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【木の家-9】あなたの家から考える地球温暖化~その3・太陽光発電パネルと床暖房のランニングコストと実際

前回は、太陽光発電パネルの普及のために、なぜ政府が助成金を出して援助しているのか、というお話をしました。

(前回、および前々回の記事をまだ読んでいらっしゃらない方へ。
誠に申訳ありませんが、このページの下にある2/19付の”その1”、2/22付の”その2”の記事を読んだあとでこの記事を読んで頂いた方が、よりよくご理解いただけると思います。お試しください。)

さて前回お知らせした通り、床暖房、太陽光パネル、ヒートポンプという、最近ハヤリの住宅設備機器3種目について下記の疑問に僕自身が計算(シミュレート)して得た結果についてご紹介したいと思います。

Q1  床暖房は電気式、温水式、蓄熱式などいろいろあるが、イニシャルコスト・ランニングコストを考えると、結局どれがオトクやねん!?
 
床暖房の熱源には、大きく分けると
 
  1 電気式・・・床板(または床板の下)に熱源となる発熱シートや電熱線を仕込んでおいて、通電すると発熱することによって暖を採るタイプの床暖房
2 温水式(灯油・ガス・ヒートポンプ等)・・・床板(または床板の下)に直径1cm程度のパイプを張り巡らせ、その中に温めた不凍液を循環させて暖を採るタイプの床暖房
 
の2種類があります(※1)。
そしてこれ以外に、安い深夜電力を使って発熱させた熱を採りこんで(蓄熱して)おいて、昼間には電源を切って余熱で過ごす、という蓄熱式が電気式のオプションとして考えられます。(※2)
 
今回僕が行ったシミュレーション結果について結論だけ申し上げると、下記のようになります。
 
  結論その1-1 イニシャルコストは電気(非蓄熱式)が一番オトク!
結論その1-2 ランニングコストはヒートポンプ(電気)の温水(蓄熱式)が一番オトク!
 
イニシャルコストとは、建築時(リフォームの場合には、設備導入費)にかかる費用(取付工事費用含む)のことです。
ランニングコストとは、設備導入後、月々負担するエネルギー消費料金のことです。
(さらに詳しい比較資料については、今日の記事の最後にご紹介しますので、ゼヒこのまま最後まで読んで下さい)
 
※ 1 実はこれ以外にも、太陽熱で床暖房を行うOMソーラーシステムというやり方もありますが、これは若干性質が違うので今回の比較においては採り上げないことにしました。
※ 2 灯油・ガスの温水式床暖房に関しては、深夜使っても昼間使ってもエネルギー消費にかかるコストは変わりませんので、蓄熱式を選択する場合には、電気式に限って比較検討しました。
 
 
 
Q2  太陽光発電パネルって値段がエライ高いけど、ホンマに元とれるんか?
 
これは条件付ですが、“元は取れます”
僕のシミュレーション結果では、約15年間使えばイニシャルコストは回収でき、16年目以降は儲かる(というかエネルギー消費コストを削減できる)という結果が出ました。
 
 
さてその条件とはナニ?というと、こういうことです。
 
  条件1-1 電気料金(1kwあたりの電気料金)が現在と同じ水準のままか、または現在よりも高くなると仮定した場合
  (つまり、将来原油価格の暴落等、何らかの理由によって、電気料金が現在よりもメチャメチャ安くなった場合には、このシミュレーション結果は若干違ったものになる、ということです)。
条件1-2 少なくとも15年間は、太陽光発電パネルのエネルギー変換効率が急激に劣化しない、と仮定した場合(※3)。
 
(さらに詳しい比較資料については、先ほど同様、今日の記事の最後にご紹介します)
 
※3 参考までに、現在販売されている太陽光発電パネルは、25年くらいは有効に使える、と言われています
 
 
Q3  エコキュートってヒートポンプを使った電気式温水器やろ?最近はやってるけど、ホンマにトクなんか?

これもオトクです。
はっきり言って元は取れます

しかし、ヒートポンプというのは耐用年数があり、約15年も使えばコンプレッサーがつぶれますので、機械自体を入れ替える必要があり、そのコストもかかります。
今回のシミュレーションでは、その機械導入にかかるコストも考慮しましたが、結果は『オトクだ!』ということになりました。
 
        *        *        *        *        *
 
 
 
以上が簡単なシミュレーションの結果報告です。
しかしこれは比較検討した上での最終的な結論をご紹介しただけです。
 
 
 
『オトクなんは分かったけど、ホンナラ一体ナンボちゃうねん!?』
(標準語訳:お得だっていうことはわかりましたが、それでは一体いくらくらいのちがいがでてくるんですか?)
 
 
 
っていうところがわかりませんよね?
そこまで突っ込んで詳しく知りたい!という熱心なあなたには、私から特別にダイレクトe-mailで詳細資料を直接お送りします。
本当はここで公表しても構わないのですが、僕も自分で苦労して導き出した結果ですので、もしネット上で安易に流用されたりするとちょっと残念です。
そこで直接僕にメールを下さった方にだけ、解説を付けて詳細な計算表を差し上げたいと思います。
事情をご理解いただければ幸いです。
 
 
 
さて、詳細なシミュレート計算資料を見たい!という方は、
  件名 : ブログ見ました
本文 : あなたのお名前(必須)、シミュレート計算資料送付希望

と書いていただいて下記までご連絡ください。
 
 
 
メール送付先 : サトウ都市環境デザイン 佐藤仁
 
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こちらより折り返しメールにてお送りします。
最後まで読んでくださってどうもありがとうございました。

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【木の家-9】あなたの家から考える地球温暖化~その2・太陽光発電パネル助成金の意味

※この写真は、兵庫県で僕が設計した『但馬の家』
 に取り付けた太陽光発電パネルです。
 最後に大事なお知らせがありますので、ぜひ終わりまで読んでください。
 
 
 
前回は、太陽光発電パネルの普及のために、政府が助成金を出して援助している、というお話をしました。

(前回の記事をまだ読んでいらっしゃらない方へ。
申訳ありませんが、まず下にある2/19付の記事を読んでから、またココに戻ってきてください。)

ではなぜ政府がそこまでして助成するのだろうか?ということをお話しします。
ついでに言うと、このような省エネルギーや、地球温暖化を防ぐ(つまりCO2排出量の削減の)ために有効な活動に対する助成は他にもあります。
太陽熱で暖房を行うOMソーラーシステムなどもその対象になっています。

まず、先週発効された京都議定書には、下記のような内容が定められています。

・1990年のCO2排出量を基準として、2008年~2012年の年平均5.2%削減を目標に掲げ、日本やカナダに6%、欧州連合(EU)に8%、米国に7%(※)の削減をすること。
→ つまり、今から3年後~7年後の4年間に排出するCO2の年間平均総量を、
日本は6%削減しなさい、と言われているわけです。

(※)ちなみに一番負担の大きい米国は、「や~めた」と言ってそそくさと逃げていきました。
これが「米国は京都議定書に批准しない」という意味です

では、現状はどうなのか?
1990年のCO2排出量を100とすると、2003年度のCO2排出量は114.。
なんと!6%減るどころか、逆に14%も増えてしまっているのです!
つまり、目標達成のためには20%削減しないといけない・・・。
これは大変なことです。
じゃぁ、もしこれが達成できないとどうなるか?

その場合には、約束したCO2排出量にはまだ余裕がある国からCO2排出権を買ってもいいよ、ということになっています。
今、その相手として有望なのがロシア。
もし京都議定書の約束が守れない場合、ロシアのCO2排出量は基準値を下回るだろうという予測のため、ロシアに下のような話を持ちかけることになります。

 
日本:「あのさぁ、うちCO2作りすぎちゃったんだよね。
このままだと京都議定書の約束守れなくなっちゃうから、
   おたくが持ってるCO2捨ててもいいよ、っていう権利売ってくれない?」

ロシア:「ああ、エエよ。でもちょっと高いでぇ~」 ← なぜか関西弁?

日本:「えっ?高いの? ちなみにいくらくらい・・・?」

ロシア:「う~ん、そやなぁ。数千億円ってところでどうや?」

日本:「(絶句)・・・」

このような事態が目と鼻の先にぶら下がっているわけです。
そりゃあ必死こいてCO2削減のために頑張らんとアカン!というわけで政府は助成金を出してでも対策を講じているのです。

ロシアに捨て金払うくらいなら、自国のみなさんの設備を充実してもらって、少しでもCO2を減らしてもらおう、ということですね。

 
 
ところで、私が昨年設計した『但馬の家』は、太陽光パネルだけでなく、エコキュート・蓄熱式床暖房などを備えたローコストのオール電化住宅です。
導入にあたっては、いろんなシミュレーション(コスト試算)をしてみました。
 
 
 
・ 床暖房は電気式、温水式、蓄熱式などいろいろあるが、イニシャルコスト・ランニングコストを考えると、結局どれがオトクやねん!?
・ 太陽光発電パネルってエライ高いけど、ホンマに元とれるんか?
・ エコキュートってヒートポンプを使った電気式温水器やろ?最近はやってるけど、ホンマに得なんか?
 
ということなどです。
そのシミュレーション結果を次回第3弾としてご紹介します。
必見ですよ!

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