上の写真を見てください。
同じような巾の、同じ長さの板が2枚並んでいます。
樹種は杉です。
(静岡県産/樹齢85年の新月材)
※画像をクリックすると拡大表示できます。ぜひご覧下さい。
記事のタイトルから察しがつくと思いますが、この2枚の板はもともと1枚だったものです。
もともとは厚み10cmだった板を、厚み5cm×2枚に挽いてもらいました。
左側の板が木表側(樹芯から見て外側)の板。
右側の板は製材しない限り絶対に見えない板です。
↑ 2枚を重ねて木口の断面詳細写真を撮ってみました。
年輪を見ていただくと、もともと1枚の板だったことがよく判るでしょう?
冒頭の2枚の板の表情(木目)を見ていただくと、もともと同じ木なのに表情が全然違うと思いませんか?
これが製材の面白さでもあり、難しさでもあるのですが、1本の丸い原木に
○ どこで刃を入れるか?
○ どんな大きさの材料をとるか?
を決断することで、木の価値が全然変わってきます。
今回は、玄関の式台のサンプルを作るために製材してもらったのですが、製材してみてから
「もしかしてこれって、製材や木のことを皆さんにお伝えするのにとってもいい材料になるんちゃうか?」
と思ったので写真を撮ってみました。
製材ってとっても面白くてワクワクする、スリル満点~♪ の工程なんですが、今年はこの醍醐味を一人でも多くの方にお伝えしていきたいと思っています。
春には静岡でまた長さ10m・樹齢120~130年の大きな原木を製材する予定で、多くの方に見学もして頂けるようにしたいと考えています。
僕がこんなことばかりやっているので、最近は大工さんやうちのスタッフに
「さとうさんはそのうち材木屋でも始めるんちゃうか?」
と思われていますが(笑)、材木屋は絶対やりません。
自分で自分の首を絞めるだけ、というのがよ~く判っていますから。
またお知らせしますのでどうぞお楽しみに。
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世界に、300年先も美しい風景を
へ~~~
節って、すごい内側から生まれて外に伸びるんですね。
初めて見ました。
不思議だなぁと思いました。
この写真を見てブログを読むと、製材の時のスリルとかワクワク感が、すごく伝わってきました。
ホントに奥がふか~いんだなぁと思いました。
I さん、コメントありがとうございます。
製材は隠れている節を読むことと、木の癖(曲がり・目の詰み具合・赤身の色や染み)を読むこととの戦いです。
ぜひ一度製材工程を見せてあげたいです。
静岡じゃなくて、もっと近くでできたらいいんですが・・・。