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使いにくさと魅力

箕谷の家-外観3


 


 


 


 


 


 


神戸市北区で今週末に見学会を行う現場の正面の写真です。
昨日現場へ行った折に撮影してきました。

昨日は室内の部分的な照度不足(一部、暗い場所がある)をどう解決するか?
ということを確認するために現場へ行きました。

他にも、ポストのこと、建具調整のことなどについてクライアントであるSさん夫妻と確認しました。



注文住宅は(特に、うちのように既製品を極力使わないスタイルでやっていると)必ずどこかに不完全な部分ができます。
大量生産している車のように、使いにくさや不具合が全くない商品はできません。

幸いにしてこれまでのうちのクライアントのみなさまは、そのあたりをよく含んでくださっているようで、あまり大きな問題になったことはありません。
(みなさま、ありがとうございます)

この問題は木という生き物を扱って商品を作っている以上、避けては通れない道ですが、その分使い手(住み手)に強いる負担も少し大きくなります。
( ↑ 新建材で固めた家よりは、という意味です)

住み初めてからも色々気を遣うので、うちで作っている木の家は慣れるまでは本当に大変だろうなぁ、と思います。
( ↑ 決してうちだけに限った話ではありませんが)



でも住んでいるうちに別の魅力が育っていきますから、大変な分だけ報われることも大きいと思います。
不具合が無い家って、すごく良さそうに思うけれども、実は物足りなく感じるんですよね。

上の表現は少し伝わりにくいと思うんですが、使いにくい家=いい家だということを言っているのではありません。
100%満足する家(不満の全く無い家)を作るのは不可能だ、ということです。
なにせ、すべて1点物ですから。
85%くらい満足がいけば、注文住宅としてはまず成功だと捉えていただくぐらいがちょうどいいと思います。

もちろん、作っている側は完成度100%以上になるようにいつも努力しているんですけどね(笑)。



この記事を読んでもらうと、もしかして今回のクライアント・Sさんが出来上がりに不満を持っているのか?と曲解される方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことは全然無いようで、とても気に入ってくださっているそうです。
(と、僕が言うと全然説得力が無いですね)

でもSさん以上に僕がこの家を気に入っているかもしれません。
この家を設計させてもらえて、とても幸せです。




【お知らせ】
9/15(土)、16(日)の2日間、神戸市北区で
木の家の完成見学会を行います

詳しくはこちらをご覧下さい

(株)木造建築東風のサイトはこちら
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