昨日、奈良県吉野に行ってきました。
奈良市内で数年後に建てるOさんのお宅に使う木を見に行くためです。
Oさんの奥様は吉野のご出身で、お父様が林業家です。
ご先祖の皆様が代々作ってきてくださった吉野杉を使って、これから4~5年かけて家を建てます。
もちろん、今回木材を出してくださるのはお父様です。
まず今年の7月ごろに木材を伐採し、葉枯らし乾燥させます。
(吉野ではこの時期の伐採が一般的なんだそうです)
その後、ヘリコプターで出材→製材→2年間天然乾燥させてから、ようやく建て始めるので、着工は2010年の夏以降になる予定です。
昨日はOさんご夫妻を含め、総勢5名で山を登り、伐採予定現場まで行きました。
使わせていただくのは、樹齢120~130年の吉野杉です。
下の写真で木に抱きついているのがOさんご夫妻。
木の太さがよくわかりますね。
お二人とも、とても嬉しそうでした。
こうやって立ち木の状態から木材を見ることができると、
「あぁ~この木からうちの家ができるんだ・・・」
という気持ちになって、感慨深いですね。
〇 木が育った山
〇 木を育ててくれた人たち
〇 製材してくれる人
〇 刻んでくれる人
など、家ができるまでには、いろんな方々が関わってくださいます。
決して高価な材料を使うわけではなくても、これら様々な人たちの想いが重なり合ってできる家は、お金の価値以上の魅力がありますし、携わってくださる人たち(作り手)も
「俺たちが作った材料はこういう人が住んでくれる家になるのか!」
と、とても喜んでくれます。
出来上がってしまってから入手すると、確かに家は
【モノ】
かもしれませんが、それだけを買うのはちょっと寂しい気がしますよね。
どの家もこういう作り方ができるといいのになぁ、と僕はいつも思うんですが、銀行融資制度などの制約があって、なかなか現実的にはクリアしないといけないハードルがいくつもあるのが現状です。
(決して、高くつくということではないんですけどね。
周到な準備や根気がまずは必要です。)
でも、一歩一歩そのハードルを低くすべく、努力を重ねています。
どうぞご期待下さい。
(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を
うわ~ これだけ立派な木だったら、芯を抜いて四つ割りにしても十分赤身の柱が取れますね。
もちろん新月伐採を提案するんでしょ?
まさに設計者冥利に尽きるようなお仕事になりますね。
良い大工や左官さんと組めるようにお祈りします。
Kさん、いつもコメントありがとうございます。
そうですね、確かにこのクラスの木ならば、芯去材でも赤身だけの柱が4本採れるでしょう。
最終的にどのような木取りをするかはまだわかりませんが、これからが楽しみです。
大工さんは、奥様のお父様が信頼されている地元の方にお願いしようかという話になっています。