昨日、東京の材木屋さんから板が届きました。
関西近辺の建築用材としては滅多に使うことのない、楓(かえで)の木です。
北海道辺りに行くと、もしかするとたまに使われることがあるかもしれませんね。
この板はこの家の表札にするために特別に頼んだ板なのですが、楓特有のBird’s eye (バーズアイ)という杢目が出ています。
上記の画像をクリックして拡大写真を見ていただくとわかると思うのですが、板の表面に小さな丸いプツプツとした模様があります。
これが小鳥の目のように見えることから Bird’s eye と呼ぶのですが、この杢目は楓特有の目です。
この家の表札を作ると決まったときに、
「楓の木で作りませんか?」
とクライアントにご提案しました。
一般に、日本の家で古くから表札に一番良く使われるのは桧(ひのき)です。
じゃあどうして今回は桧ではなくて楓にしたのか?
その理由は、2つあります。
その1 この家がすごく風通しのいい家だから。
夏もエアコンなしで過ごす為に、メチャメチャ風通しがいいように
設計しています。
この家にとって、風は無形財産のようなものです。
その2 この家の3人の子供たちの名前が、飛・風・空など、
全て風につながるようなイメージの漢字が使われているから
です。
楓という字を見ていただければお分かりの通り、かえでは木+風と書きます。
だから、形や色・字体などを決める前に、まず材料が決まりました。
クライアントのSさんも、このアイデアにはすぐ同意して下さいました。
これからこの木をどう料理して表札に仕上げるか、いろいろ実験をしてみてから着手します。
仕上がりを公表できるかどうかはクライアントと要相談ですが、もし了承が得られれば完成してから公開しますね。
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