このところ寒いですね。
北日本、および日本海側では大雪になっているようですが、雪かきなど大変ですね。
御見舞い申し上げます。
昨日の朝は伊丹でもうっすら白くなりました。
今朝、久しぶりに朝の散歩へ行ってきたのですが、道中で梅が咲いていたり、桜が密かにつぼみをちょっと大きくさせていたり、椿が咲いていたりと、こんなに寒い中でも割いている花があるんですねぇ。
うちの事務所の前の庭では、蝋梅が黄色い花を咲かせていて、近寄るととてもいい香りがします。
2/4(木)は立春でした。
大雪が降っていても、暦の上ではすでにもう春になっています。
昨年の立春に事務所名を改称してから1年経ちましたが、この1年は自分にとっていろいろと大きな年でした。
そして今年の9月が来ると、僕が独立して事務所を立ち上げてからちょうど10年になります。
10年ってあっという間ですね。
これからの10年はどんなことが起こるんだろうか?と思うとドキドキします。
どうぞあなたにも、これから春のいい風が吹きますように。
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あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家
「できない」と言わないこと
僕が大学を卒業して就職してから少したって、自分の師(当時の社長)から教えて頂いたことがあります。
それは、決して「できない」と言わないこと。
工務店に勤務して2年目の冬。
3.5トントラックに材料を満載して、現場のある長野市まで1人で走っていけ、と言われたことがありました。
現場の都合で、どうしても夜に出発して明朝までに到着しないといけない。
しかも天気予報によると、明朝の長野市内は雪。
当時の僕は3.5トントラックの運転すら数回しかしたことがなく、しかも運転するトラックのタイヤはノーマルタイヤという状況で、僕がまず発した言葉は
「社長、無理です。僕にはできません。」
その時、社長に一喝されました。
できない、と言うな!
できない、と自分で言ってしまうとそこで全て終わってしまい、何も前に進まなくなる。
どうしてできないのかという理由を考え、ならば逆にこうすればできるのではないか?と
考えを巡らせろ。
そしてダメだと思ってもとにかくやってみろ。
やる前から無理だと諦めるのではなく、やりながら考えろ!
と。
そう言われて僕は、正直ものすごく怖かった(←雪道&ノーマルタイヤ&3.5トントラックが)のですが、何とか自分を奮い立たせて深夜3.5トントラックを走らせました。
明朝、無事に現場へ到着して荷物を降ろし、その足で京都へ帰ってきました。
この時教わったことは強烈に頭に残っていて、今でもとてもありがたく思っています。
相手の要求どおりでは、どうしてもできないという状況はよくあります。
しかしそこで
○ どうすればできるのか?
○ できないと思っているのは、自分が勝手に設定した枠組の中だけで
考えているからではないのか?
○ こういうふうに変更してもらえれば概ね要求どおりにできるんだけれど・・・ということを
相手にぶつけて交渉してみてはどうか
○ ダメだと思っても、まずはやってみる
というふうに少しずつ考えを巡らせて、何とか相手が望む形を実現してあげようと努力する姿勢が大切なんだということを学びました。
あの時、社長はきっと
「こいつにはこれをやらせて自分自身の殻を破らせないとアカンなぁ・・・」
と思って、言って下さったのだろうと思います。
上記以外にも前職場では、大変貴重なこと(精神面・技術面とも)をたくさん教わりました。
僕は本当に素晴らしい上司に恵まれたと、今でも深く感謝しております。
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世界に、300年先も美しい風景を
解体修理現場見学
土壁仕上 下地窓
京都市N邸の現場で土壁が仕上ってきている、ということを先日書きましたが、2階の壁の一部に左官屋さんが円形の下地窓を作ってくれました。
とってもいい感じで仕上っているのでご紹介します。
当初は、このような下地窓を設けるつもりではなかったのですが、竹小舞下地を編み上がるころにクライアントのN様が現場を見られて、
「せっかくこれだけちゃんと竹を編んでくださったのに、壁が出来上がってしまったら全く下地が見えなくなってしまうのは惜しい」
と仰って、じゃあどこか塗り残しましょう!ということになり、空調などの関係で支障のない部分の下地を塗り残すことになりました。
最初から下地窓にする予定で作る場合には、こういうところの壁下地(竹や縄)はもっときれいに仕上げられた材料で下地を編むのが定石なのですが、今回は編みあがってから塗り残そう、ということになったので、フツーの下地がそのまま露出しています。
「ちゃんとこうやって編んだんですよ」というのが後世の人にしっかり伝わる、
という意味ではとてもいい形になりました。
円形の縁は一般に貝の口(かいのくち)または蛤端(はまぐりば)と呼ばれる形で、ぬるっと丸みを帯びた仕上げ方をしています。
最終的にはこの壁の裏に照明器具を置いて、スイッチを入れると下地窓から明かりが漏れるという形で仕上げることになっています。
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世界に、300年先も美しい風景を
土壁が仕上ってきています
京都市N邸の現場では、左官職人による土壁の仕上工事が進んでいます。
今回左官工事をお願いしているのは、僕が15年ほど前からお世話になっている山本左官工業さんという京都市内の左官屋さんですが、とても丁寧な仕事をして下さっています。
2階寝室の壁です。
まだ乾いていないので緑っぽい色をしていますが、乾いたら土色になります。
中塗り仕上げです。
熟練職人のHさんが仕上げている最中の写真。
一見顔はちょっとコワモテですが(笑)、とても細かな気配りをして下さる丁寧な職人さんです。
Hさん、いつも助けて頂いてありがとうございます。
この写真はまだ仕上の最中なのでコテムラがありますが、きちんと仕上った壁には全くコテムラがありません。
壁が仕上った部屋に入ると、勝手に背筋が伸びるようなピリッとした緊張感が漂っていますが、乾いてくるともっとむっくりした感じになってきます。
あの雰囲気は、やはり写真では伝えられません。
来月開催を予定している完成見学会で、みなさんにもぜひ現場で感じ取って頂きたいと思っています。
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ペアガラスが結露!
外部足場 外れました
壁土の違い
京都市N邸(伝統構法)新築工事現場では、中塗り土を使った底埋め作業が進んでいます。
昔ながらの土壁を作る工程では、大きく分けて
○ 下塗り(荒壁)用の土
○ 中塗り用の土
○ 上塗り用の土
(またはしっくいの他、化学系仕上材である繊維ジュラク・珪藻土などなど)
という3種類の材料を何工程かに分けて塗り重ねていくことにより、土壁を作っていきますが、実は下塗り/中塗り/上塗りでそれぞれ土やスサが違うのです。
今日はその土の違いを写真でご紹介します。
今回のN邸現場では上塗りをせずに中塗りで仕上げてしまうやり方をするので、残念ながら上塗りの画像はお見せできません。
でもまたどこかで写真を撮ってきたらお見せしますね。
そしてこの写真は、中塗り土が乾燥した壁の写真です。
2枚を見比べて頂けるとお分かりかと思うのですが、下塗り土の方が粒子が粗く、スサも長いものを使っています。
それに比べて中塗り土は粒子も細かくなり、スサも細く・短いものを使っている様子がお分かりになるかと思います。
一言に土壁と言っても、実はいろいろなんです
上塗り用の土(水捏ねじゅらく)となると、さらに粒子が細かくなり、スサも微細なものになりますが、それはまたいつかの機会にご紹介しますね。
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軒樋への落葉 解決策
外壁漆喰塗り仕上着手
京都市N邸で、いよいよ本日から外壁の漆喰塗り仕上げに着手しました。
本当は先週やりたくて準備も整っていたのですが、寒波襲来により1週間延期せざるを得ませんでした。
塗り壁材は凍ててしまうともう駄目なんですよね。
室内ならば氷点下に下がることもまずないし、必要なら暖房をつけておけば問題ないのですが、外壁はそういうわけにいきません。
よって泣く泣く1週間延期した、というわけです。
明日も引き続き漆喰の仕上作業を行います。
いよいよ外観がほぼ完成します。
明後日、また現場へ行くので、出来上がった姿を撮ってきてまたアップしますね。
どうぞお楽しみに。
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