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京都市N様邸竣工写真-2/伝統構法石場建て住宅

昨日に引き続き、京都市N邸内観の竣工写真をご紹介します。

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↑ 玄関です。
ものすごくシンプルな玄関ですが、いろいろ苦労が詰まっています。

(話し始めると長~くなるので割愛しますが、過去のブログで
そのうちのいくつかはご紹介済みです)
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↑ リビングの吹き抜けと薪ストーブです。

完成見学会の時には建具が入っていなかったのですが、無事土壁も乾いて建具が入りました。

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↑ ダイニングカウンター越しにリビングの反対方向を見たところです。
このダイニングカウンターに使っている木は、クライアントのN様ご夫妻が2年前の伐採に立ち会われた、思い出深い木です。

ついでに言うと、テレビが載っているカウンターの1枚板や、玄関の式台に使われている1枚板も全て同じ1本の木から採りました。

原木で木を買うとこういうことができるんですよね。

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↑ 最後はキッチンです。
このキッチンは大阪のステンレスキッチンメーカー/ルプさんの製作によるものです。

最近、このようにカウンターの下には引き出しなどを何も設けない、すっとんとんのキッチンを所望される方が増えています。

実はこれらの写真以外にも、もっといろいろとご紹介したい写真を山ほど撮っている(笑)のですが、このくらいにしておきます。

 

このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
→ http://www.mokuzo-architect.jp/works_kyoto1.html

 

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木取り

先週末、京都市N邸で各所カウンター用材の木取りをしました。

木取りとは、板などを見て
○ どこからどこまでを使うのか(長さや巾など)
○ どの向きで使うのか(木表/木裏、反り/むくり勝手)
などを決めて、墨付けをすることです。

 

リビングカウンター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の写真は長さ3m、巾約50cmの杉の一枚板です。

この板は、リビングにテレビを置く棚の天板や底板として使うことになりました。



ダイニングカウンター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真は、対面式キッチンに取り付ける、ダイニングカウンター用の板です。

椅子を置いているような向きで使うのですが、仕上ると椅子の反対側に I 型キッチンが設置されます。

この板も杉の木の1枚板で、巾は50cmありますが、写真で言うと右側の白太の部分を落として、巾約45cmにしてから使うことになりました。

下足箱カウンター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の板は下足箱の天板を兼ねた玄関飾り棚の地板として使うことになりました。
この木も巾は50cmほどあるのですが、両側の白太の部分を切り落として赤身の部分だけを使います。



勘の鋭い方はもうお気づきでしょうが、実はこれらの木、全て1本の木から製材した共木(ともぎ)です。

この木を伐採する時には、建築主のN様ご夫妻がわざわさ静岡まで見に来てくださり、N様の目の前で伐採しました。

今から2年前、2007/11/06のことです。



この木はこの年に伐採した木の中では一番大きな木で、伐採を開始してから24番目に伐った木です。

この家の各所の主な幅広板はほとんどこの木から採ったものですが、市場で木を買うとなかなかこういったつくり方はできません。

原木を山で買って行う家づくりの特権です。



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杉の大径木を製材しました

昨日に引き続き、静岡で行った製材のレポートです。

先週の火曜日に、120年生の杉の大径木を製材しました。
直径は一番細いところで60cmありました。

製材1027_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 



木の一番根元の部分を1番玉(いちばんだま)といいますが、この木はもちろん一番玉です。
写真で見てお分かりの通り、右側が根元の方ですね。

一番玉は太さも大きくなるのですが、枝(=節)も出にくくて、とても美しい木がとれる確率が高いのです。



製材1027_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 



製材していくにつれて、もっと節が出てくるかと思ったのですが、芯(中心)の方に近くなっても全く節が出ず、とても美しい杢の板が次々取れました。

昨年まではこういった大径木の1番玉は入荷していなかったのですが、今回の木を伐採した山はとても目の詰んだ美しい木が出る、標高の高い北斜面だったので、特別に太い木を何本か発注しました。

目的は和室の天井板と建具の鏡板をとるためです。



木から板材をとるための製材をする時には、外側から薄く少しずつ挽いていきます。
一枚一枚挽くたびに、
「もう節が出てしまうのかな・・・どうか出ませんように」
と冷や冷やしながらスリリングな一瞬が続きます。



製材はやり直しが効かないので、どんな厚みの板をとるかという判断をし続けなければいけません。

これまで120年かけて育ってきた木を挽くための判断を下すのは、大変な精神的重圧がかかります。

でもいい板がとれたときは、これまで育ててきてくれた林業家のみなさんの想いや木の魂に応えられたような気がして、すごく嬉しくなります。

 

製材1027_3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは一番中心の部分までスライスしたところの写真です。

ここまでくるとさすがに節が出てきますが、芯に近くなるにつれて杢が細かく・美しくなっていきます。
この板はカウンター材として使うように、厚み70mmと少し厚めに挽きました。

 

製材1027_4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真が今回とれた天井板です。

末口の赤身の部分だけで巾40cm以上あり、俗に言う尺三(1尺3寸)巾の天井板が8畳間2部屋分取れました。

この板はこれからゆっくり乾燥させて、天井板かまたは建具の面材として使う予定です。
今からどんなものに仕上がるか、とっても楽しみです。



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建方 1日目

昨日もお伝えしたとおり、京都市内で石場立て伝統構法型木造住宅の建方作業に入っています。

1日目の様子をご報告します。

 

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まずはこの家の中心にある大黒柱を立てる作業から始まりました。

この柱は2006年の晩秋の新月期に伐った、樹齢約110年の杉の柱(220mm×220mm)です。
写真を見て頂ければ一目瞭然ですが、当日はカラッとしたとってもいいお天気でした。


 

建方0926_1

 


 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真は、この家に8本ある通し柱のうちの1本の柱脚の部分を組み立てているところです。

写真を拡大して見て頂ければお分かりになるかと思うのですが、柱は石の上に載っているだけで緊結にも金物を一切使っていません。

組み始めの段階であれば、かけやという大きな樫の木槌で叩くと、ギシギシと音を立てながら構造体全体が少しずつ右に行ったりして動きます(笑)。

きっと大地震のときには、こうやって前後左右、上下に移動したり跳ねたりしながら動いていくことでしょう。

紙相撲と同じ理屈です。



通し柱は150mm×150mmの杉の通し柱。
柱の左右から刺さってきているのは桧の足固めで、左側が120mm×210mm、右側が120mm×120mmの太さの木です

これらの木は全て静岡の同じ山から伐った木ですが、大黒柱よりも少し若い木で樹齢は約90年。
2007年11月の新月期に伐った新月材です。

 

建方0926_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大黒柱と3本の通し柱=合計4本の柱に囲まれた立体フレームが組み上がりました。

今回の構造材は、仕口の部分の長ほぞが30cmもあってとても長いのと、いちいち貫を入れて編むように組んでいかないといけないので大変です。

暑い中、大工さん達も一生懸命頑張って建ててくれているのですが、なかなか作業ははかどりません(汗)。

現場担当のスタッフと僕も、微力ながら現場で一緒にお手伝いをさせて頂いておりますが、毎日作業が終わるころにはへとへとになって体の節々がギシギシになっています。

担当スタッフは気付かないうちに何度もどこかでぶつけたらしく、脚が青アザだらけになっていました。



しかし、この建て方作業が何とか進められているのも、近隣のみなさまのご理解やご協力のおかげで、大変ありがたく助かっております。

みなさま、本当にありがとうございます。
いろいろとご迷惑をおかけいたしますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



今回の建方の様子は少しずつビデオカメラで撮影して記録しています。
後日編集して、youtubeに投稿する予定ですのでそちらもどうぞお楽しみに。

また明日、続きをご報告します。

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古材

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週末に、東京へ行ってきました。

世田谷区内で進行中のY邸リフォームの現場確認・および打合せのためです。
先週の月曜日に現場へ搬入された古材がすでに現場に架けられており、当初のこちらの設計イメージにかなり近い形で仕上がっておりました。

一安心しました。(ホッ)



古材は一本ずつ表情や大きさが違うので、自分の目で確認するまではドキドキします。
現場が近くであればすぐに見に行くのですが、東京となるとなかなか・・・ね。

これも、こちらの意図を汲んで古材を選んでくれた(株)ひでしな商店さんや、設計時のイメージパースをよく確認して現場で丁寧に架構を組んで頂いた羽田野工務店の大工さんのおかげです。

感謝。

 

エンジュ0712_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


冒頭の写真は、今回4本入れた古材の中の1本・えんじゅ(※)の柱のアップなのですが、このえんじゅの切れ端が上の写真です。

※えんじゅという字は木へんに鬼と書きます。
 木目は栗とよく似ていて、れっきとした国産材です。
 チョウナの柄に良く使われます。



このブログでも過去に紹介したことがありますが、古材の表面は風化したり煤けたり焼けたりして色が変化していても、それはごくごく表面的な変化で、木の中の方は上の写真の通り何も変色していません。

これは100年経とうが、200年経とうが一緒で、表面を削ったり切ったりすれば、木本来香りが強く出てきます。

こういう機会を得るたびに、木の生命力やありがたさを強く感じます。



【お知らせ-1】
2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
詳しくはこちら

【お知らせ-2】
2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
詳しくはこちら


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木出し@静岡

この1週間はブログの更新が滞ってしまいました。
いつも見に来てくださるみなさま、どうもすみません。

静岡の山奥(といっても静岡市内ですが・・・)で木出し作業を行っていたためです。

 

木出し 

 

 

 


↑ 木出し作業を行うために、馬の上に並べた梁
 (すべて静岡産の杉/新月材です)

 

木出しとは、
「この木はリビングの南面の通し柱にしよう」
「この木は大屋根の棟を受ける棟木にしよう」
などと、実際の木の癖や面(つら)などを見て各部材を使う位置や方向を決定していく作業です。

 

今回出したのは、来月上旬から刻みに取り掛かる京都市・N邸の木材(合計約400本)です。
火曜日の早朝にトラックで兵庫県を出発し、金曜日にはストックヤードから搬出したすべての木材を10トントラックに積み込み(結局10トン車1台では載り切りませんでしたが・・・)、土曜日に後片付けをして深夜に帰ってきました。
(帰宅したら日付が変わっていました)

 

静岡で作業をしていたストックヤードや宿泊先は携帯の電波が届かなくて、もちろんインターネット接続もできなかったので、メールがたまりまくりです(汗)。
順次お返事を書いていきますので、しばらくお待ち頂けましたら幸いです。
(クライアントの皆様、ご迷惑をおかけして申訳ありません m(_ _)m )

 

今週も火曜日までは東京出張の後、現場に行ったり製材所を回ったりする予定になっているので僕はほとんど事務所にはいません。
落ち着くのは1月末ごろになってしまいそうですが、今週は毎日ネット接続できる環境にいるのでブログは定期的に更新していきますね。

メルマガも書かなくっちゃ。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

【お知らせ】
2/4(立春)より、事務所名称を
サトウ都市環境デザイン→木造建築 東風(こち)
に改称します。
「なぜ東風か?」はこちら

 



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製材所へ行ってきました

製材所

 

 

 

 

 

 

 

昨日はスタッフと2人で来春から取り掛かる京都市内の新築住宅の準備で大阪と兵庫の製材所を3軒回ってきました。

昨年夏に現在静岡で製材後、寝かして乾かしている木材を修正挽き(大阪・兵庫周辺では『すり直し』と言うようです)して下さる製材所を探すためです。

現在は無垢の木材の市場流通量が減ってきていて、日本各地で製材所が激減しています。
30年くらい前にはどの市にも平均20軒くらい製材所があったようですが、それが現在では2-3軒あれば良い方、という状況です。
(↑地域差はあります)



そんな中、こちらが持っている材料を製材所に持ち込んで挽いてもらう「賃挽き(ちんびき)」という仕事を引き受けてくれる製材所で、かつ10mの長材を挽ける製材所を探していたのですが、これを探すのはなかなか大変でした。

先週中ごろから1週間くらいかけて何とか上記の条件を満たす4軒の製材所を見つけ、昨日はそのうちの3軒にお邪魔して、価格や納期・運搬などについてお尋ねしてきたのです。

どの製材所さんも快く対応してくださり、ありがたい限りでした。



各製材所をまわってお話させていただく中で、みなさん口を揃えておっしゃっていたのが下記のような思いでした。



「木は生き物なので、反ったり曲がったり割れたりする。
そして木が本来持っている色艶や粘り強さを活かそうとすれば、ゆっくり乾燥させてあげることが必要で、そのためには長い時間(最低1年以上)がかかる。

昨今はそれをなかなか理解してもらえず、接着剤で固めた割れない木材(集成材)や早く乾かす人工乾燥材ばかりが用いられていて、本当に残念だ。」

製材所のみなさんは本当に木のことをよくご存知な方ばかりで、「木が大好き!」というオーラ(?)がバンバン出ていました。



昨日の製材所の中に1軒、とても協力的な条件(←値段ではありません)を提示して下さった製材所があって、多分今回はそこにお願いすることになるんじゃないだろうかと思いますが、来週の月曜日に大阪・南港の製材所にも伺う約束をしているので、最終的にはその後決定することになります。



全国の製材所のみなさんにとっては、経営状況は大変厳しいと思いますが、何とか頑張って頂きたいと思います。

なぜって、製材所のみなさんがおっしゃっている木の使い方・家の建て方は、最終的にユーザーのみなさんにとっても一番有益な建て方だからです。

それは僕のような若輩者がグタグタ長ったらしい説明をしなくても、現在日本各地で残っている200年前、300年前に建てられて今なお現役の古民家が身をもって証明してくれています。

築200年クラスの古民家って、文化財なんかじゃなくても結構普通に使われて(住まわれて)いるものなんですよ。


 

 

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家は社会資産

先日クライアントのNさんと打合せをしていた時に、言われてと~ってもうれしかった言葉がありました。

これからつくろうとしている僕たちの家は、確かに自分たちでお金を払って作ってもらう家ではあるが、自分たちだけのためにつくるわけではない。
(現在はまだ設計の段階だが)もうすでに何だか自分たちのモノではないような気がしている。
さとうさんに頼むということはそういうことだと思っている。

自分たちが住まなくなった後にも建物は残って、他の人が住み続けられるようにバランスの取れた価値のある建物にしておいてほしい。

一言一句は正しくはありませんが、このような趣旨のことを言っていただきました。
もう光栄の極みで、打合せの最中、密かに感動しておりました(涙)。
Nさん、ありがとうございます。

Nさんは京都市内にご自宅を新築されるのですが、昨秋静岡で行った新月伐採時に京都から静岡の山奥まで出向いて伐採作業に立ち会っていただきました。
現在乾燥中のこの木材を使って来年から建て始め、竹木舞下地を編んで土壁をつける家のため、完成は再来年の予定です。

僕の提案にご賛同いただいて、上述のように時代に逆行しているようなことばかり(それとも最先端か?)実行しようとしています。

実はこの家の計画をこの企画に応募するつもりです。

家は法律上は個人所有であっても、最終的には社会資産。

そんな考え方が一般に定着するまでにはまだまだ時間がかかるでしょうが、確実にその方向へ向かいつつあると思います。
だからこそ、今考えておかなくてはならないこと、こだわっておくべきことがいろんなところにあるのです。

今後数十年だけよければいい、ではダメなのです。
本当に美しいとはどういうことか?
年月を経ても絶対に変わらない、普遍的な価値とは何か?
ということを見つめて建物をつくり続けて行くことが僕自身のライフワークです。

昨日は自分の誕生日だったので(笑)、たまにはこんな力の入ったことも書いてみました。

みなさまいつも読んでくださってありがとうございます。
これからも、たくさんの皆様に役立てていただけるような情報を提供していけるように励んでまいります。

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何を大切にすべきか?

2つの不動産物件を探しています。

ひとつは昨秋新月伐採した木材の置き場所(ストックヤード)として使える土地。
もうひとつは事務所として使える木造の建物。

ストックヤードの方は、大阪府豊能郡能勢町にひとつ目ぼしい物件を紹介してもらったので、それがこちらの希望に沿うものかどうかを調査・検討中。
7月中には静岡から材木を運んでくるので、こちらは近いうちに決定しなければいけません。

来年度以降は、継手の無い、全て一本ものの木材のみで組み上げる木の家を作っていく計画を密かに進めています。
プレカットは基本的にはやめて、全て手刻みでの家作りにシフトしていくつもりです。
そのためには自社で木材をストックし、加工する場所が必要になってきます。

もうひとつの事務所物件探しは難しいです。

現在の事務所はマンションの1室を借りて使っているのですが、木造専門の建築家が鉄骨造のマンションで設計をしている、というのはどうも説得力がありませんよね?
(考えすぎか?)

事務所として使える木造の建物を探すだけならさほど難しいことではありませんが、僕は住居も事務所の近くにあることが外せない条件なのでなかなか難しいのです。

僕の父はサラリーマンだったのですが、いつも帰りが遅くて一緒にご飯を食べられないのが何となく嫌でした。
だから今は、ほとんど毎日、子供が晩御飯を食べる時間に一緒に食事を採るようにしています。
(だから勤務は19:00で終わりです。←設計事務所としては異例
 まぁその代わり、朝はメチャメチャ早いですが)

今は一棟のマンションの2室を借りて、1階を事務所に、2階を自宅にしているので、そういう面では非常に助かっています。

新しく事務所を探してもし自宅が離れると、それも今ほど簡単ではなくなるので、さてどうしたものか・・・と頭を悩ませるわけです。

うちの息子も来年は小学校に上がるので、途中で転校することを避けるためには真剣に住むところを考えないと・・・と思うのですが、自分自身なかなか「絶対ここに住みたい!」と思う街(場所)に出会えません。
自分自身、途中転校を経験してなかなかつらかったので、在学途中での転校はさせたくないなぁ・・・と。

企業としてはクライアントにとっての利便性を優先すべきですが、自分自身のライフスタイルを変えてまでそれを押し通すのは僕にとっては違うという思いが強く、判断が難しいところです。

なんだか今回の記事はホンマのヒトリゴトになってしまいました。
まぁそのうちにいい物件に巡り逢うでしょう。

    【お知らせ】
    総2階平屋建てみたいな家、構造見学会を開催します(7/7・土)
    6/28時点での申込人数:10名 ← みなさまどうもありがとうございます
    詳しくはこちらをご覧下さい

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【木の家-7】 あなたは民家バンクをご存知ですか?

今朝(2/9)の日経新聞に、
 
『 壊してもいい木造2階建て住宅譲ってください 』
 
という記事が載っていました。
広告主は防災科学技術研究所(茨城県つくば市)。
兵庫県三木市に造った世界最大級の振動台に移築して、耐震性を調べる実験材料に使いたいそうです。
 
この記事を読んですぐに僕の頭には、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会(以下JMRA)で情報管理している民家バンク登録物件のことが頭に浮かびました。
しかし、探している建物の条件には、
「築25~50年以内であること」
という条件がついており、民家バンクは使えないのです。
なぜなら、民家バンクに登録されている物件は、築後70年以上経過したものがほとんどだからです。
 
 
 
もしチャンスがあれば、民家のような伝統工法で組まれた木組みの家の耐震試験とその解析を上記の施設でやってみてもらいたいと思いますが、それはまた別の機会に考えたいと思います。
 
 
 
話をJMRAの民家バンクに戻します。
 
JMRAでは一軒でも多くの民家を、壊さずに使いつづけてもらいたい、という思いから、民家バンクというシステムを運営しています。
様々な事情により民家を手放したい、という方がいる一方で、
民家を持っていないが、ぜひ欲しい、住んでみたい、という方もおられます。
こういう方々の橋渡しをし、建物は無償で提供しよう(※)というのが民家バンクの趣旨です。
興味のある方は、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会事務局(03-5216-3541)までお問い合わせください。
 
現在、100軒程度の再生可能な民家が登録されており、引き取り手を待っています。
 
 
 

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