住宅 構法」タグアーカイブ

タイトルの漢字の読み方は『のみ』です。

もちろん、あの大工道具の『のみ』のことです



大工さんはたいてい道具に対してそれぞれのこだわりを持っていることが多く、僕も(あまり詳しくは無いけれど)道具の話が好きなので、よく大工さんの道具を見せてもらっていろんな話をします。

数ある道具の中でも、僕が一番大工さんの愛情や思い入れを感じるのが鑿です。
なぜか?というのは、下の写真を見て頂ければお分かりになると思います。

 

鑿

 

 

 

 

 

 

 

 

 




















これらの鑿を使っている大工の西田さんは現在40代前半の割と若い大工さんですが、これらの鑿は全て西田さんが新品の時から使っている鑿です。

もちろん購入時期はそれぞれ異なるのでしょうが、元は全て一番左ののみと同じ(またはそれより若干長い)長さがあったのです。

それをしょっちゅう研いで長い間使い込んでいくと、刃はどんどん短くなっていきます。
それで右のようになっていくわけです。

一番右の鑿もこれから使い続けていってさらに短くなっていくわけですが、こういう道具を見ると、それぞれの大工さんの道具に対する愛着や歴史を感じませんか?



昨今は木造の現場でも鑿や鉋(かんな)を使う機会がめっきり減りました。

電気道具が発達したせいもありますが、刃物でも使い捨ての刃しか使わない職人さんもいるようです。
ちょっとさみしいけれど仕方ない傾向なのかも・・・と思う一方、やはりこういう道具で仕上げてもらえるとすごく嬉しく、またありがたく思います。




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地盤調査

サウンディング


 


 


 


 


 


 


 





 


 



昨日、西宮市内で今年着工予定の現場にて、スウェーデン式サウンディングというやり方の地盤調査を行いました。

地盤調査の方法にはいくつか方法がありますが、木造住宅など自重が軽い建物向けの簡易な地盤調査方法としてよく用いられるのが、このスウェーデン式サウンディングです。

スウェーデン式サウンディングというのは、尖ったステンレス製のキリに100kg前後の荷重をかけたまま、キリに回転を加えたときにどのくらいのスピードで何センチくらい沈んでいくか?という沈むスピードとそれに要した回転数から地盤の固さを推測する、という調査方法です。



今回調査を行った敷地は西宮市内でもわりと東寄りの地域で、近くには武庫川という大きな川が流れています。

よって、地層の形成期にはその川の流れによってできた扇状地だった可能性があるので、おそらく砂地だろうと思われます。
(サウンディングではサンプルを採取しないので、測定データから推測はできても確実なことはわかりません)



木造住宅程度の軽い建物の場合はこのサウンディングという簡易な調査方法が一般に良く用いられるのですが、その理由は調査費用の安さです。

サウンディングに要する調査費用は、大体3-5万円程度です。
(調査ポイント数が増えれば少しアップしますが・・・)



一方、地下地盤のサンプルも採取して、もっと詳細な調査を行う必要がある場合にはボーリングという地盤調査を行います。

ボーリング調査を行うと、下の写真のように地中の地層を構成している土や粘土・砂などのサンプルも採取できます。

ボーリング1










↑ こんな箱に採取資料が納められてきます。
  ふたを開けると・・・↓



ボーリング2












こんな感じで各地層の構成材が瓶詰めにされて届きます。



一般に、鉄筋コンクリート造や鉄骨造など、比較的重い建物を建てるときには、このような地盤調査が必要とされるのですが、調査が丁寧な分だけやはり割高で、1ポイントあたり15-20万円くらいかかります。
(価格は調査ポイント数や深度によって変わります)

地盤調査にも目的と精度によっていろいろあるんですよ。

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葉枯らし完了

先週末(土曜日)から、また静岡へ行ってきました。

今回は所用があって東京にも寄っていたので長くなってしまったのですが、3/14~18朝まで出張でした。
昨日の朝、3トントラックを自分で運転して、木材を積んで帰ってきました。

↑ 普通、建築家はこんなトラック運転しませんよね?(苦笑)
でもいいんです ♪
僕はこんなんが大好きなので。



静岡での用事は色々とあったのですが、その中の一つは昨秋11月下旬に伐採した約500本の木材の葉枯らし状況の現場確認です。

下の写真の通り、伐採現場(標高900m、斜度40-50度!の北斜面)にはたくさんの杉と桧が横たわっています。

葉枯らし1

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これらの木は全て昨年(2008年)の秋に伐採されたものです。
伐採後4ヶ月経過しているのですが、まだ葉は青々としています。

下の写真を見ていただくと、本当に枝葉がついている様子が良くお分かりになると思います。

 

葉枯らし2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

なぜ伐採後4ヶ月も経過しているのに葉がまだ青いのか?
それは木材の中に保有していた水分が、まだ使われずに残っているからです。

でも、伐採時には潤いたっぷりだった木材も、保有水分を消費して、樹芯の色がかなり変化しています。



下の写真を見比べてみてください。

左が昨秋の伐採直後に撮った写真(2008年11月21日)
右が4ヶ月の葉枯らし期間を経過した現在の状態(2009年3月17日)です。

 

2008伐採葉枯らし3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 


木口に油性マジックで書いた番号「211」も風化して消えかかっています。

 

水を断って、さらに光合成させるなんて残酷なように思いますが、こうすることで木材のもつ生命力をさらに引き出し、色艶もよく耐久性の強い材料に仕上げることができます。

その方が木も喜んでいると思いませんか?



上の写真に写っている211番の木は、年輪を数えてみたところ樹齢129年でした。

ということは、発芽したのは西暦1880年のこと。
明治政府樹立とほぼ同時に発芽した木です。

伐採した木口部分の太さは約80cmもあって、今からどんな部材になるか製材が楽しみです。




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杉のナグリ


昨日は京都と大津へ行ってきました。

京都市上京区の中儀銘木店さんに、先月製材した杉板に丸手斧(チョウナ)で化粧ナグリ加工を施してもらうようにお願いしていたのですが、その加工が出来上がったという連絡を頂いたので、取りに行ったのです。

この写真の左側の板が加工前の板。
下の写真左半分が、化粧ナグリ加工が済んだものです。
(画像をクリックすると、拡大表示できます。)

 

杉なぐり

 

 

 

 

 



この板はサンプルとして作ってもらったものです。
今後もずっとうちの事務所に置いておいて、クライアントの皆様への説明の際に使うつもりです。

右半分はプレナーで仕上げただけの平滑な面のまま残してあり、
「どちらがお好みですか?」
とクライアントのみなさまに尋ねて決めてもらおう、というわけです。


杉なぐり2 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の写真はナグリ部分を拡大したもの。
スケール感がわかるように、僕の手も一緒に撮りました。
(この画像も拡大表示できます。
 まだ細かい部分を仕上げきれていないので、少し毛羽立ちが残っています)



今回は、現在墨付け加工を行っている最中の京都市N邸・玄関式台にご提案しようと考えています。

栗とか松の板でナグリを施す事例は良く見かけますが、杉のナグリの式台はあまり見かけません。
( ↑ 別に僕が発明したわけではありませんよ)
しかし実際に足を置いてみると、なんとも言えずイイ感じです ♪

こればっかりはインターネットではお伝えできないので、うちの事務所にお越しの際はお申し出の上、ぜひ体験してみて下さい。



ナグリ加工は、柔らかくて傷つきやすいという杉の欠点をカバーしてくれて、足触りの良さ・面白さをさらに引き立ててくれます。
なかなかお勧めです。


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国宝・高山寺石水院

2/11(祝)に京都市内で打合せが終わった後、久々に京都市右京区にある高山寺へ行ってきました。

ここは石水院という国宝(しかも世界遺産)建物の中にだれでも入ってのんびりできて気安く触ることができるという、稀な建物です。
しかも拝観料もとても安い。
ありがたいことです。

 

石水院1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


僕がこの石水院に来たのは2回目。
前回は大学卒業間近の時でしたから、もう今から15年も前です。
時が経つのは早いです。

この建物が建てられたのは西暦1200年前後のようですから、現在で築後約800年経過していることになります。
すごいことですね。

もともと、明恵上人というお坊さんが後鳥羽上皇から学問所として賜った建物だそうですが、ものすごい遊び心に富んでいます。
こんな考え方の建物に触れたのは初めてです。
(15年前に来たときは自分があまりに未熟すぎて、全然そんなところを理解できませんでした)

建物を見ただけでは得心できないところが多すぎたので、また母校の図書館に行って資料を探してみようと思っています。



ちょっと見には全然判らないと思いますが、とにかく材料とその扱い方がここ数百年の一般常識からはかけ離れています。

構造材・造作材のほとんどは芯去りの非常に良質な桧が使われていて、柱などは5寸5分角の四方柾もあり、ものすごく吟味されつくしたものであるにも関わらず、柱は釘穴だらけ。
まずこの釘穴の意味がわかりません。

石水院2





上の写真は鴨居と長押のアップ写真ですが、ともにこの上なく上質な桧の柾材で、長押は平滑にかんなで仕上げられているにも関わらず、鴨居の見付面は丸ノミではつって仕上げられています。
そしてこのハツリ目を活かす為に、通常は見付柾として木取りする鴨居を、ここでは見付杢(平柾)の材料として木取りしています。

これはおそらく天井板のラフな仕上げに合わせるためだったのだろうと思いますが、この天井板の由来がきっと何かあるはずです。
天井の形や表情・使われている部屋の格などから考えても、あの材料は只者ではありません。

しかし、その由来などについてはお寺で頂いたパンフレットなどには書かれていなかったのでまた今度調べてみることにします。

しかし古典にはいつも驚かされます。
やはり木造は奥が深い。

 

 

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佐用町 民家再生と干し柿

先月末に兵庫県の西端、佐用町というところで民家再生の相談依頼を受け、現地調査・プランの作成した後、昨日そのご提案・説明を行いました。

築後150~200年程度経過していると思われる、通常より一回り大きいかやぶき民家です。

この建物を含む土地を昨年購入され佐用町に移り住まれた k さんは、この建物を改修して店舗と簡易宿泊施設として使いたいと構想を膨らませています。

設計の打合せをしている最中の奥様は、目をきらきらと輝かせてとてもうれしそうで、喜んでいただいているご様子を見ていると、こちらもとてもうれしくなってきます。



今回のご提案は某大手不動産会社さんとうちとの2社競合だったのですが、両者の提案内容は全くスタンスの違うものでした。
(ホンマに天と地ほども違う・・・
 ちなみにコスト面では先方が天、うちが地でした)

依頼者が同じでも、やはり提案者によってプランって全然変わってくるものだなぁ、と感じました。
このところうちでは公募型の設計コンペに参加していませんが、設計コンペなんかに参加するとこういうことは本当に強く実感します。

今回は当方の提案をとても気に入って下さったご様子でしたので、お力になれるといいなぁと思います。



提案資料として提出した、店舗内観のイメージパースの一枚をご紹介します。

今年の4月からうちで設計スタッフとしてしごかれている女性スタッフのUが描いた水彩画です。
(画像をクリックすると拡大表示できます)

佐用町民家再生


 


 


 



僕はこういう手描きの絵は苦手なのでイメージパースはいつもパソコンで作りますが、僕以外のうちのスタッフはみんな絵が上手です。
( ↑ 所長、ダメじゃん・・・)

こういう個性は大切に伸ばしてあげたいと思います。



干し柿


 


 


 




上記Kさんのお宅へ調査に伺った折、敷地内の柿の木がたわわに実をつけていたのですが、軒先でこんな懐かしい光景を見つけました。
とても美しいですよね。

今の時期、郊外に出かけると柿の木がきれいですね。
(って、今残っているのはもう渋柿でしょうけれど・・・)



うちのまわりの公園でも桜の木が半分ぐらい落葉していて、地面は色とりどりの落ち葉で一杯です。

来週は数回京都・滋賀へ行くので、ちょっとさぼって大徳寺高桐院にでも行ってこようかな。



【お知らせ】
○ 11/21(金)-22(土)に静岡市で新月伐採見学会を行います
                  (樹齢110年の杉と桧)
○ 11/29(土)-30(日)に滋賀県大津市で新築住宅の完成見学会を行います
上記イベントの詳細はこちらをご覧下さい

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今朝の毎日新聞朝刊に掲載されました

木曽のみんながつくってくれた大阪の家


 


 


 


 


今朝(9/22・月)の毎日新聞朝刊・全国版で、当方が設計・施工管理を行い2007年3月に竣工した伝統構法の家、木曽のみんながつくってくれた大阪の家が紹介されました。

取材にご協力いただいた建築主のTさんをはじめ、毎日新聞の記者の方ほか関係各位に深く感謝いたします。



なお、記事の中で一部誤りがありましたので書き記しておきます。
記事の中で、
「親類が営む山下建築が用意したひのきや杉、けやきなど・・・」
という記述がありますが、
建築ではなく山建築(やまいち建築)が正しい名称です。

山一建築さんはこの現場の木工事を担当してくださったのですが、根気よく丁寧に作ってくださったおかげでとってもいい具合に仕上がっています。
社長の笹川さんがこれまでに集めてこられた約20種類の木材を提供してくださり、Tさんのお宅にはいろんな珍しい木が使われています。

(有)山一建築
TEL 0264-36-3195
長野県木曽郡木祖村小木曽5340

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毎日新聞の取材を受けました

9/7(日)に、毎日新聞社の取材を受けました。

伝統構法(※)型住宅と、2007年6月に改正された建築基準法の影響についての特集記事をまとめたいということで、国土交通省の担当官のほか、伝統構法型住宅の建築主と設計実務者に話を聞きたいと申し入れがあり、うちで設計・施工管理をやらせていただいて昨年竣工したT邸に行ってきました。

※ 伝統構法というのは、筋交いやコンパネなどを使わずに、土壁と木組みだけで柔らかくしなやかな構造体をつくる木造の構造形式の一つです。
 古民家や社寺建築などがこの伝統構法でつくられています。
 同じ木造でも現在主流の在来工法や2×4工法などとは構造的に対極にあるものです



9/22(月)の朝刊の 『くらしナビ 住まいLiving』 というコーナー(←全国版だそうです)に記事が掲載されるそうなので、詳しくはそちらをご参照いただくとして、今日は毎日新聞社の記者が建築主のTさんにいろいろとインタビューをしていく中で印象に残ったオフレコの部分をお伝えしたいと思います。



このTさんのお宅は、奥様のご出身地である長野県木曽の木(主に木曽檜)を使って建てたい!というのが当初からのコンセプトでした。

Tさんがこの家を建てたことでとても良かった事として挙げてくれたのが、木工事を担当してくれた長野県の(有)山一建築をはじめ、奥様のご親戚・ご近所のみなさんなどがいろんな形でこの家の建築工事に関わってくださったことで、木曽と自分(←ご主人)との精神的な距離がとても近くなった、ということでした。

ご家族で奥様の里に帰れば、
「おう、帰ってきたか!」
と、とても親しくご親戚のみなさんが迎えてくださり、家のことにまつわる話が尽きないそうです。

自分にとって配偶者の親戚というのは、直接血のつながりがなくてまだ付き合いも浅い人たちですから、どうしても少し心理的な距離が遠くなってしまいますよね?

僕も今回のTさんの家づくりに関わってきて、ご主人のその気持ちが良く判るのですが、家づくりを通じて、物理的に距離の離れている身近なみなさんとの心理的な距離がグッと縮まった、というのは設計者としてもとてもうれしいことだなぁと感じました。



住宅の建築というのはとても手間がかかる割には利益が少なく1物件あたりの売上げも上がりにくいので、建築業界の中ではビジネス的に魅力の薄い世界として捉えられることもあるのですが、僕はこういう人間と人間の濃い~係わり合いが得られるので住宅の仕事が大好きです。

今回のTさんのインタビューに同席して、Tさんのお宅の建築に関わらせてもらえてよかったなぁ~としみじみ幸せに感じました。

 

 

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あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。

旧年中はあなたにこのブログを見に来ていただいたおかげで、その時々に応じた記事を何とか書き続けることができました。
心より感謝しております。

ふと気付いたのですが、昨年末でこのブログも開設後3周年を迎えました。
(最初の投稿は2004/12/29でした)
早いものですね。



僕がこのブログで書いていることは、

 1. 読んでくださった方にとってきっと役に立つ情報となるだろう、と感じたこと
 2. 個人的に感銘を受けたこと、考えさせられたこと
 3. 一般のメディア(雑誌・新聞・サイト)などでは得られないと感じた情報

などです。

毎回記事として書き始める前に、書く内容をこれらの自分自身の判断基準と照らし合わせてみることにしています。



ですから、記事として書く前に
「やっぱりこれは書くべきではないな」
と思って書くのをやめてしまう情報もたくさんありました。

また、日々の激務に追われて書けない(というか書く気持ちになれない)ということも頻繁にありました。



そんなこんなで更新も滞りがちになったりしましたが、
昨年同様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 


 

 

【今年の目標】


出来る限り忙しくしないこと
いつでもひまな時間をきちんと確保し続けること



楽して儲けたい、という意味ではありません
周囲の皆様に対していつも落ち着いた対応ができるように
そして自分自身も着実に成長して、
まわりの皆様に良い影響を及ぼしていけるように
自分のペースを守りたいと思います。

そうすることが、最終的には皆様のお役に立てることにつながる
と思うからです。



木造建築家 佐藤仁

古民家/石場建て伝統構法 を 高気密・高断熱で暮らしやすく
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民家を社宅に

昨日の日経新聞朝刊に興味深い記事がありました。

昨年(だったかな?)世界遺産に登録された、島根県石見銀山の麓・大森町という町にに中村ブレイスという義肢装具をつくっている会社があるそうです。
記事によると、中村ブレイス社は島根県太田市という田舎町(※)を拠点(;本社)に、欧州など十数ヶ国に製品を輸出している企業だそうです。
(※誠に失礼ながら、話を判りやすくするために
  このような表現にさせていただきました。
  ちなみに僕は大森町へ行ったことがあります)

石見銀山に行かれたことがある方はご存知だと思いますが、大森町は伝統的建造物群保存地区(通称:伝建地区)に指定されていて、こんなまちなみが残っています。

で、この中村ブレイス社では、
何と!
大森地区にある30棟もの古い民家を買取り、まちなみを保存しながら一部を社宅として使っているそうです。

拍手~!!!

すごいっ!
この会社の社長さんにぜひ会いに行きたいです。

地方の小さな町に本社を構えて世界を相手に商売をしているというスタンスも大変素晴らしい(地方都市での雇用の創出、都市部への労働人口流出に歯止めをかけている)というのに、さらにその社員のための住居として、古い民家を利用してまちなみ保存に貢献するとは・・・。

今後、古民家再生はこれまでとは少しずつ違った形での展開に変わっていくと思います。
そのお手本となるような取り組みですね。
ホンマに素晴らしい・・・。

僕もこういう取り組みを始めないといけないなぁ、と身につまされました。

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