8/2(日)の見学会のとき、参加者のみなさんに少し木のお話をさせて頂きました。
国産材と一口に言っても、杉・桧・松など樹種の違いの他にも、産地の違い、生えている山の斜面の違い、標高・地盤などによって、木の色や木目なども変わってきます。
そこで今回は特に、実生(みしょう)と呼ばれる天然木と、人の手で苗木が植えられた植林の違いをお伝えしたいと思い、下の写真2枚を用意しました。
写真に写っているのは、どちらも僕の左手です。
大きさが比べられるようにと思って、わざと手を入れて写したものですが、樹芯部分の年輪の細かさ/粗さを比較してみてください。
←静岡産の実生の杉
こうやって比べてみると、全然違うでしょう?
上の木も国産の杉。
下の木も国産の杉です。
下の写真のような実生の木のことを天然木と言います。
人が植えたわけではなく、種子がぽとりと落ちて芽を出し、外敵と戦いながら少しずつ少しずつ成長していった様子が、紙の厚みのように細かな年輪から見て取れます。
年輪が荒い =1年間の成長が早い=疎
年輪が細かい=1年間の成長が遅い=密
ということになり、その差は木材の強度や木目の細やかさとなって現れてきます。
上の写真のような天然木が一般市場に出回ることは大変少なく、お目にかかることはほとんど無いでしょうね。
こういった木を使えるのも、山から木を買うことの大きなメリットなんです。
木は本当に奥が深いです。
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