月別アーカイブ: 2012年5月

漆喰壁と木製額縁、瓦の和風住宅/数寄屋、伝統工法、木造建築東風

尼崎市・H様邸では、2階外壁の漆喰コテ押さえ仕上げができました。

白壁と杉の窓額縁のコントラストがとっても映えてます。

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しっくい壁が仕上がってからというもの、目の前の道を歩いていく皆さんが立ち止まって眺めていく姿をよく見かけるようになりました。

どこといって奇抜なところなどない、おとなし~い姿・形をした家なんですが、周辺のまちなみからちょっと浮いてしまっています(笑)。

 

 

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京都で手刻みの真っ最中

京都市・U様邸の加工場では、構造材の刻みが進んでいます。

今回大工工事を引き受けてくださったのは、京都で長年数奇屋の仕事に数多く携わってこられた鮫島さん。
鮫島さんとは、僕が京都で勤めていた鈴木工務店でご一緒させてもらったご縁です。
数年前に建てた京都市の石場建て木造住宅・N様邸でも、現場の大工工事は鮫島さんが手がけてくださいました。

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上のお二人が鮫島さんご兄弟。
お二人ともとっても腕の立つ大工さんです。

上の写真は、2本の梁をつなぎ合わせる継ぎ手の加工ができたので、仮に合わせてみているところ。
金輪継ぎ(かなわつぎ)という継ぎ方を追っかけ大栓継ぎ風にアレンジした形にしています。
(鮫島さんが考えました)
構造的にはこれでも充分な強度がありますが、細部がピシッと納まっていないので
もう少し手直ししよう(1ミリ以下)、というような話し合いをしているところを横から撮ったものです。
 
下の写真はその継ぎ手をばらしたところで撮った写真です。 

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下の写真は、土台を刻む鮫島稔(弟)さん。

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端で見ていると、なにげなくスイスイ~と作業が進んでいくように見えます。
そこがすごいんですよね。

下の写真は鮫島透(兄)さんが柱を刻んでいるところです。 

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加工場の一番奥で刻んでいるので、暗くてぶれてしまっています。
すみません。
力を入れずに、刃物の切れ味に任せて刻んでいる様子がよく判りました。

次の写真は、若手大工・井野さんです。 

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2階床梁の刻みをしているところ。
 
彼の刃物の切れ味は素晴らしいです。
傍らで木を削る音を聞いているとよく判ります。
 

下の2枚は加工が済んだ後の材料の写真です。
3人で進めているので(かつ大工の腕が良いので)
かなり早いスピードで進んでいます。

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通し柱と2階床梁との仕口(しくち)部分です。
雇い臍(やといほぞ)+車知栓継ぎ(しゃちせんつぎ)の形です。

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材料はもちろん、東風で独自に伐採・製材し、3年かけて天然乾燥させた静岡の杉と桧です。
樹齢は100年~140年、北向き斜面で育った、大変目(年輪)が詰んで赤身の張ったいい木です。

材料は静岡の鈴木林業さんが出材してくれ、製材を静岡の杉山製材所さんが手掛けてくれました。

先ほども書きましたが、刻んでいる大工の傍らで

鉋や鑿(のみ)で木を削る音を聞いていると、とても
心地よい音がします。
 
刃物が切れないと心地よい音はしません。
また人工乾燥材ではいい音が出ませんし、
表面もきれいに仕上がりません。

何度も何度も山へ行って、自社で独自に原木を購入し、製材→ストック→ゆっくり自然乾燥させて使うまでには、長い時間がかかります。

今回使ってもらっている木も、実は2008年の11月に伐採した木です。
そのときの記事はこちら → 2008静岡 新月伐採

途中で使えなくなってしまう木も出てきますし、これまでもいろんな失敗をしたりして、かなり多額の投資もしてきていますが、こうやってようやく木が日の目を見る機会に出会えると、とってもうれしいです。

あまり大きい声では言えませんが、東風のこの木材は今はまだかなりお買い得の値段で提供しています。
あと1-2年したら、今よりグレードも上がりますが、価格も上がりますよ。

実は今まで東風の木で家を作ってこられたクライアントのみなさまは、大変オトクだったんです。

 あなたはどちらが好きですか?
 30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
 「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2212年に言ってもらえる家

今年の原木が届きました

5/7(月)に、今年挽く原木が東風でいつもお世話になっている三田市の西本製材所さんへ届きました。

昨年晩秋から今年にかけて伐った杉・桧です。

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10トントラック満載(多分完全に積載オーバー・・・)です。
今回はもう1台分、合計20トン強の原木をお願いしました。

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産地は和歌山県田辺市。
→ 現地を見に行ったときの様子はこちら

樹齢は約100年ですが、
北斜面で育った木なので、目(=年輪)がよく詰んでいて
決して太くありません。 

今回はこれまでに出荷した在庫を補充する意味で、主に柱材用として
あまり太くない原木を発注しました。

今回の原木を出して下さったのは、奈良県吉野で長年林業を営んでおられる
福本林業さんです。

荷降ろしに立ち会って原木を観ていましたが、福本さんが
「かなり選った中から出しておきましたよ」
と仰っていただけあって、とてもいい木が揃っています。

今月下旬に製材してから、ゆっくりゆっくり時間をかけて
自然乾燥させていくのですが、どんな木ができるか
今からとても楽しみにしています。

いつも東風では割れ止め材を塗布したりしないのですが、
今回の木は割れ止め材を用意しておこうかなぁ・・・と思ったりしています。

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外壁/漆喰塗りの下地

尼崎市の H 様邸現場では、2階外壁の漆喰塗り下地工事が進んでいます。

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まず、道路に面した東面の窓の外部には、左官屋さんがモルタル下地を塗りつける前に、
木製面格子を取り付けるための木製額縁をアルミサッシの外側に取り付けます。

そしてモルタルが瓦の上に落ちて瓦に染みが付いたりしないように、
まずは きちんと養生(↓)。 

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そして、Wラス+フェルト紙の上から、パーライトモルタルを2回塗りつけます。

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長ホゾ+鼻栓に絡むところは、水じまいがちょっと面倒ですが、
うちでいつもお願いしている(株)足立板金ビルドの足立さん
こういうところもとても丁寧に仕上げてくれるので、安心して
お任せしています。

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緑やピンク色に見えているのは養生用のマスキングテープです。
グレー色の部分が防水のための板金部材。

今回左官工事をお願いしているのは、京都・下鴨の山本左官工業さん。
山本さんとは僕が京都の工務店に勤めているときからですから
かれこれ20年来のお付き合いになります。

来週前半には山本左官工業さんが白漆喰金コテ押え仕上げをしてくれます。
山本さんところのスカッ!とした平滑な仕上がりが楽しみです。

またご報告しますね。

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