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400年前の柱

昨日(5/31)は大阪府豊中市の服部緑地の中にある日本民家集落博物館で、子供民家塾というイベントを開催したので、参加してきました。

これから将来を担っていく子供たちに、古い民家や建物への関心を持ってもらおうという趣旨で、日本民家再生協会が企画したものです。

小学生の子供たちとその親ら、総勢21名が集まって、おくどさん(←関西ではかまどのことをこう呼びます)といろりに火を入れて、ご飯と豚汁をつくってみんなで食べました。

子供民家塾


 


 


 


 


 


 


 


かまどに火を入れているときの様子。
子供たちは興味津々で見入っていました。
帽子をかぶっているおじさんは、今回指導してくださった江頭(えがしら)さんです。



日本民家集落博物館の中にある、能勢の民家をお借りして今回のイベントを開催したのですが、日本民家集落博物館の中でも一番古いというこの能勢の民家が建てられたのは今から400年前=江戸時代初期のことだそうです。

この建物は普通の農家の建物だったので、ごくごく質素な材料が使われた、飾り気の無い普通の家です。

でも築400年と聞いて改めて材料を見てみると、なるほど柱はほとんど栗の木です。

400年前の柱























仕上も大鋸で挽いただけと思われる粗野な仕上で、大きさもそんなに太くない4寸弱の柱でしたが、まだまだこれからも充分耐えうる力強い表情でした。

さすが栗ですね。

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木の香りがする家

先日、うちの事務所にお招きしたお客さんがこう言いました。
「さとうさんの事務所に入った途端、すごく木の香りがしました」
僕はそうでもないと思うんですが、初めて来た方がそうおっしゃるのですから、きっとそうなんでしょう。

うちの事務所は普通のマンションの中にありますので、木造でも何でもないのです。
ただ、事務机脇のカウンター(長さ4m×巾60cm)と、打ち合わせ室(和室)の座卓は杉の板で作っています。
他にあるのはサンプル用の木材だけですから、きっとこれらの板が木の香りを発散しているんでしょう。

その話を聴いていて思い出しましたが、うちで設計させてもらったお宅の中はとても木の香りにあふれています。
使う樹種によってその香は異なりますが、僕が個人的に好きなのは杉の香りです。

うちで設計する家では、構造材(柱とか梁)を全て露出させるので、もちろん構造材からも木の香りは出ているのですが、どうもその家の香りを最終的に強く左右するのは、床材(フローリング)の樹種によるようです。
うちで設計させてもらった六甲山麓の家(Wさん宅)や小花の家(Iさん宅)では、どちらも吉野杉のムクの床板を張っているのですが、2軒とも同じことを奥様から言われてビックリしました。

「さとうさん、うちの子供とか私がよそのお宅に遊びに行くとね、『○○さんのご家族が来たら木の香りがする』って言われるんですよ(笑)。
住んでいる当の本人達は、家の中に入っても木の香りがするかどうかなんて、慣れてしまって全然感じていないのにね。」

初めてWさんの奥様からこの話を伺った時は、
「いや、それはちょっと大げさな言い方なんちゃうかなぁ。半ば冗談やろ。」
と思ったのですが、さすがに2回しかも別の方から同じことを伺うと、
「あっ、それってホンマなんや!」
と確信に変わりました。

杉の床板は柔らかいので住み始めるとすぐ傷だらけになりますが、香りがとてもさわやかだし、木目もはっきりしていて嫌味がないので僕は大好きです。
僕も自分の家を建てる時は、きっと杉の床板を張るのだろうと思います。

しかしいつになることやら・・・。

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