10/26(金)に事務所スタッフ総出で奈良県吉野へ行ってきました。
この秋に伐採してもらう杉の相談をすることが目的です。
この秋に伐採してもらう杉の相談をすることが目的です。
今年は桧は静岡で、杉は和歌山で伐採してもらう予定ですが、
和歌山での伐採をして下さるのは、奈良県吉野在住の福本林業
の福本さんです。
林業家というとゴツゴツしていてぶっきらぼうな人を想像される方も
多いかもしれませんが、そんな方ばかりではないんですよ。
福本さんは大変上品で丁寧な紳士という印象です。
作業服や足袋を履いていなければ、林業家には見えないでしょう。
しかし材料を観る目や経験、技量は超一流です。
チェーンソーの切れ味も抜群で、信じられないほど早く木が切れます。
端で見ているとあまりに早く木が伐れるのでウソみたいです。
山のことは何でも教えてくださるし、東風も全幅の信頼を寄せています。
今回も東風スタッフ全員でいろんなことを教えていただきました。
上の写真は70年生(=樹齢70年という意味です)の吉野杉の
立ち木の幹です。
人差し指の先に小さな節が見えますが、これは50年以上前に
枝打ちされた痕跡です。
枝打ちされた痕跡です。
吉野杉は節の無い木材を作るために、木が若いときに枝打ちを
します。
例えば樹齢10歳のときに枝打ちをすると、その枝の元は樹芯付近に
残りますが、11年目以降は次々に外側へ新たな年輪が形成され
続けるため、表面には全く節がない材料が育つのです。
2年後(2014)に使う柱材を伐るためにこの70年生の山を観せてもらいに
行ったのですが、今回は赤身だけの柱を採りたいと福本さんに伝えると
「それならこの木では少し細いなぁ~。
やっぱり和歌山の100年生の木から採るようにしましょうか」
ということになりました。
静岡と和歌山の木を使われていますが、それぞれの木の違い、特色があれば教えていただけませんか?
門間さん、コメントありがとうございます。
違いは確かにありますが、答えるのが難しい質問です。
というのは、僕が買っているのは和歌山県田辺市のごく限られた山(これまでに3ヶ所)で、静岡でも3ヶ所でしか木を買っていません。
よって、和歌山と静岡の違いや特徴はこうだと言えるほど県下全域の木を見てきているわけではないのです。
そして、和歌山ではたまたま全て北斜面の木を買い、静岡では北斜面と北東斜面の木を買っています。
他にも、生えていた場所の標高、斜度、土質、植林された時の状況や間伐の頻度などにより、木の性質は変わります。
そのことをご理解いただいた上で(かなり狭い範囲に限定された情報で)お話すると、赤身の色は違います。
静岡の木は赤く、和歌山の木は少しオレンジ色を帯びています。
それから、和歌山や静岡は温暖なイメージがありますが、僕が買っている木は決して温暖な地域で育った木のようには見えません。
かなり目が詰んでいて、北部山地で育った木のような年輪をしています。
(↑北斜面で標高の高いところにある木はこういう感じです)
お答えになっていなくてすみません。
要するに、木は個体差がかなり大きいので難しい、ということです。
お答えありがとうございました。
木目のつまった赤身を多用するということでしょうか?
(ブログをみてそう感じています。)
白太の部分は建築資材としてどのように利用されているのでしすか?
門間さん
例えば同じ120mm×120mm角の材料でも、赤身だけで採る柱と、半分くらいが白太でできている柱とでは、材料としての価値も違うし、耐久性(=腐りにくさ、虫害の受けにくさ)も違います。
またそういう柱は、欲しいと思っても市場ではなかなか手に入れにくい材料です。
せっかく原木でつくるのだから、そのメリットを活かしたいと考えるようになってきました。
赤身は構造材に、白太は主に造作材(板や敷居・鴨居など)として使います。