Project
  1. 実績・計画案等 > 1. 六甲山麓の家

3. 外装工事


左 : 建前を行う前に、建物外周 3 方向だけ仮設の足場を組んでおきます。
    こうすることで安全性も増し、大工さんの仕事もはかどります。

中 : 柱が現場に届きました。
   今回は土台以外の全ての構造材に奈良県吉野産の杉を使います。
   通常、柱には背割れというノコ目を入れて材料の割れを防ぐのですが、今回は人工乾燥させた木材を
   使うため、背割れは入っていません。
   吉野産の杉材は赤味(芯材)が大きく、また年輪の間隔が緻密でとてもいい材料でした。

右 : 土台を据えているところです。
   建物の全ての荷重を受ける土台には、湿気に強い桧を使います。
   基礎(コンクリート部分)の上に直接木材を置くとすぐに腐ってしまうので、基礎と土台の間には
   パッキンをはさんでやります。
   今回は機密性が保てる土間リストを使いました。



左 : 土台を敷き終え、1階の柱を建てたところです。
   これから 2 階の床梁(胴差し)を組んでいきます。

右 : 2 階の床梁が組み上がりました。
    一本だけ突き抜けているのは通し柱です。
    写真の右半分に架かっている、少し黒ずんだ丸太が施主と磨いた古材です。



上棟です!これで全ての軸組材が組みあがりました。
この日は天気予報によると一日中雨との予測だったんですが、朝から夕方まで一滴も降らなくて大助かり!
ありがたや、ありがたや。


左 : 屋根の小屋組みです。
    母屋の上に登り梁を流しました。
    登り梁と母屋とを緊結するために、今回はラグスクリュー(コーチボルト)とスプリングワッシャー付きの
    座金を組み合わせて使っています。

右 : 棟(屋根の一番高いところ)の部分での、登り梁の納まりです。
    左右から斜めに架かっているのが登り梁、その下で登り梁を受けているのが棟木です。
    上記のラグスクリュー(コーチボルト)とスプリングワッシャー付きの座金で固定されている様子が
    おわかりいただけると思います。



左 : 屋根のパネルを全て並べ終えたところです。
    これから屋根面の防水工程に入ります。

右 : パネル( 910mm×1820mm )のジョイント目地部分に防水テープを張りました。
    材質はブチルゴムです。



左 : パネルの上にルーフィング(透湿防水シート)を張っているところです。
    今回は大工さんが張ってくれました。
    以前はルーフィングというとアスファルト系の材質のものが多かったのですが、石油系の材質のものを
    避けるためにポリプロピレン製のものを使いました。
    ちなみに、ポリプロピレンは再生(リサイクル)可能な材料です。

右 : ルーフィングの上に木下地を組み、屋根が葺き上がりました。
    今回の屋根材はガルバリウム鋼板の大波板です。



左 : 次は外壁の工程です。
    この写真は、大工さんがサッシュの窓額縁・窓枠を取りつけているところです。
    今回は内部の造作部材も、全て吉野杉を使います。
    吉野杉というと高価な材料というイメージが強いですが、木材の等級を落とせば安く入手できる材料は
    いくらでもあります。

中 : 窓枠が出来上がりました。

右 : 窓枠ができたら、次は外壁の下地に構造用合板を張っていきます。
    今回は厚み 9mm、F☆☆☆☆ (エフフォースター)等級の、ホルムアルデヒド放散量が最も少ない
    合板を使っています。
    以前は合板というとラワン製のものが主流でしたが、熱帯森林保護のため、今は針葉樹を使った
    針葉樹合板が一般的です。


左 : 構造用合板を張り終えたら、その上に透湿防水シートを張っていきます。
    これで雨が降き付けても大丈夫です

右 : 外壁面の防水ができたら、次は断熱です。
    今回は外断熱工法にしたため、防水シートの上から発泡ポリスチレンフォーム(通称スタイロフォーム)を
    貼っていきます。
    写真の下半分は断熱材を貼り終えています。


基礎工事
民家再生〜古材研磨