タイトルの漢字の読み方は『のみ』です。
もちろん、あの大工道具の『のみ』のことです
大工さんはたいてい道具に対してそれぞれのこだわりを持っていることが多く、僕も(あまり詳しくは無いけれど)道具の話が好きなので、よく大工さんの道具を見せてもらっていろんな話をします。
数ある道具の中でも、僕が一番大工さんの愛情や思い入れを感じるのが鑿です。
なぜか?というのは、下の写真を見て頂ければお分かりになると思います。
これらの鑿を使っている大工の西田さんは現在40代前半の割と若い大工さんですが、これらの鑿は全て西田さんが新品の時から使っている鑿です。
もちろん購入時期はそれぞれ異なるのでしょうが、元は全て一番左ののみと同じ(またはそれより若干長い)長さがあったのです。
それをしょっちゅう研いで長い間使い込んでいくと、刃はどんどん短くなっていきます。
それで右のようになっていくわけです。
一番右の鑿もこれから使い続けていってさらに短くなっていくわけですが、こういう道具を見ると、それぞれの大工さんの道具に対する愛着や歴史を感じませんか?
昨今は木造の現場でも鑿や鉋(かんな)を使う機会がめっきり減りました。
電気道具が発達したせいもありますが、刃物でも使い捨ての刃しか使わない職人さんもいるようです。
ちょっとさみしいけれど仕方ない傾向なのかも・・・と思う一方、やはりこういう道具で仕上げてもらえるとすごく嬉しく、またありがたく思います。
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