僕には、10年ほど前から疑問に思っていてどうしても釈然としないギモンがあります。
建築の土間の仕上げで
【四半敷き】 ← しはんじき と読みます
というやり方があります。
よくお寺などで見かけますが、タイルや石、敷き瓦などを45度振った角度で敷き並べて張る仕上げ方法のことです。
↓こんなんです。よく見るでしょ?
一般には、【四角いタイルや石を45度の角度で張って仕上げた土間】であれば四半敷きというようですが、どうもその【四半】のもともとの意味するところがわからないのです。
※四半というのは1/4のことです。
それは間違いありません
ちょっと下のイラストを見てください。
四半敷きには下記の2通りの割付けの仕方があります。
A
B
AとB、2つの違いがわかりますか?
一番大きくは目地の位置が違うのです。
Aが正しいとすると、四半の意味するところは【角度が四半=1/4】
つまり180°÷4=45°ということです。
一方、Bが正しいとすると、四半の意味するところは
【貼り始めのタイルが1/4枚のもの】ということです。
もう一度AとBをよ~く見てください。
その上で、下の絵を見てください。
左右入れ替わってしまいましたが、左(緑)がB 、右(ベージュ)がAの拡大図です。
Bは1/4枚、Bは実は1/2枚の大きさであることがわかると思います。
僕は10年ほど前に現場を施工してもらったタイル屋さんから、
「四半敷きはホンマは貼り始めに四半=1/4枚のタイルを入れるからこそ、四半敷きなんや」
と言われ、そうなんや~とその時は納得しました。
しかしその後、事あるごとにお寺などで四半敷きをチェックしている(もう10年になる・・・)のですが、タイル屋さんが言ったようにB(緑)のやり方で割付けしてある事例は非常に少ないのです。
まぁ、BはAに比べると仕事が一段高度になるので職人さんは嫌がるでしょうから、そういった事情で事例が少ないのかもしれませんが。
でも、180度の1/4が四半と考えるのは元々の意味からしてちょっと不自然なように思うし・・・。
もしどなたかご存知でしたら教えていただけるとうれしいです。
今年の秋に京都で竣工予定の現場の土間には、四半敷きの敷瓦をやってほしいとクライアントから要望されています。
それまでにはっきりすればいいんですが・・・。
まぁ、きっとこんなことにこだわらなくてもいいんでしょうけどね(笑)。
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世界に、300年先も美しい風景を
四半敷き
四五度目地の「五」=「半」と解釈するのは短絡過ぎでしょう
か。
道本さん、コメントありがとうございます。
僕も数年前まではそうかなぁ、と思っていたのですが、四半という単語を辞書で引くと「1/4」と出ています。
それに、45度という何とも西洋的(アラビア的?)な概念を漢字で表すというのにも、僕はどことなく抵抗を感じるのですがいかがでしょう?
四半敷きは、壁の四半張りからきているのでは?
壁の場合は、汚れや水きりを良くするためのデザインだったと思います。壁に張るときは1/4の物からしか貼れない・・・そんなところでしょうか?
石工をしています。四方に斜めに切って半分にした物(斜半)を入れるからと教わりました。因みに、Bで施工すると、隅す水が溜まりますよ。
a-stoneさま
コメントありがとうございます。
確かに、水切れを考えたらAの方が良いですね。
また一つ勉強になりました。
ありがとうございます。