明日・11/12(日)に、奈良県御所市で霜月祭(そうげつさい)と呼ばれるお祭りが開催され、町家が計17軒、玄関先まで公開されます。
(公開される町家の名前と場所は、この記事の最後に掲載しているパンフレット画像ファイルでご確認いただけます)
僕は広島で民家フォーラム2006が開催されるのに出席するため、残念ながら行けませんが、興味のある方はぜひ行ってみてください。
御所は古いまちなみがほぼ手付かずの状態で残っていて、あまり過剰に整備されていない分だけ、ゆっくり歩くと味わい深いまちです。
御所の築210年の町家に住んでおられる中井さんが、こっそり今回の見どころをおしえてくれたのでご紹介しますね。
(もちろん、中井さんの家も一部公開されますがそれは後述)
【みどころ その1】
かつて御所では「大和絣(やまとがすり)」という織物が特産だったそうです。
その製造、卸をしていた「藤本邸」「大森邸」は、織物が好きな人には面白いかもしれません。
巡り合わせが良ければ、お爺さんがとうとうと昔の話をしてくれるそうです。
【みどころ その2】
元旅館の「福飯邸」では、100円でお餅とお茶が味わえます。
中は最近、改装されましたが、原形を大切に、きれいにいじっておられるので、
町家再生の際の参考にもなるかもしれません。
ちなみに、旅館時代の大きな階段は圧巻です。
【みどころ その3】
先述の中井さんのお宅(冒頭の写真が中井さんのお宅です)では、毎年テーマを決めて所蔵の品々を公開しています。
今年は、古い計算機だそうです(地味!)。
でも、請われれば何でも見せます、とのこと。
実は中井さんのお宅には、古い町の絵図や古文書がた~くさんあり、僕もおじゃました際にその量に圧倒されました。
これは必見です。
このブログを読んで下さっている読者の方々へのサービスとして、もし中井さんの家にたどり着けたら、お客さんがたて込んでいない限りは、特別に奥座敷まで案内してくださるそうです。
ここにはスゴイ屏風が立てられています。
「さらに余裕があれば、お薄一服差し上げますよ!」とのこと。
中井さんは読売新聞社の記者なのですが、御所のまちを深く愛していて、御所のまちなみ保全のための活動を行うNPOにも理事として運営に参加されています。
こうやってまちなみを守っていこうとする運動がある一方で、昭和初期に建てられた非常に面影のあった御所のお風呂屋さんが今、解体されているそうです。
「いろいろな事情があったんですが、大打撃。残念の極みです。
一つまた一つと、町が壊れていくのを見るのは心が痛みます。
どうしたものかなあ。」
と、中井さんは残念がっておられました。
霜月祭のパンフレットの画像を送っていただいたので、下にアップしておきます。ご利用ください。
(下の画像をクリックすると、拡大したファイルをご覧になっていただけます)
←中井家はどこでしょう?
(町家ミュージアムGと書かれています)
(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を