現代の家づくりの中では、「木材は材木屋さんから角材になった製品を仕入れてくるもの」という風に認識されている事例がほとんどだと思います。
私たち(株)木造建築東風では、構造材として使う木材を市場を通さずに直接原木で購入することが多いため、林業家や製材所の方々とお話しする機会がよくあります。
私たちがこれまでにお会いしたベテランの林業家の方々はみな、
「これまでに何万本という原木を出荷してきたが、自分が育てた木や出荷してきた木で建てられた家を見たことがない」
と言います。
林業家は原木市場へ原木を出荷してしまうと、その原木市場で木材を競り落とした製材所・材木商・工務店さんなどがそれぞれに持ち帰って販売してしまうため、何代もかけて手塩にかけて育ててきた木がどの家に使われたのかは分からなくなってしまうのです。
これは現代の住宅産業システムの問題ですが、とても残念なことだと思いませんか?
私たちは、もっと林業家や木に対するリスペクトの気持ちを持って家づくりに取り組むべきだと考えていて、
現代の家づくりの中で見過ごされているいくつかの過程がいかに大切で、価値のあるものかということを実感することが度々あります。
そこで今回は、原木の育成に携わる森と林業家の世界をぜひ体感して頂きたいと思い、少人数(10名)での有料ツアーを企画しました。
吉野の山々が育む豊かな自然の中で林業の真髄に触れるこのツアーでは、地元のベテラン林業家である福本雅文氏の案内のもと、普段は知ることのできない林業の世界を見て頂きたいと考えています。
当日は、奈良県吉野郡川上村内にある、樹齢100年の桧が育成されている山へ、参加者のみなさまをお連れします。
福本氏は、数十年にわたり山と共に生き、その知識と経験を次世代へと伝え続けるベテランです。
福本氏は日々、どのような視点で山を見つめ、木々とそして山と向き合っているのか?
その人柄と共に感じていただけるように、実際の仕事現場でお話を伺います。
過去に開催した伐採見学会の写真/ヘルメットをかぶっているのが福本雅文氏。
※ 今回は伐採作業が見られるわけではありません
樹齢約100年の桧の原木
林業家が苗木を植えてから、木々が育ち、出荷されるまでには3代から4代、つまり90年から120年という長い時間が必要です。
私たちは普段、材木屋さんへ行って購入すれば簡単に手に入れられると思いがちですが、実際にはそれほどの歳月をかけて大切に育てられてきたものなのです。
私たち(株)木造建築東風では、この長い時間をかけて育てられた木の価値をみなさまに実感し、その背後にある林業家たちの想いを広く知っていただきたいと考えています。
このツアーを通じてお伝えしたいのは、木は一本一本が代々大切に育ててこられたものであり、またそのような木を使って建てられた家は数十年で安易に壊してしまうのではなく、数百年にわたって大切に使い続けて頂きたいという想いです。
今回のツアーの詳細
【開催日時】
2024年6月15日(土)に変更しました
12:45 吉野町内に集合
※ 集合場所は参加申込頂いた方へお送りします
当日のタイムスケジュールはこちらをご確認ください
【参加費用】
お一人様¥8,000-
中学生以下のお子様は無料でご参加いただけます。
ただ現場の足元が悪いこともあり、大変申訳ないのですが小学校入学前のお子様はご参加頂けません。
【送金先】
楽天銀行 第2営業支店
普通 7652947
株式会社 木造建築東風
モクゾウケンチクコチ
※ 着金確認後、参加申込完了となります
【注意事項】
※1 車を降りてから見学場所までは歩いて5分程度です。
汚れてもいいような靴(スニーカーなど)をご用意ください
※2 雨天の場合は中止です。中止の場合は参加費用をご返金します。
※3 当日はご自身のお車でご参加頂けると助かりますが、電車でお越しの方は、申込みの際にその旨お申し出ください。
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