玄関のなぐり式台×北山杉の磨き丸太/京都・数寄屋住宅、伝統構法の東風

今週末(10/6-7)に完成見学会を開催させて頂く京都のお宅から、今日は玄関の式台と磨き丸太の写真をご紹介します。

玄関土間からリビングまでを見通すとこんな感じ。
右上に見えているのは、間接照明のボックスです。
玄関の照明はこの間接照明のアッパーライトのみで、器具は一切見えないようにしています。
式台は和歌山県産の杉をつかっています。
北斜面で育った木なので、年輪が詰まっていて端正な顔立ちをしています。
式台は京都の原田さんという職人さんが、蛤刃のちょうな(刃先が弧を描くように少し丸くなっている刃です)で化粧なぐり加工をしてくれたものです。
式台の左奥に見えている柱は、京都北山産の杉磨き丸太。
控えめな天然入絞丸太です。
丸太の話は次の写真で。

壁を塗りたての時に撮った丸太の写真です。

磨き丸太は京都北山産で、いつもお世話になっている中儀銘木店さんがつくったもの。

筋状に入った柱表面の凹みを【絞り】といいますが、特に深く鋭く入った筋をエクボ(笑窪)と呼びます。

(右下にあるのがエクボ)
エクボは欠点のように捉える方もいらっしゃるでしょうが、僕の師匠は、エクボがあるものを好んで使いました。
理由は
「床柱や玄関の丸太にはエクボがあった方がいい。
 お客様を笑顔で迎えてくれるから」
というものです。
僕もそういう気持ちを大事にしたいと思っています。

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