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民家フォーラムが開催されます

11/1(土)-2(日)の2日間にわたり、奈良県宇陀市で民家フォーラム2008が開催されます。
主催はNPO法人・日本民家再生リサイクル協会。

現在、同協会の近畿地区会員が定期的に集まって実行委員会を重ね、準備を進めています。



民家フォーラムは1998年から毎年全国各地で開催されていて、今年で11回目を数えます。

今年のテーマは空家の有効活用。
あえて奈良市内の観光地を避けて、奈良市内から1時間ほどの距離にある宇陀市を開催地として選んだのには理由があります。

人口減少に歯止めがかからない地方都市とそれにより増え続ける空家民家。
そして住人がいなくなれば解体される可能性が日増しに高まっていく古い民家を、もっと有効活用できないものか?という全国の地方都市共通の問題について、みなさんに考えて頂く機会を作るというのが、今回の民家フォーラムの目的です。



1日目のシンポジウムでは、基調講演にカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した映画『もがりの森』で主演を努められた宇多滋樹さんを迎えます。
宇多さんは各地での講演活動の傍ら、奈良市内の町家でカフェも営んでおられて、古民家やまちなみを大切にするNPOの活動にも参画されています。

基調講演の後には、地元宇陀市内で古民家を店舗として使われている方やまちなみを残す活動を陰で支えている方などにご登壇いただき、みなさんにご紹介します。
静かな地方都市での地道な取り組みに、全国各地から来られるみなさんが耳を傾けることで宇陀のみなさんを応援したいと思っています。

当日は、なんと僕が11/1(土)の2人組司会のうちの1人を努めることになっています(汗)。
みなさん、どうぞお越し下さい。

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世界に、300年先も美しい風景を

屋根面の断熱と通気

先日書いたように、小屋裏を全て化粧材とするデザインの場合、屋根面の断熱をどうするか?という工夫が必要になってきます。

うちでは垂木を2重にして、野地板の上に断熱材を敷き詰め、さらにその上を空気が通り抜ける仕組みにして熱気が階下へ降りてくるのをできるだけ防ぐようにしています。
(それでも真夏の日射は防ぎきれるものではありませんが・・・)


断熱


 


 


 


 ↑ 上の写真は、化粧野地板の上に断熱材を敷き詰めた様子


通気


 


 


 


軒先の野地板に細いスリットを切って、そこから空気が断熱材の上を流れていくように通気層をとっています。

断熱のことだけを考えると、もっといい方法はいろいろとありますが、デザイン的にも美しく、性能面でもある一定のラインを確保しようとするバランスを考えると、現在のところはこのような納まりを標準としています。

参考まで。

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愚直であること

本年も一年間、このブログを覗きに来てくださって、どうもありがとうございました。
僕がブログを書きつづけられているのも、あなたがこのブログを見に来て下さるお陰です。
心よりお礼申し上げます。



昨日、ようやく年賀状の第1弾を書き終え(140通/250通)、送り出しました。
一昨年から続いていたシリーズを一旦休止して、今年は封書で送りました。

「何で封書やねん?」

と思われるでしょうが、それは見ていただければわかります。
どうぞお楽しみに。
クロネコヤマトのメール便で、多分1/2か1/3に届くと思います。



さて一年を振り返ると、大変ありがたいことに今年もたくさんのクライアントのみなさまからお声をかけて頂きました。

業務の上では、今年はいろんな思い出深いことがありました。

独立後初の傑作と自負できる家もつくることができて、その家のクライアントも大変喜んでくださり、施工者ともとても良好な関係を築くことができた現場。
独立した当初からの夢であった、伐採の現場にクライアントに立ち会って頂く本格的な新月伐採を実施したこと。

その一方でいろんな失敗もありました。
様々なことを学ぶ機会もたくさん得られて、自身の考え方が大きくシフトした年でもありました。

そんな中、どんなことがあろうともずっと揺るがず、それどころか年を経る毎に自分の中でまっすぐに大きくなり続けているものが一つだけあります。



それは基本に忠実に、単純なことを愚直に守って物をつくり続けていくということの大切さです。
これは他人に伝えるのにとても長い時間がかかり、一番難しい事ですが、物作りにおいては一番大切なことです。

デザインの表面的なこと、技法や納まりなどは口で説明して伝えることができますが、この根幹に関してはどうしても言葉では伝える事ができません。

何度も何度も同じことを繰り返す事によってしか会得できないものです。



今日新幹線の車中である本を読んでいて、
「個性とは愚直から生まれる」
というくだりを目にして、あぁその通りだなぁとしみじみ思いました。

『あらゆる道には型というものがあり、その型に愚直にあたっていくことが目的への最短ルートになり、さらにその目的に近づくころには個性が自然と生まれている』
と、その本には書かれていました。

なかなか現代には受け入れがたいやり方だと思いますが、これを身につけると強いですよね。
(というか、最終的にはこれを持っているかいないか、ということしかないと思いますが・・・)



個性というのは出そうと思ってひねり出しているうちはただの嫌味でしかなくて、出さずにおこう出さずにおこう、と意識して抑えていてもそれでもにじみ出てしまうというのが個性の本来の姿だと思います。

来年も、その次も、これからず~っと先まで、僕の中での不動のものとして守りながら、物をつくり続けていけるように精進していくつもりです。



今年も1年間どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。

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