この秋に伐採してもらう杉の相談をすることが目的です。
今年は桧は静岡で、杉は和歌山で伐採してもらう予定ですが、
和歌山での伐採をして下さるのは、奈良県吉野在住の福本林業
の福本さんです。
林業家というとゴツゴツしていてぶっきらぼうな人を想像される方も
多いかもしれませんが、そんな方ばかりではないんですよ。
福本さんは大変上品で丁寧な紳士という印象です。
作業服や足袋を履いていなければ、林業家には見えないでしょう。
しかし材料を観る目や経験、技量は超一流です。
チェーンソーの切れ味も抜群で、信じられないほど早く木が切れます。
端で見ているとあまりに早く木が伐れるのでウソみたいです。
山のことは何でも教えてくださるし、東風も全幅の信頼を寄せています。
今回も東風スタッフ全員でいろんなことを教えていただきました。
上の写真は70年生(=樹齢70年という意味です)の吉野杉の
立ち木の幹です。
枝打ちされた痕跡です。
吉野杉は節の無い木材を作るために、木が若いときに枝打ちを
します。
例えば樹齢10歳のときに枝打ちをすると、その枝の元は樹芯付近に
残りますが、11年目以降は次々に外側へ新たな年輪が形成され
続けるため、表面には全く節がない材料が育つのです。
2年後(2014)に使う柱材を伐るためにこの70年生の山を観せてもらいに
行ったのですが、今回は赤身だけの柱を採りたいと福本さんに伝えると
「それならこの木では少し細いなぁ~。
やっぱり和歌山の100年生の木から採るようにしましょうか」
ということになりました。