静岡の林産地へ行くと、山あいの生活について触れる機会が多く、毎回いろいろと学ぶことがあります。
暖を取ったりお風呂を沸かしたりするのには、今でも当たり前に里山の薪を使っていること。
食べ物は山で身近に採れたり栽培できるものを食していること。
貨幣経済(=食べるため・暖を取るためにはお金が要る)が基本になっている都市部の生活・考え方とは全く違います。
上の写真は夕方暗くなりかけてから撮ったのでちょっとわかりにくいのですが、なめこを自家栽培しているところです。
もちろん、農家としての売り物ではなく、自分たちで食べるためのものです。
ホダ木として使っているのは、山で伐採してきた山桜。
こうやって作られるなめこは、市販のものと比べると形も不揃いで、大きさもびっくりするほどばらつきがありますが、ものすごく生命のエネルギーを感じます。
スーパーで売っているものとは全然違うんですよね。
以前、製材所の方が林業家に
「家具を作るのに山桜が欲しいっていう作家がいるんだけど、山桜は出ないの?」
と質問したときも、
「山桜はねぇ、なめこを作るのに使っちゃうんですよ」
と答えていました。
海辺でも山辺でも同じですが、【豊かさ】【恵み】とは何なのか?ということをいつも教えてもらいます。
一言で言ってしまうと当たり前過ぎてなかなか響かないのですが、人間も自然の一部なんだということを実感します。
絶対に忘れてしまってはいけない感覚ですよね。
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