前回に引き続き、日光のお話です。
日光東照宮の入口に大きな石の鳥居があります。
今調べたところによると、石の鳥居としては日本でも最大級のものだとか。
日本3大鳥居の一つに数えられているようです。
写真に写っている人の大きさと比べてみると、大きさがよくわかると思いますが、高さ約9mもあるそうな。
で、この大鳥居では柱にご注目下さい(↓)。
上の写真の赤い矢印のところで、石が継いであります。
僕が小学校6年生の時、修学旅行でここを訪れたのですが、その時のガイドさんの話によると、ここで柱を継いでいることで、地震の時に倒壊しにくい構造になっているのだそうです。
「へぇ~、すごい!」
と、当時僕は子供心に感心することしきりでした。
(今思うと、この話だけはなぜかはっきり覚えていて自分でも不思議なんですが・・・)
で、今。
建築家になり、再度同じ場所を訪れてみて、その説が正しいかどうか?ということを考えてみたのですが、当たらずとも遠からず、といった感じではないかと思います。
きっと、この鳥居が地震で倒れるということは、ほぼ無いと考えて良いでしょう。
理由はこの鳥居の制震構造(←と呼ぶのが適等かどうかは置いといて)が果たしている役割も大きいと思いますが、この日光東照宮のあたりはきっと地盤が強烈に固いだろうと思います。
(↑周囲の環境、徳川幕府がここを選んだことなどから推測して)
同じ地震エネルギーで揺らしても、軟弱地盤なら揺れはより増幅されるし、強固な地盤なら増幅率は低くなります。
つまり、
地盤が固い
→地震時の揺れは大きくなりにくい
→さらに鳥居本体の制震性能が寄与
→鳥居は倒壊しない
ということになるのでしょうね、きっと。
いくら制震構造になっていたとしても、それを超えるエネルギーが入ったら、当然ながら倒壊します。
でも、ここではそれが現実となる可能性はかなり低いだろう、と思われるのです。
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