石場建て伝統構法 職人の仕事-1/原木の伐採から出材まで
木を深く知り、愛情をもって木を扱う わたしたちがつくる「石場建て伝統構法の家」には、欠かせない素材があります。 それが 木 です。 木とともに生き、木とともに家をつくる。 そのためには、まず木を深く知ることが欠かせません。 私たち東風では、構造材として100年~150年ほど育った国産の杉や桧を主に使っています。 けれども、その木が現場に届くまでには、何十年、あるいは何世代にもわたる営みと、山と向き合う人々の手仕事があります。 苗木を植え、山を育てる林業家。 伐採された木を山から運び出す運搬業者。 丸太を製 ...
石場建て伝統構法 職人の仕事-2/原木の製材
美しい木目の吉野杉 製材作業 長さ9mの原木の製材 石場建て伝統構法には 木 という素材が欠かせません。 わたしたちの家づくりでは、100年~150年程度の国産の杉・桧を主に使いますが、素材としての木が大工のもとにやってくるまでには、さまざまな職人たちの仕事が関係しています。 林業家によって山から原木が出材されると、原木は製材所に運び込まれます。 製材所では、皮つき丸太の状態から、帯鋸(おびのこ)を使って ・角材にしたり ・丸太に面(ツラ)をつけたり ・板に挽いたり というような作業を行います。 製材はと ...
近畿圏外から、東風に設計の依頼をご検討下さっているみなさまへ
(株)木造建築東風としては、これまで主に近畿圏内でのお仕事を手がけさせて頂いてきましたが、今後はそれ以外の地域でのご依頼も積極的にお請けしたいと考えています。 これまでに近畿圏外でのお仕事に携わらせて頂いた実績としては、以下の場所が挙げられます。 岩手県、東京都、長野県、静岡県、愛知県、岡山県、香川県 当然、遠方になると出張経費などが掛かってきてしまうわけですが、ZOOM などのツールの普及により、 オンラインでの打合せに対してあまり抵抗がなくなってきたことや、実際に現地まで行く回数を少なくしても業務を進 ...
土壁 ✕ 高気密高断熱 の建物の梅雨時期の快適さについて
ここ数年、古民家のような伝統的な木造・土壁の建物に、高気密・高断熱改修する機会が増えてきました。 当社で運営している 東風の宿(Cochi Stay for Architecture lovers)もその一つです。 東風の宿では、築50年の竹小舞下地+土壁で作られた木造建築物を高気密・高断熱改修しました。 この東風の宿を使ってみてだんだんわかってきたことがあります。 土壁には非常に大きな蓄熱性能と調湿性能があり、これに高気密・高断熱性能を付加すると、特に寒暖差が大きくジメジメした梅雨の時期には以下のような ...
木造でも遮音できます。集合住宅、遮音室、二世帯住宅、古い旅館など
「木造で遮音なんてできるわけないやん!」 とほとんどの方々から言われそうですが、実はそれができるんです。 これまでにも何度かやってます。 多くの方々に伝わりやすいかたちで事例をあげると、シネコン(シネマコンプレックス)の遮音技術と同じものです。 どんな事例でやったかということをイラストでお示ししますね ケース1:木造✕遮音技術で上下階間の音をシャットアウト 最初のケースは1階と2階の間に遮音床を設ける事例です。 これがどんな時に求められるのか?というと・・・ ・2世帯住宅で、1階に老夫婦世帯が居住、2階に ...
石場建て伝統構法 竹小舞下地+土壁の真価とは?
壁の【重さ】が整える、身体の深部感覚 現代の多くの住まいでは、「石膏ボード」と呼ばれる軽量な建材が室内の壁下地として使われています。 軽くて安価、施工も容易で、短期間で効率よく仕上げられるため、今や住宅建築の主流といえる素材です。 一方で、日本には千年以上前から、竹小舞を編み、土を何層にも塗り重ねて壁を仕上げるという伝統的な「土壁」の工法がありました。 手間も時間もかかるこの工法は、現代の建築の中では非効率で不経済なものとして敬遠されがちですが、実はそこに“目に見えない価値”が存在しています。 ここで石膏 ...