昨日ご報告したリフォーム現場の続きです。
リフォームで真壁納まり(※)とする場合に、よく問題となるのが構造材の穴です。
【真壁納まりとは?】
柱や梁などの構造材を壁の中に埋め込んで隠してしまわずに、すべて化粧材として見せる、和室のような納め方です。
真壁の反対は大壁という納め方ですが、昨今の住宅はおよそ9割以上(←数字は僕の勘)が大壁納まりだと思います。
構造材と壁面との位置関係によって、真壁/大壁が決まります。
参考までに、東風で設計する建物は基本的に真壁納まりです
リフォームの際に壁などを解体・撤去していくと、土壁の下地のための貫(ぬき)穴とか、鴨居が取り付いていた目地の穴(ほぞ穴)などが柱に残ります。
今回のK邸でも、大工の森元さんが、そういった柱に残る穴を一つ一つ丁寧に埋木(うめき)してくれました。
写真中、青丸で囲んだ部分が埋木したところ
この埋木のやり方にも実はいろいろと手法があります。
どんな手法を採択するかは目的によって使い分けるのですが、今回のようにリフォーム後の傷穴を処理する際には、上の写真のように傷穴の形をそのままにして同じ形の木材をあてがって埋木を行います。
他の手法もまたご紹介する機会があると思いますが、埋木もなかなか知恵と経験やセンスが必要で、実は奥が深いんですよ。
今回のクライアントであるKさんも、大工さんがこの埋木を丁寧にしてくださったおかげで、柱の傷がすっかり目立たなくなり、きれいに仕上がったことをとても喜んでおられました。
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