9/22(土)、23(日)の2日間にわたって、兵庫県赤穂郡でボランティアによるかやぶき民家再生プロジェクト第10回目のワークショップに参加しました。
主催はNPO法人・日本民家再生リサイクル協会です。
今回は、傷みがひどくなって傾いていた納屋の解体作業をボランティアの素人12人で行いました。
重機などは一切使わず、すべて人力だけで解体しました。
( ↑ 危険なので、絶対に真似をしないで下さい。
このワークショップは建築の専門化が一緒に指導をしながら行っているから
できることです。)
下の画像がその時の様子ですが、画像をクリックして拡大表示していただけると、人力だけで解体している様子がお分かりいただけると思います。
長ホゾと貫が効いた昔の伝統構法型建物は、傾いていて一見崩れそうであっても、いざ壊すとなると全然倒れません。
参加者のみなさんも、その粘り強さを体で実感できたことが貴重な体験になっていたようです。
このプロジェクトは、3年前から(2005~)始まっていて、年間4回にわたりそれぞれ1泊2日で作業を行っています。
( ↑ 年間で延べ8日間)
毎回10~20名前後の参加者があり、みなさんボランティアで参加してくださっている、非常に稀有なイベントです。
交通費をかけて参加費を払って(←もちろん自腹)、現場でくたくたになるまで作業をしていながら、みなさん喜んで「また来ます!」と言って帰っていきます。
今回は、ちょうどぶどうの収穫の時期にあたった事もあり、となりのブドウ畑で収穫をしていた農家の方が美味しいぶどうを3房差し入れしてくださいました。
(どうもありがとうございました。
みんなで美味しく頂きました)
地域のみなさまに少しずつ受け入れられているのは嬉しいことです。
敷地内に自生している甘柿の実も熟していて、デザート代わりに
「美味しい美味しい」
と言って食べている人もいました。
2日目の作業を行う前に、早朝から宿泊組のみなさんで作用町平福というところへまちなみ見学に行ってきました。
川沿いに建ち並ぶ土蔵の景観が有名なところですが、天気が良かったことも相まって、川面に写った様々な土壁の色や家並みの瓦がきれいでした。
イタリアのベニスを思い出しました。
(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を
上郡では、お疲れ様でした。誰も怪我無しで無事作業が終われた事、近所の方にも喜んでもらった事とてもよかったと思います。今回の解体作業で一番厄介だったのは貫のこみ栓これは往生しまっせでした。佐藤さんも痛感したと思います、ぜひ今後の建物に利用して下さい意匠的にも良いかと思います。次回は片付けが大変だと思うが夜の酒がおいしく頂けると思いがんばりましょう。
東さん、コメントありがとうございます。
今回のMVPは文句なしにぶっちぎりで東さんでしたね。
(というか、東さんは毎回現場でMVPを取っているイチローのような人です。
でも風貌はイチローとは全然違います)
貫の込栓は初めて見ましたね。
でも、あれはホンマにいい考えだと思います。
伝統構法の現場があったらぜひ実践します。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
JMRA近畿地区のサイトにもそのうち写真アップしますが、期待せずにお待ち下さい。
貫の込栓・・・「だんじり」では普通に使っていますが、普通はクサビだけですね。
写真で見ると、曲がった木そのままの柱ですね。基礎部分にコンクリ-トらしいのが見えるのでそんなに古くもない? 国産松の梁もいいですね。
Kさん、コメントありがとうございます。
>貫の込栓・・・「だんじり」では普通に使っていますが
そうでしたっけ?
10月に西条へ行ったときよく見ておきます。