京都市N邸(新築伝統構法)の現場では、12/7(月)・8(火)の2日間にわたって土壁の裏返し塗りを行いました。
【裏返し】というのは、竹小舞下地の片面に塗りつけた壁土(荒壁)の裏側から壁土を塗りつけることです。
下の写真のような状態の面に壁土を塗りつけていく工程を言います。
下の写真は、塗りつける前の土の水分調整をするために、寝かしていた壁土に藁スサを混ぜて練り返しているところです。
4月の末から現場で寝かしていた土はこれで全て使いきりました。
当初から予想していた通り、全部使っても少し足りなかったので、足りない分は左官屋さんが持っていた土を足して、混ぜ合わせたものを使っています。
今回の左官工事を担当してくださっているのは、京都市左京区下鴨にある山本左官工業という会社です。
上の写真は違いがよく判る場所だったので比較のために写してみました。
手前の壁は今回塗りつけた壁。
奥に写っているのは前回塗りつけた壁です。
奥の乾いた壁の裏側は、今回裏返しをしているので同じように壁土が塗られています。
この写真は1階の外壁面です。
この裏面には壁土を塗りつけて裏返しをしています。
裏面の新しい土の水分を、乾いた部分が吸い取って染みてきている様子がよくわかります。
以前ブログでもご紹介しましたので覚えていらっしゃる方もおられると思いますが、この壁の中には下の写真のように竹小舞下地を編んでいますから、竹の部分は水分が染みとおらずに間の空隙に入り込んだ土を伝って、水分が出てきています。
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