生事例)大阪市東住吉の旧家/石場建て伝統構法

2021年10月1日

建物の写真

概要・コンセプト

築後140年を経ている格調高い旧家の再生工事を手掛けさせて頂きました。
石場建て伝統構法だったため、その特性を活かした形で再生しています。
構造金物や筋交い、合板などは一切使わず、伝統的な木組み(金物を使わない仕口)と土壁・差鴨居などの耐力要素を適切に配置した構造補強を行っています。
このお宅は構造的にいくつかの課題を抱えていたため、それを改善することが再生に当たっての主題の一つでした

1.2階の大きな荷重を支えるための柱が2階集中荷重の直下にないため、1階の鴨居が垂れていた
  → 要所に柱を増設
2.1階の耐力壁が少ない
  → 和室の間仕切りに土壁の耐力壁を新設
3.各所で不同沈下と傾きが発生していた
  → 一旦骨組みだけの状態まで戻し、ジャッキアップして耐圧版(ベタ基礎)を設置

造作材など再利用可能なものを最初に取外し、ていねいに復旧する形で工事を行いました。
これから先数百年にわたって、誇り高き住まいとして愛され続け、使い続けられるようにとの想いを込めてつくらせて頂きました。

工事中の写真

 

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