今週の月曜日から、奈良市内で解体工事に着手しています。
来春4月に完成予定のO様邸新築住宅の現場です。
既存建物は大分長い間放ったらかしになっていたので、草も伸びてちょっと荒れた雰囲気でしたが、工事が始まればすっきりしそうです。
近隣の皆様、これから何かとご迷惑をおかけすると思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
1週間くらい前から読み始めて、今朝ようやく読み終えた本をご紹介します。
僕は致知という月刊誌を読んでいるのですが、その中で採り上げられていた対談の中で、
「この人の考え方は面白いな。
こんな考え方は今まで聞いたことがないな」
と感じたものがあったので読んでみました。
この本で展開されている話は、
「感性が生命の本質であり、理性は合理的にしか考えることができない、有限で、不完全な能力である」
というものです。
感性論哲学、というのだそうです。
何ぃ~っ???と僕は思いました(笑)。
理性が不完全な能力で、感性が生命の本質だというのは、現代の教育をひっくり返すような考え方ですよね?
そこに強烈に惹かれて、僕はパクッと食いついてしまったわけです。
現代において大多数の学者も含め、多くの人が考えているのはこうです(↓)。
「理性という能力は合理的に物事を考えることができる素晴らしい能力だ」
しかし、感性論哲学の立場からいうと、
「理性は合理的にしか考えることができない。
だから理性は素晴らしい能力なのではなく、不完全な能力だ」
となるのだそうです。
だいたいこの現実世界には、合理的ではないものがいっぱいあり、人間の世界には合理的であるものよりも、むしろ合理的でないものの方が多い。
愛も、幸福も、自由も、生きがいも、勇気も、責任感など、これらは全て理性的なものではない。
例えば、愛は理性的に考えて手に入るものではない。
合理性を超えたもの、理屈を超えたものが愛だ。
幸福も、幸せだなぁと実感した時が幸福なのであって、どんな豪邸に住んでいても、どんなにお金があっても、その中で自分が不幸だなぁと思ったら不幸なのです。
だから愛も幸せも実感が問題なのです。
実感は理性ではなく感性で、人生においては感じるものが最も重要だ。
感性こそが人間の本質だ、という哲学がこの本では書かれています。
これは芳村思風という方の書かれた 『人間の格』 という本です。
カテゴリー分けすると哲学書ですが、この本は講義録として書かれているので、全て口語体で大変読みやすく、内容も平易でわかりやすいものです。
価格が高い(¥10,000-)ので、僕も大学図書館で借りてきて読んだのですが、読み終わった後で
「買おうかな」
と思ってしまった本です。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
読み物としてもとても面白いし、新しい価値観が自分の中に構築できるのでオススメです。
月曜日に、いつもお世話になっている三田市の西本製材所さんへ行き、明石市k様邸玄関で使う予定の式台用の材料を製材してもらいました。
上の材料は建具用に使おうかと思って取り置きしておいた杉の幅広板です。
長さが5mあったので、そのうちの先端約2mを切って使うことにしました。
この木は2007年11月の新月期に静岡で伐った材料です。
ちょうど3年天然乾燥させたことになりますね。
上の写真がその2mに切った部分です。
厚みは6cmで樹種は杉です。
この写真では耳(両サイドの丸みがついた皮の部分)が残っていますが、この後耳を落してもらって表面のねじれや反りを取るために、ほんの少しだけ(表裏約1.5mmずつ)製材してもらいました。
この板は今週末に京都市左京区へ持って行って、チョウナで化粧ナグリを施してもらいます。
昨年も同じやり方で杉の式台を作ってもらったんですが、このナグリの式台がかなり好評です。
昨年なぐってもらった時の記事や映像も公開しています。
もし良かったら見てくださいね。
今回もまたビデオ撮影してこようかな。
今朝も30分ほどかけて、日課の早朝散歩をしてきました。
いつもと同じ池のまわりを一周、ゆっくりゆっくり歩いてきました。
今日は空がとても青くて、筋状の雲が薄くてとても軽やかな気持ちのいい空でした。
ひんやりしてきた空気の感触も心地よく、これから徐々に秋が深まっていくのだなぁと思いながら沿道の桜を見てみると、もうすでに全ての葉を落して越冬の準備を完了している木がちらほらとありました。
僕は立ち木の広葉樹の樹種の見分けがつかないので、桜の品種まではわかりませんでしたが、これから葉を色づかせて落葉しようとしている桜の木もあれば、同じ場所に生えているのにもう葉を全て落している桜の木もあります。
これって個性なのかな?
それとも樹種がちがうのかな?
よくわからないのですが、いずれにしても春に向けて準備が始まっているんですね。
なんだか健気で、それでいてしっかりした桜の生命力を感じました。
明石市で施工中のK様邸で外壁のスパンサイディングがほぼ張りあがりました。
K様は黒い外壁と木の色の対比がパキッと出る感じにしたいとお望みになったため、サッシ・外壁ともに黒を選択しています。
軒先の高さとか家のボリュームはお隣の家とほぼ同じにしているので、白黒写真を撮ったら町並みとしては何の違和感も感じずになじむのでしょうね(笑)。
でも黒にすると、家の外観はかなりインパクトが強くなります。
竣工して家の手前に植樹して緑が添えられたら、また一段と映えるでしょうね。
今から楽しみです。
今日から奈良市内で着工するOさん宅も、2階の外壁は黒です。
黒い外壁の家は、小規模な住宅には良く合うと思います。
大阪府北部の豊能町というところへ行ってきました。
そこですごいものを見せてもらってきたのでご報告します。
この杉の木(↓)です。
この写真をパッと見ただけではあまり実感できないでしょうから、ちょっとだけ違う別の写真もお見せしますね。
こちらです(↓)。
中央に置いているのは子供用の軍手・・・などではなく、僕の軍手です。
大人用のLサイズ(大きさ23cm)。
根元の直径は1.5mはあるでしょう。
すんごい太さでしょう?
樹齢はなんと約300年!とのことです。
300年前ということは、西暦1710年。
江戸時代中期です。
この山には実生(みしょう:植林ではなく種子が落ちて自分で生えた木)のこんな杉の大径木がごろごろありました。
この秋に伐採するそうです。
こんな木、ぜひ使ってみたいなぁ・・・。
買って製材して5-6年寝かせておきたいところですが、そんな簡単に手が出る値段ではないのが悩ましいところです。