辯財天の皆様、おつかれさま。そしてありがとう!

ついに行ってきました!西条祭り。
と、いきなり言われても、何のことやらわかりませんよね?

西条祭りとは、愛媛県西条市で毎年10/16に行われている、伊曽乃神社の例大祭のことです。

総勢80基以上(壮観です!)ものだんじりと太鼓台が集結して、市内を練り歩くのですが、他のお祭りと大きく違うところは、だんじりを曳く(車が付いていてロープで引っ張って曳航する)のではなく、御輿のように実際に人間の肩で担いで持ち上げたまま練り歩くのです。

この担ぎ手のことを、【舁夫(かきふ)】と言いますが、僕もこの舁夫の1人として辯財天(べざいてんと読みます。べんざいてん、ではありません)のだんじりメンバーに加えていただいて、だんじりを舁(か)いてきました。

ここから先でご紹介している画像は全てクリックすると拡大表示できます。

深夜1:00に出発し、神様が待っている御旅所(おたびしょ)へ向かいます。
写真に写せないのが残念ですが、闇の中にゆらめくろうそくの炎と、漆塗りのだんじりの鈍い光は見とれるほどに美しく、素晴らしかったです。

提灯には、だんじりの名前である【辯財天】の文字が書かれています。
この明かりは、もちろんろうそくで電気などは使っていません。
たまに消えたりもします。

夜も明けて、辯財天の雄姿が拝めるようになりました。
この写真を写している最中も、総勢11名の肩で担ぎ上げて歩いているところで、もちろん車などは一切付いていません。

だんじりを舁(か)くメンバーは、背中にそれぞれの屋台名(うちは辯財天)が入ったハッピを着ています。
だんじりの舁夫は、お酒もビールも呑み放題。
お酒は豪快に一升瓶をラッパのみ×まわし飲みです。酔って舁けなくなってはイカンと思い、僕はお酒を飲む量を多少セーブしていましたが、暑さと重労働のせいか、ほとんど酔いませんでした。

市内を練り歩き、午前中のクライマックス・御殿前(ごてんまえ)に着いた後、他のだんじりと肩を並べて整列し、一服します。
ここで婦人会のみなさんが炊き出しをしてくださったのですが、そのおにぎりと味噌汁、最高でした。

辯財天のだんじりは1860年代に作られたもので、約150年経っているそうです。
今年は石川県の輪島に運んで、輪島塗の職人さんに漆を塗り直してもらったそうで、新聞の記事にもなったとのこと。

記事を読んだ方で
「このだんじりを見るために来た」
というギャラリーの人もいました。

ところで、ちょっと不思議なことがありました。
下の2枚の写真を見比べてみてください。

 

左の写真は、だんじりの真正面にカメラを据えて写したもの。
右の写真は、だんじりに対して約30°の角度から写したもの。
どう違うかわかりますか?

漆で仕上げただんじりの表面のツヤの出方が、正面から見たときと斜めから見たときで全く違うのです。
正面から見ると、落ち着いたつや消しのようで何も写りこまないのですが、
斜めから見ると、ピカーっとツヤツヤに光ってまわりの景色がきれいに写りこむんです。
一体どうなっているんでしょう?
今度輪島に行くことがあったらぜひ聞いてみたいと思います。

日も暮れようとする18:00ごろ、加茂川でフィナーレの宮入を迎えます。

加茂川の土手にだんじりを並べるために力を振り絞って土手の坂を担いで登るのですが、これが危ないのなんの。
自分も担ぎながら、「ここで脚を絡ませて誰かこけたりでもしたら、だんじりに曳かれて大惨事やで!」とヒヤヒヤしっぱなしでした。

宮入を見届けた後、各だんじりの提灯に灯がともり、またかついで自分たちの町内へ帰還します。

初めて西条祭りというものを知り(恥ずかしながら今まで知りませんでした。ごめんなさい)、いきなり舁夫として参加させていただいたわけですが、僕が一番印象に残ったのは、同じ地区(町内)の年齢バラバラのみなさんが、心を一つにしてだんじりを舁くという、そのプロセスです。

だんじりは400kgくらいあって、それをたったの11人で担ぐのですから、一人の肩で平均40kgくらいの荷重を支えていることになります。

必死になって担ぐ最中、そのつらさを跳ね飛ばすように、「よいやさ~!よいとさ~!」と大声を張り上げて掛け声をかけながら、いろんな唄を唄って進んでいきます。
5分担いで進んでは5分休み、また5分担ぐということを延々18時間くらい(もちろん交代しながら)続けるわけですが、そこには本当にたくさんのいい顔がありました。
自分が舁夫ではない時に、何枚か撮ったものをここでご紹介します。

同じ辯財天の舁夫の方が、

「このお祭りは誰かに見せるためにやるんやない。
自分たちのためにやるんじゃ。」

と言っていましたが、それが舁夫全員の顔に出ていました。
(どの画像も、クリックすると拡大表示できます)

今回、辯財天の舁夫の1人として、メンバーに加えて頂けたのは、僕の発行しているメルマガの読者である、西条市のKさんの多大なる尽力のおかげです。
全くの初対面だというのに、辯財天の仲間の皆様、Kさんのご家族のみなさまにも手厚く歓迎していただき、本当に何から何までお世話になりました。
厚く厚く御礼申し上げます。

手前でだんじりを担いでいるのがKさん。

最後に。

祭りの翌日の僕の体はボロボロで、歩く際にもペンギンのように体を揺らしながらでないと歩けないほどの筋肉痛です。

でも、来年も絶対行きます!
辯財天のみなさま、どうぞよろしくお願いします。

【参考まで】

僕は今回、舁夫として参加させてもらっていたので、お祭り全体の流れをうまくあなたにお伝えできるような写真は撮れませんでした。
また、祭りの詳しい解説などもうまくできていません。

「西条祭りってどんな祭りなんだろう?」
と興味をもたれた方は、下記サイトを見ていただくと、その全工程がよくわかると思いますので、ここでご紹介しておきます。

西条まつり 2005

8 thoughts on “辯財天の皆様、おつかれさま。そしてありがとう!

  1. 応援団のK

    ここは、やっぱり本人が登場しないといけませんかね。
    佐藤さんが参加したのは一番メインの日だったのですが、私のお祭りは、10月13日の夕方から17日の日暮れまで延々と続きます。もちろん仕事はその間お休み!
    細君は14日の夕方から16日の夕方まで婦人部の炊き出し当番で大忙しです。
    佐藤さんに「タダで、ビ-ルもお酒も飲み放題、おまけに3食付」と、言っていたのですが、参加してみて本当だとわかったようです。
    (たぶん、そんなうまい話は冗談だと思っていたに違いない・・・)
    辯財天に参加するためには地元の人の紹介と厳しい審査が必要ですが、マジメによく働く人なら大歓迎です。
    でも、酒癖の悪い人と手の早い人は絶対にダメです!
    佐藤さんは、把握すべきことを一発で把握する頭の良い人で、マジメによく働くと、大変好評でしたよ。
    また、来年お会いしましょう!

    返信
  2. さとう

    Kさん、コメントありがとうございます。
    今回は本当にお世話になりました。
    みなさん、本当に温かい方ばかりで、西条に引っ越して住みたくなりました。
    地元にあんなお祭りがあるのは、うらやましい限りです。
    みなさまにもどうぞよろしくお伝えください。

    返信
  3. 八神 魔闇

    こんにちは!
    べざいてんの中学一年のものです!
    べざいてんのいいところを沢山かいていただいてありがとうございます

    返信
  4. 八神 魔闇

    こんにちは!
    べざいてんの中学一年のものです!
    べざいてんのいいところを沢山かいていただいてありがとうございます

    返信
  5. 八神 魔闇

    こんにちは!
    べざいてんの中学一年のものです!
    べざいてんのいいところを沢山かいていただいてありがとうございます

    返信
  6. 八神 魔闇

    こんにちは!
    べざいてんの中学一年のものです!
    べざいてんのいいところを沢山かいていただいてありがとうございます

    返信
  7. 八神 魔闇

    なんか間違えていっぱい送っちゃいました…
    すみませーん
    あともう少しでまたお祭りがきます!
    さとうさんは今年もきますか?

    返信
  8. さとう

    八神 魔闇さま
    コメントありがとうございました。
    なつかしく感じております。
    僕は行けませんが、みなさまお怪我無く無事に終わることをお祈りしております。
    地元にあんなに素晴らしいお祭りがあるのは羨ましい限りです!

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