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吉野へ行ってきました

 

吉野1

昨日は奈良県吉野へ行ってきました。
滋賀県で今月末から着工するTさんのお宅の構造材の確認のためです。
案内してくださったのは、T邸の工事を請け負ってくださる梓工務店の伊東社長。

上の写真はTさんのお宅の材料を製材してくださる福本製材所さんで見せていただいた杉の製材品です。
吉野材の特徴は、赤身部分の色の良さと目合い(めあい)です。
見る人が見ればお分かりだと思いますが、とても目が詰んでいます。
この木はちょっと若い木ですけどね。

下の写真は、同じ製材所で乾燥させるために寝かせてあった少し大き目の柱です。
太さは6寸(180)角位だったと思います。
濡れているように見えるのは、木口付近に割れ止め材を塗布しているためです。

吉野2

 

材木屋さんでは割れ止め材を杢部分全面にべた~っと塗ってしまっているのをよく見るのですが、僕はどうも木に薬品が染み込んでいくような気がして好きではないので、自分で所有・管理している木にはこれまで割れ止めを一切使っていません。
でもこの程度の控えた使い方なら一度やってみてもいいかな、と思います。

他にも旬切りと色目の話など、福本製材所の社長さんにはとてもいい知恵を教わりました。

福本製材所さんにはとても性のいい杉の梁材が無造作に積まれていて、さすが吉野だなぁ~と惚れ惚れ。
きっとその時の自分は、美しい女性に見とれている時のようなうっとりした目になっていたと思います(恥)。

僕は節の有る無しよりも、性の良さや材の素直さに惹かれます。
節があっても、目が詰んでいて真っ直ぐにすう~っと芯が通っている性の良い材料は見ていて気持ちがいいし、気品があります。

節が無くて杢目が美しいような銘木は確かに素晴らしいですが、そんなものばかり使っていたらとんでもなく高くなってしまうし、そんな選り好みをして作るやり方は少し異常だと思うようになりました。

京都で数奇屋を作る仕事に携わっていたときは、こういうこと(↑)にこだわっていたのですが、自分の価値観が少しずつ変わってきているのを感じます。

それにしても、木を見るのはとても楽しいです ♪

今週は水・木・金と3日間静岡へ行って、昨秋伐採した新月材を製材してきます。
スタッフやお客さんにも静岡へ来てもらって製材を行うのですが、もう今からワクワクしています。
どんな材料が出てくるのか楽しみです。

またご報告しますのでお楽しみに。

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2007新月材の玉切開始 その1

3/17(月)に静岡へ行ってきました。

3/9(日)で2007年11月上旬の新月期に伐採した木材の葉枯らし期間(満4ヶ月)が過ぎました。
そこで3/13には、NPO法人・新月の木国際協会から新月材の現認者・大山さんに現場へ足を運んでいただき、間違いなく葉枯らしが完了していることを確認していただきました。
(大山さん、お忙しい中来て下さってありがとうございました)

この手続きを経たことで、今回の木が新月材であるという証明を得たことになります。

新月期の伐採、4ヶ月の葉枯らし工程を終え、次はこの木材を玉切り(たまぎり)する工程を開始しました。

玉切りとは、長~い1本の木を必要な長さ(2m、3m、4mまたはそれ以上)にぶつ切りすることです。

玉切-0















上の写真は、2007年11月に伐採を完了した時の様子です。
このままの状態で山の斜面に伐採木を放置し、4ヶ月間葉枯らしを行いました。

この山の木は、樹齢90年(←90年生と言います)の杉と桧の混合林です。



伐採が完了してから僕がこの山に入るのは初めてなのですが、伐採した時の木口の色と、4ヶ月葉枯らしした後の現在の木口の色は全然違っていました。

11月に伐った時は、木の中の水分がまだたっぷりあったのでみずみずしく鮮やかな色でした(当時、切り口から水滴が滴っていた木もありました)が、今回は葉枯らしを4ヶ月間かけたことによって木の中の水分がかなり抜け、見ただけでもかなり乾燥しているなぁと感じる落ち着いた色合いに変化していました。




まず、重機を使って山の斜面から木を引っ張り出します。

まず最初にワイヤーを木にくくりつけてウインチで引っ張り出し、アームが届くところまで出てきたら、直接木をつかんで平場に出します。

玉切-1







玉切-2






続きはまた明日。

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