障子の引手

障子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



畳と同様、障子がある家は最近ぐっと少なくなりました。
僕は障子も畳も大好きなのでこの傾向は少し残念に感じていますが、家というのは住み手(=クライアント)のライフスタイルに合わせるべきなので、ある意味仕方ありません。
(もちろん、いつか自分の家を建てるときには絶対に和室をつくって障子を立てます)

最近の障子には利便性から引手が付いていますが、本来は障子に引手はつけない方がいいのです。
ただ、裏引手(←紙が貼ってある面につけておく引手のこと)は必要ですが。

つけない方が障子としての姿形も(引手があるときに比べて)ずっと美しく、そして引手の付いていない障子を開けるために人間が行う動作も美しくなります。
上の写真に写っているのはうちの事務所の障子ですが、もちろん引手は付けていません。

このことも(自分が設計する建物だとはいえ)僕はクライアントに強いることはしませんが、ご理解いただけそうな方にはさりげなくご提案するようにしています。
(すると、大体そういう方にはす~っと理解していただけます)
なぜなら、引手をつけない方が開け閉めの所作に多くの手間がかかり、より面倒だからです。
襖も引手が付いていますが、本来の開け方・閉め方をすると同じようにもう一手間かかります
(あなたはご存知ですか?
 お茶を習った経験のある方はおわかりだと思います。
 だから茶室の障子には引手が無いのです)



現代においてこういう考え方は万人に受けいれられるものではないので、別にどちらでもいいことかもしれないのですが、もし興味が沸いた方はご自身で調べてみてください。

日本の美しい文化の一つです。



ちなみに、茶室の障子は紙の貼り方も普通の障子とは違いますよ。
機会があったら注意して見ておいてください。
興味のある方は、その理由も調べてみると面白いと思います。

 

 

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