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建方 1日目

昨日もお伝えしたとおり、京都市内で石場立て伝統構法型木造住宅の建方作業に入っています。

1日目の様子をご報告します。

 

建方0926_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

まずはこの家の中心にある大黒柱を立てる作業から始まりました。

この柱は2006年の晩秋の新月期に伐った、樹齢約110年の杉の柱(220mm×220mm)です。
写真を見て頂ければ一目瞭然ですが、当日はカラッとしたとってもいいお天気でした。


 

建方0926_1

 


 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真は、この家に8本ある通し柱のうちの1本の柱脚の部分を組み立てているところです。

写真を拡大して見て頂ければお分かりになるかと思うのですが、柱は石の上に載っているだけで緊結にも金物を一切使っていません。

組み始めの段階であれば、かけやという大きな樫の木槌で叩くと、ギシギシと音を立てながら構造体全体が少しずつ右に行ったりして動きます(笑)。

きっと大地震のときには、こうやって前後左右、上下に移動したり跳ねたりしながら動いていくことでしょう。

紙相撲と同じ理屈です。



通し柱は150mm×150mmの杉の通し柱。
柱の左右から刺さってきているのは桧の足固めで、左側が120mm×210mm、右側が120mm×120mmの太さの木です

これらの木は全て静岡の同じ山から伐った木ですが、大黒柱よりも少し若い木で樹齢は約90年。
2007年11月の新月期に伐った新月材です。

 

建方0926_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大黒柱と3本の通し柱=合計4本の柱に囲まれた立体フレームが組み上がりました。

今回の構造材は、仕口の部分の長ほぞが30cmもあってとても長いのと、いちいち貫を入れて編むように組んでいかないといけないので大変です。

暑い中、大工さん達も一生懸命頑張って建ててくれているのですが、なかなか作業ははかどりません(汗)。

現場担当のスタッフと僕も、微力ながら現場で一緒にお手伝いをさせて頂いておりますが、毎日作業が終わるころにはへとへとになって体の節々がギシギシになっています。

担当スタッフは気付かないうちに何度もどこかでぶつけたらしく、脚が青アザだらけになっていました。



しかし、この建て方作業が何とか進められているのも、近隣のみなさまのご理解やご協力のおかげで、大変ありがたく助かっております。

みなさま、本当にありがとうございます。
いろいろとご迷惑をおかけいたしますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



今回の建方の様子は少しずつビデオカメラで撮影して記録しています。
後日編集して、youtubeに投稿する予定ですのでそちらもどうぞお楽しみに。

また明日、続きをご報告します。

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9/12(土)滋賀県で伝統構法に関するシンポジウムが開催されます

9/12(土)に滋賀県大津市で、伝統構法に関するシンポジウムが開催されます。

構造計算書偽装事件の影響で建築基準法の運用が厳格化され、伝統構法型建物が非常に建てにくくなっています。

( ↑ 当方でもまさに今日現在、その構造計算ならびに申請手続きを行っておりますが、大変苦労しております。汗)



それを何とかもう少し建てやすい状況にしてほしい、との声が全国から上がっていて、運動も起こっており、国土交通省も何とかしようと昨年から3年計画で新しい設計法の確立を目的としたプロジェクトを進めています。

興味のある方はぜひ下記シンポジウムにご参加下さい。

  『伝統構法はこれからどこへ向かうのか』




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静かな瀬戸内海と民家

土曜日の昼から、広島県福山市内海町に行ってきました。

8月下旬に開催を予定しているNPO法人・日本民家再生協会(以下、JMRA)の
イベント準備のための下見、および現地スタッフとの打合せのためです。

内海町から眺める海はとても穏やかで、まるで池みたいでしたよ。

内海町は瀬戸内に面した小さな島ですが、本土との間に橋がかけられたおかげでとてもアクセスしやすい場所です。

ここに住んでいらっしゃるJMRA会員の藤原さんのお宅(←築200年の古民家)に泊めて頂き、採りたての美味しいヒラメの刺身まるごと1匹や鯛の塩焼など、海の幸を存分に味わって、ちょっとのんびりさせていただきました。

現地では藤原さんの他に、いつも献身的に活動を支えてくださっている松広さん、僕と一緒に行ってくださった小川さんの4人でイベントの計画に関する話をしたほか、定年を迎えるシニア層が抱える問題などについても興味深いお話をお伺いしました。

そんな中で藤原さんから、「近くにある民家を知人から買い取って改修したいと考えている」と聞きました。

そこでふとひらめいて、ちょっと面白い計画を提案しました。
一棟、海辺の民家を買うことになりそうなのですが、JMRAの活動にとっても有益で、たくさんの方に喜んでいただけそうなプランができそうです。

ちょっと今はまだ公表できないのですが、これから企画書を書いて7月には常任理事会で検討し、8月には具体化に向けて動きたいと思っています。

発表できるようになったらこのブログでもみなさんにお知らせします。

海辺の民家で安く、ゆっくりと時間を過ごしていただける、ちょっと面白い計画です。
どうぞお楽しみに ♪

【お知らせ-1】
2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
詳しくはこちら

【お知らせ-2】
2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
詳しくはこちら

 

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次の目標は糠漬け

月曜日に、久しぶりにメールマガジンを配信しました。
( ↑ 読者の皆さん、不定期発行になってしまっていて、すみません)

その中でおにぎりの話をしたら、複数の方からコメントメールを頂きました。
(メールを送って下さったみなさん、どうもありがとうございました)

ビックリするほどいろんな知恵を教えてくださった方もいて(←中将さん、ありがとうございました)、大変ありがたかったのですが、そんな中で僕が『土鍋でご飯炊き→おにぎりづくり』 の次にチャレンジしようとしていることがあります。

それはヌカヅケ。



実は僕、漬物大好きなんです。
僕は、飲みに行くと最初のオーダーの中の一品として
「漬物盛り合わせ ♪ 」
を毎回頼んで、まわりのみんなから白い目で見られます。

いつもたいがい

「おいおい、 最初から〆の一品たのむんか?」

と突っ込まれるのですが、誰もそんなん〆ようと思って頼んでいるわけではなくて、ただアテの一つとして常にツケモンがあって欲しいと思っているだけなのですが・・・、と話がそれてしまいましたが、とにかくまぁ僕はツケモン大好きなのです。

ヌカヅケだけに限らないのですが、アサヅケ、シバヅケ、マツマエヅケ、ビールヅケなど、ツケモンは一般に大体どれも大好きです。
(ただ、一般に売っている奈良漬だけは苦手。
奈良漬も売ってるやつじゃなくて作るとすごく美味しいんですけどね。 )



小さいころから好きだったのですが、やはり京都に住んでツケモン好きに拍車がかかりましたね。
伊丹に引っ越してきてからは美味しいツケモンの入手ルートが発見できず、悶々としています。



実は2年くらい前に
「よし、美味しいツケモンが売ってなければ自分で作ろう!」
と決めて、糠床用のホーロー容器を買ってきたのですが、なんだか億劫になり、 買ってきたままの空容器で埃をかぶっていました。



そんな折、先述のメルマガにコメントを送ってくださった中将さんが

「ホーローの容器にぬか床を入れて、冷蔵庫に入れておけば、
ゆっくり熟成するので、1、 2週間は放っていても、すぐ復活します。
乳酸菌は嫌気性なので、毎日混ぜなければいけないということはありません。」

ということを教えてくださって、ズボラな僕でもそれならできそう ♪ ということになり、早速ヌカドコを用意しようと一気にヒートアップ!

そこへ中将さんからさらに詳しい情報を送って頂いたので、転載の許可を頂き、以下にご紹介します。



「乳酸菌が嫌気性だという話、実はNHKのためしてガッテンの知識なんです。
あれをみて、ぬか漬けの科学がよく分かりました。
経験的にやっていたことが正しかったり、逆に無意味だったり。
ここに、ざっと書いています。
http://cgi2.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20080618

以下は、私の経験則。
なので、真偽は? です。。。

まず、冷蔵庫に入れておけば、菌の増殖が遅いので、2日ぐらい触らないでも大丈夫です。
そのかわり、当たり前ですが漬かるのも遅いです。

それと、何週間も休止させるときは、塩をざっとまいて、冷蔵庫に入れておきます。
表面から何センチかはだめになっていますが、
下ではきれいなぬか床が生きています。
乳酸菌は死ぬことはないようです。

それと、2,3日放っていると、表面に白いアワのような膜ができます。
私はあんまり気にせず、ちょっとぐらいだったらそのまま混ぜ込んでいました。
上のガッテンによると、結果的には、それは正解だったようです。
白いアワというのは、産膜酵母という好気性の酵母菌らしいです。
臭いですが、空気を絶つと、アルコールなどいい成分を出すとのこと。

いずれにせよ、
少々ほったらかしになっても、絶滅することはないので、気軽に実践あるのみだと思います。」



実はこの中将さんから送って頂いたお知恵は、みなさんにもぜひご紹介したいものがたくさんあるので、何回かに分けてブログに書いていきます。

どうぞお楽しみに。



これからだんだん事務所の食べ物が増えていきそうです。

そのうち、事務所の冷蔵庫が大型冷蔵庫になったり、飽き足らずストッカーを置くことになったりするかも(笑)。

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イメージパース

昨日、東風の事務所にお客様がいらっしゃいました。
大阪府の北部で新築住宅を計画されているKさんです。

Kさんのお宅はとても素晴らしい景観が楽しめる敷地なので、郊外型の住宅では珍しいのですが、2階リビング型のプランをご提案しました。
( ↑ 都市部では採光・通風などの事情から、2階リビング型のプランにすることがよくありますよね)

今回のご提案に際して、当方のスタッフが描いたイメージパースをご紹介します。
(画像をクリックすると、拡大表示できます。ぜひご覧下さい)

 

能勢の家

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

能勢の家

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


これを見てくれたKさんの娘さんは
「うわぁ~木がいっぱい!」
と言ってくれました。

直感的にうちの建物の特徴を捉えてくれて、うれしかったですね。



僕には絵の才能がないので、恥ずかしながらこんな絵は描けません。
( ↑ 才能ではなく、実は努力が足りない・・・反省)

いつもスタッフが描く絵には恐れ入るのと同時に、表現力不足のダメ所長を支えてくれて感謝しております。

どうもありがとう。



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壁土作りレポート 第2弾

京都市内のN邸現場内で熟成させている壁土に水やりをしてきました。
5/11月曜日のことです。

泥の中に手を突っ込んで中の土を掘り出してみましたが、まだ土作りが始まって2週間しか経っていないので、土の色は変わっていませんでした。

 

土づくり0511


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから毎週1回ずつ水を補給してあげて管理していきます。

これから気温が高くなっていくので、いい具合に発酵が進み、臭~くなっていってくれることでしょう。

もうすでに、少し臭くなっていましたが・・・(汗)。

あっ、でもきちんとブルーシートで覆っているので、近隣の皆様に
「異臭がする!」
というようなご迷惑はかかりません。
その点はご安心を。


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形が見えてきました

佐用町0429


 


 


 


 


 


 


佐用町0429-2


 


 


 


 



 


今日は、先月末に着工して1ヶ月経った、兵庫県佐用町のK邸リフォーム工事現場に行ってきました。


ゴールデンウィーク突入(?)に伴って現場へ向かう西行きの中国自動車道は大渋滞するかも・・・と心配していたのですが、うちの事務所からはほとんど影響なくてスムーズでした。
よかった。


 


大工工事がほぼ終わり、左官工事も下塗りが完了したので部屋の仕上がりの形がほぼ見えてきました。


すでにキッチンなど部分使用も始まっていて、クライアントのKさんは明るくなったリビングに大満足のご様子です。


こちらの提案に満足いただけた笑顔を見るのは、何よりも嬉しい瞬間ですね。
この仕事をしていて良かった、と感じます。


あと2週間くらいで工事もほぼ完了です。

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静岡にて

昨日の投稿に引き続き、静岡での話。
(と言っても、今は東京からこの記事を書いていますが)

静岡でもやはり新緑がとてもきれいでした。


材木を置いているストックヤードの脇でいくつか植物の写真を撮ったのでご紹介します。




やまぶき


 


 


 


 


 


 


 


 





 


上の写真は山吹の花です。
はらはらと軽やかな雰囲気の黄色が美しかったです。




朴の木


 


 


 


 


 


 




 


 


 


 


 







 



この木は朴(ほお)の木です。
朴の木の樹芯の色は緑がかっていて、この緑色が鮮やかに出るほど珍重されます。
朴の木の板は版画の際の版木として使われたりします。



朴の木は木材としての利用価値よりも、きっと葉の使い道の方が有名でしょうね。
飛騨の朴葉みそで使う朴葉を採る木と言ったら伝わりやすいでしょうか?
朴の葉は1枚1枚がとても大きいという特徴の他に、食品を保存する効能があるようです。


以前信州へ行った折には、この朴の葉の中におにぎりのようにくるんだちらし寿司をごちそうになりましたが、静岡の僕の田舎では柏餅を作る際にこの朴の葉で餅をくるみます。
昔の人はいろんな知恵を知っていたのですね。
感心します。

その朴の葉はこんなふうに(↓)木に生えています。
ちょっと変わった生え方でしょう?


朴の葉


 


 


 


 


 


 


 


 





 


 


今日と明日は東京都世田谷区内でリフォーム計画の打ち合わせと現場調査をした後、一旦静岡に戻り、伊丹へ戻ります。

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伝統構法の家って実際住んでみたらどうなんだろう?

このところ注目が高まっている、土壁と木組みだけで作る【伝統構法】型住宅。

クライアントのTさんのご協力を得て、2年前に東風で設計・施工管理を行った伝統構法型新築住宅、『木曽のみんなが作ってくれた大阪の家』の見学会を行う方向で検討しています。

木曽の家
















T さんのお宅の外観です。
家のまわりには薪がい~っぱい積み上げられています。
ある意味、存在感たっぷりです。



今回の見学会は、下記のような趣旨で企画しました。

○ 新築時(完成直後)の住宅の見学会はよくやられているけれど、それでは
  住み心地がどうだったのか?という実際のところはよくわからない
  ( ↑ まだ住んでいないのですから当然ですが・・・)

○ 伝統構法の住宅って実際住んでみたらどうなんだろう?
  住んでみた人の声を聴いてみたい

○ 東風のホームページにはお客さんの声がいろいろ掲載されているけれど
  アフターサービスとかどうなんだろう?

○ 薪ストーブって本当に暖かいの?
  薪代にすごくお金がかかるって聴いたけれど、実際どうなんだろう?

○ 土壁の家は夏涼しいって本当か?

ということを実感していただくのが今回計画している見学会の目的です。



開催時期についてはTさんから、

「時期ですが、せっかくですんで盛夏の時期でいいんちゃいます?
 うそが付けない季節で真価を試してもらったらええかなと思いますけど・・・
 どうでしょう?」

というご提案を頂いて、きっとうだるように暑いだろうと思われる8/2(日)に開催することに決まりました。
もちろん、見学会の最中はエアコンをつけません。
(というか、Tさんのお宅では普段もほとんどエアコンをつけないで過ごせるそうです)

どんな見学会になるのか僕も楽しみです。
近日中に詳細を発表しますので、どうぞご期待下さい。
正式な予約開始は5/1ごろになりそうです。
( ↑ 明日から5日ほど東京・静岡出張で留守にするので・・・)



参加してみたいなぁ、と思われる方はさとうまで
「8/2 伝統構法の家 本音の見学会参加希望」
と件名に書いて、メールを下されば先行予約を受け付けます。



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原寸型板

原寸型板


 


 


 


 


 



構造材を刻む前の墨付けの段階で、原寸型板(げんすんかたいた)というものを作ることがあります。

仕口や継ぎ手部分の形を、実際の大きさで型紙ならぬ型板を作ってみて検討するためのものです。

上の写真は今墨付けを行っている京都市N邸のための継ぎ手の原寸型板です。



ホゾの長さ・厚みは充分か?とか、実際に原寸で描いてみて作ってみて初めて気付くことというのは、いくらプロでもあるものです。

また、こういう型板を作っておくと、他者に説明を行う際に非常に話が早く、重宝します。




上の型板は実際の継ぎ手になると、こんな感じで納まります(↓)。


車知

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