東風では自社で原木を買って、製材所にお願いして丸太を製材してもらい、静岡のストックヤードで木材を自然乾燥させてストックしています。
よほどこだわる大工さんや工務店さんでも、最近はなかなかそこまでやる人はいませんが、それでも東風が原木の伐採時期からこだわって取り組む理由は3つあります。
1つ目の理由は、市場では入手できない木材を入手するため。
2つ目の理由は、原木の製材が好きだから。
そして3つ目の理由は、自分たちの木を見る目・木材に対する知識を得るためです。
僕らは木造建築を設計する・つくることにかけてはプロですので、自分たちの確固としたスタイルを持っています。
( ↑ もちろん、日々進化し続けてはいますが・・・)
しかし、木材をつくることに関してはまだまだ試行錯誤の側面があり、材木屋さんや製材所、林業家など、みなさんにいろんな知恵を教えて頂きながら学んでいますが、当然失敗もしています。
そして失敗すると、当然その損害は【¥】となって自分に跳ね返ってきます(苦笑)。
「そんな失敗や損害を被るのなら、原木なんて買わなければいいのに・・・」
というのが普通の考え方だと思います。
実際、木材を材木屋さんから買っていれば失敗のリスクは格段に低くなるのですから。
しかしそれでは僕自身の目指しているところまで絶対に到達できないのでダメなのです。
実は昨日も、事務所でストックしていた木材の管理状態が悪かったせいで、処分せねばならない木材が発生しました。
今朝は早朝からそれを片付け、整理し直しました。
しかしこうやって何度も何度もいろんな失敗をして、その痛手を自分で受け止めていると、次々にいろんなことが判ってきます。
書物には絶対書かれていない知識を得ることもできるし、生き物の生態・神秘を感じることも度々です。
見えないものが次々と見えてきて、世界が広がり続けていきます。
よく「失敗は成功の基」と言いますが、僕はそれだけではないような気がします。
確かに、失敗は同じ失敗を繰り返さない自分を生み出します。
しかしそれと同時に、
失敗は【失敗しなかったら行けなかった場所や深層】に連れて行ってくれると思うのです。
やはり、自分で失敗してみて、やってみて、苦しんでみないと世界は広がらない。
最近、つくづくそう思います。
【お知らせ】
9/5(日)に兵庫県明石市内で構造見学会を開催させて頂くことになりました。
見学の機会を与えて下さるK様に感謝。
当日は構造見学会ならではの企画として、他社とはちょっと違う白蟻対策などについてもお話ししたいと思っています。
詳しくはこちらから
失敗が世界を広げてくれる
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