月別アーカイブ: 2010年1月

お寺の解体修理現場に行ってきました

昨日、京都市内のあるお寺へ行ってきました。

今月末にNPO法人・日本民家再生協会で主催する予定の、専門家向け勉強会の下見のためです。



このお寺では目下3棟の建物が解体修理を行っている最中です。

昨年始まった今回の修理は、これから10年かけていくつかの建物を解体修理していく予定だそうで、今回は特別に解体修理工事現場の見学&説明の機会を設けてくださることになりました。

京都に近い、という理由(?)で僕がその勉強会の現場サイドの担当者となり、昨日下見に行ってきたわけですが、僕は社寺の解体修理現場を見るのは初めてだったのでとても興味深く、メチャメチャ興奮しました。

今回解体修理が行われているのは、3重の塔などどれも割と小さな建物なので、圧倒されるような存在感があるわけではありませんが、永年の歴史を経た社寺の建物が解体・修理されている様子を目の前で見られるというのはとても貴重な機会です。



勉強会は1/30-31の2日間にわたって京都市内で行われる予定ですが、とってもいい勉強会になりそうで、今からとても楽しみにしています。




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初釜

昨日は初釜に行ってきました。

いつも茶道の稽古をして頂いている草志舎さんで、今年初めての稽古として行われた初釜です。

僕は初釜に出るのは初めてだったので勝手がよくわからなかったのですが、茶道教室の先生と生徒さんとで一緒に作って下さった美味しいお料理をみんなで頂いて、その後濃茶・薄茶を頂きました。



今回は初釜ということもあり、先生が自ら濃茶を点てて下さったのですが、その立ち居振る舞いや、一つ一つの所作に移る時の間合いの取り方にとても品があって、ただただ感服・・・。

所作とか間合いというのは、表現するのがとても難しいのですが、それによって相手に与える印象や心地よさみたいなものが全く違ってくるものなんだということを強く感じました。

「自分もああいう立ち居振る舞いができるだろうか?」
「まわりのみなさまに心地よいと感じて頂けるような間合いの取り方ができているだろうか?」
と考え出すと誠に情けなくなってくるのですが(恥)、これから自分でもそういうことを意識して行動するようにしたいと思いを新たにすることができただけでも、得たものは大きかった。

ちゃんと実践しないと。



年初にいい機会を与えて頂いてありがたいなぁ。



 

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杉板の撥水・防汚

杉板塗装

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年末に 現場でクライアントのN様が、室内の壁面に張る予定の杉板にご自身でオイルを塗られました。

どちらか気に入った方を塗ってもらうつもりで、当日は2種類の材料を用意しておきました。



一つは写真右側の桐油(きりゆ)。
これはこれまでにも、うちの現場ではよく使っているものです。

もう一つは写真左側のキヌカという商品。
昨年末にメーカーからお知らせをもらって初めて使ってみた材料ですが、これなかなかスグレモノです。

米糠から精製した油脂だそうで、何よりも早く乾くというのがとてもいいです。

桐油は価格も安くて撥水効果は高いのですが、乾燥に約1週間かかってしまうのが難点。

その点、このキヌカは2-4時間程度で触っても問題ない程度にまで乾燥し、1日あれば完全乾燥に至るとのこと。
しかも塗ってもほとんど表面の質感が変わらず、塗ったか塗らないかよくわからないほど控えめなのがいいです。



結局、今回は洗面・脱衣室の壁面に張る板への塗布材だったため、撥水効果が高いと思われる桐油に亜麻仁油を混ぜたオイルを塗って拭き取った仕上となりましたが、今後、現場でこのキヌカの出番が増えそうです。

塗布にも特殊な道具や難しい技術は必要ないので、どなたでも塗れると思いますよ。
無垢材の質感を損なわずに防汚・撥水処理をしたい方にはお薦めの塗料です。




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貫伏せ

京都市N邸の現場では、年末から土壁の下地処理工程である
【貫伏せ(ぬきぶせ)】に取り掛かっています。

さすがに現場はまだ動いていなくて、初出は明日(1/5)からなのですが、
年末の貫伏せ作業の様子をご紹介します。

貫伏せ0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


↑このような(貫が露出している)状態のままでは、この上から土を塗り重ねても
 
貫のところで壁が割れてしまいます。
 
その割れを防ぐための下地処理が【貫伏せ】です。

 

貫伏せ1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


↑まず貫の上に、フノリを混ぜた漆喰を塗りつけます。
 わかりやすく言うと、これは接着剤の代わりです。

 

貫伏せ2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


↑ のり漆喰の上から中塗り土を塗りかけます。

 

貫伏せ3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




↑中塗り土を塗った上から、割れ止めのために寒冷紗(かんれいしゃ)という
 白い布をあてて土の中に塗りこめます

 

貫伏せ4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




↑これで貫伏せが完了です。
 
(色が濃いところが貫伏せを施したところ)



この貫伏せ工程は、まだ2階の半分くらいしか完了していませんが、年始は6日から左官屋さんが入って、引き続きこの貫伏せ作業をしていく予定です。



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所信表明

年輪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きれいな年輪でしょ?
静岡の杉の木で、推定樹齢は約110年です。

今からお伝えする記事の内容とこの写真との間には特に関連性は無いんですが、今日の記事を投稿するにあたって、なぜかこの写真が頭に浮かんだので使いました。



年頭にあたり、自分自身のこれまでを再度見つめ直し、今年の指針を考えてみました。
今年の9月で事務所を立ち上げてちょうど10年を迎えます。

 

そんな節目も意識してか、自分自身で決めた指針・・・(↓)、

 

今年は1年間にお引き受けする物件数を、これまでよりも少なくします。
(おいおい、大丈夫か? なに言うてんねや?と突っ込まれそうですが)

 

 

 

どういうことかお話ししますね。

 

わざわざ改めてBlogでんなこと言わなくてもいいかな、とも思うのですが、自分自身の決意表明の意味もこめて書きます。

 

 

 

実は数年前からいろいろ思うところはあって、身近な人には軽く相談したりしていたのですが、自分が木造専門の設計者として

 

【他の人ではなく、自分でなくてはできないこと】

 

にもっともっと注力して業務を行うべきなのではないか?と感じていました。

 

 

 

社会に貢献する、みなさまのお役に立つという観点から考えて、今自分が向いている方向・姿勢は本当に正しいだろうか?ということについて、これまで何度も自問してきました。

 

そうやって日々の業務に取り組んできて、この年始にようやく確信に至ったのです。
やはり他の人にもできることは自分が手がけるべきではなく、他の方にお任せすべきだと。

 

そうすると、自分が先輩から受け継いだものや与えられた現在の環境・育ててもらった能力を、より自分が必要とされる分野に注力することができるし、自分が必要とされる分野(=自分でなくてはできないこと)で社会に貢献していく方がみなさまのお役に立てると思うのです。

 

 

 

誤解されないように申し上げておきますと、今までやっていたことが正しくない、という意味ではありませんし、180度方向転換するわけでもありません。

 

木造専門でやっていくことも変わりませんし、新月期の伐採材を自社で作っていくこともこれまで通りやっていきます。

 

基本方針として変えるのは、自社で施工まで手がける物件を増やし、設計のみを引き受ける物件を少なくするということです。



少し具体的に説明しますね。

これまで木造建築 東風では【設計を本業とする建築設計事務所】としてのスタンスを主としてきました。

しかし今後は【自社で設計から施工までを一貫して行う工務店】へとシフトすると言った方が近いかもしれません。



設計だけをお引き受けして施工は他社にお願いする場合だと、どうしてもやりきれない部分があります。

 

第3者として現場を監理するという立場からすると、それは決して悪いことではありません。

しかし現在の自分の能力をより高く発揮できるのは、設計から施工までを一貫して自社で行い、材料の調達・管理や使い方にまで責任を持ったやり方だと確信するに至ったからです。



しかし、施工まで自社で行うとなると、今以上にたくさんの手間を各現場にかけていかなければならなくなります。

 

そうすると、現在の事務所の体勢ではお引き受けできる物件数を減らさざるを得ない、という冒頭の結論に至ったわけです。

 

より高いサービス、より良い商品、より深い満足度を提供し、社会に貢献したいと考えて判断したことですので、ご理解をいただければ幸いに存じます。

 

 

 

ただ、設計監理のみの業務は絶対に引き受けない、ということではありませんのでご安心下さい。

 

遠隔地などで、自社で施工管理を行うのは「お客様にとってもメリットが少ない」と判断した場合には、今までどおり設計業務のみをお引き受けし、施工は他社(工務店さん)に引き受けていただくというこれまでの形も引き続き行っていきます。

 

今後ともどうぞよろしくお願いします。




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2010年 あけましておめでとうございます

新年、あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。



このブログも開設してから満5年が経ちました。
(最初に投稿したのは2004/12/29)

早いものですね。



今朝は久しぶりに早朝の散歩へ出かけてきました。

初日の出の写真を撮ろうと思ったのですが、
雲が出ていたのと寒かったのとで諦めて帰ってきました。

でもちょっと面白い写真が撮れたのでご紹介します。


元旦の満月


 


 


 


 



実は今日は満月です。

西の空には満月が鈍く輝いていました。
左に見えているのは六甲山系です。

西の空に満月が輝いていて、それと反対の東の空からは初日の出が上がって来ようとしているという状況でしたが、なかなか面白いものだなぁと感じました。


元旦の六甲山


 


 


 


 


 


僕がいつも散歩をする、近所の公園です。
割と大きな池があります。
( ↑ 瑞ヶ池と言います)



昨年は、自分の積年の夢がいろいろと実現した年でした。

今年はどんな年になるんだろう?と考えると、ワクワクしてきます。



でもその前に年賀状書こうっと。

すみません、年賀状これから書きますので、届くのは遅くなります。
(昨日は準備で終わってしまった・・・)



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