週末に、竣工したての奈良市O様邸へ行ってきました。
「とても住み心地が良い」と喜んで頂いており、まずはほっと一安心しています。
観測史上2番目の早さで入梅した今シーズンですが、O様によると
「この家は全然湿気ない」
のだそうです。
それを聞いていて感じたことがあります。
東風でつくる家は、構造材(柱・梁)が全て露出しているので、木部が湿気を吸ってくれるのは間違いないのですが、おそらく一番その効果を直接的に感じるのは、【床板の足ざわり】なのではないかと思います。
東風では杉のように柔らかい木を床板に使うことが多いのですが、杉は木材の比重が小さい=軽いので、ケヤキや楢(なら)のように比重が大きい=重い木材と比べると、材料の表面はスカスカ(※)です。
(※注:顕微鏡で見たときの話です)
参考までに、比重を並べてみると・・・
杉の比重はおよそ0.4
桧や松の比重はおよそ0.5
ケヤキや楢(なら)の比重はおよそ0.6~0.7
柔らかい木ほど傷はつきやすいという短所はありますが、その反面、梅雨時期の足ざわりは比重の大きい木よりもさらっとしていて気持ちが良いはずです。
床板の選定の際に、参考の一つとしていただければ幸いです。