最近、ずっと頭にこびりついていて、究明したい!と思いつづけている問題があります。それは、【木材の人工乾燥と強度・経年変化について】です。 僕が自分で設計する建物では、最近吉野杉を使っています。この吉野杉を含め、杉材は最近ほとんど人工乾燥されて使われるようになってきています。 <なぜ人工乾燥させるのか?>木材というものは、必ず自分自身の中に水分を蓄えています。どのぐらいの水分を蓄えているか?というものをあらわすのが、 木材の含水率(がんすいりつ) です。この含水率が変わると次のようなことが起きます。
1.含水率が下がるにつれて、木材の強度が上がる
2.含水率が下がると、材料の収縮が少なくなり、寸法が安定する
これら2つの理由により、木材は十分に乾燥させてから使います。
<人工乾燥と天然乾燥の違いは?>
人工乾燥した木材と天然乾燥の木材とではどう違うのか?
はっきりした違いとしては、次のようなことが言えます。
1.人工乾燥すると、日焼けしたように木材表面の色が変わる
人工乾燥した木材は、熱(80℃~90℃)を長時間(数週間)かけて乾燥させます。
そうすると、ちょうど”日焼け”したように、少しだけ褐色がかってきます。
ほんの少しですが。
ただ、この”日焼け”の現象により、赤味(心材)と白太(辺材)との色の差が
あまり目立たなくなり、見た目にはおとなしい感じになります。
2.人工乾燥すると、艶(つや)が少なくなる
木には本来脂気(あぶらけ)があります。
人間と同じです。
この脂によって木材にも艶が出てくるのですが、どうも人工乾燥した木材は
艶が少し失われてしまうようです。
これは見た感じのことなのですが、この脂気が少なくなるのがどうも少し気になります。
いまはとりあえず人工乾燥した木材の問題点だけをとりあげましたが、
人工乾燥にもいいところはたくさんあります。
そこで今年1年かけて、人工乾燥に関する下記のことを調べてみることにしました。
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<人工乾燥に関する疑問点>
1. 人工乾燥のメカニズムについて
2. 人工乾燥した木材の強度と経年変化について
(期限:2005年12月31日)
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どなたか興味を持った方、何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら教えてください。
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