月別アーカイブ: 2009年1月

庫裏の調査

先週の水曜日、大阪府北部のお寺の庫裏(くり)の調査を行いました。
庫裏とは住職のお住まいのことです。

年末に相談のご連絡を頂いていたのですが、築後100年以上と思われる庫裏が寒くて仕方がない、断熱を施すなどして何とかしたいというご要望でした。



調査当日は午後から雨の予報だったこともあり、現場に到着したらまず屋根に登りました。
さすがお寺の庫裏だけあって、屋根には反り(てり)がついており、棟付近まで上るにしたがって勾配がきつくなってきます。

おそらく棟では6~7寸くらいの勾配だったのでは?と思いますが、5寸勾配を超えると足場なしで上るのはかなり危険です。

同行したうちのスタッフにも付いてこないように言い含め、一人で棟まで登って瓦の状態を確かめました。

瓦

 

 

 

 

 

 

 

瓦は変色したりしていましたが割れもほとんど見当たらず、材料自身の耐久性としては、まだあと10年くらい大丈夫かな?という感じでした。
しかし、葺いてから50年程度経過しているのではないかと思われる瓦はところどころズレが生じていて、雨漏りしているのではないかと思われる箇所が数ヶ所あります。

材料はあと10年くらい使えそうですが、現在の材料を使って葺き直しても近い将来再度新しい材料で葺き替えなくてはならず、
1.外部足場架設のための費用
2.瓦撤去・復旧のための職人手間
が2度かかってしまうことになり、得策とは言えません。

ということで、改修に際してはまず屋根の葺き替えが大前提となるとお伝えしました。

せっかく中をきれいに改修しても、屋根の葺き替えの際に上から雨と泥が落ちてきてドロドロにしてしまったのでは全く無駄になってしまいますからね。



その後、

 ○ 内部の構造材の確認
 ○ 建物の傾き
 ○ 床下の土の状態
 ○ 柱の根石の高さと付近地盤面との関係

などを確認して辞しました。



あらかじめ図面を頂いていたので、調査は大変スムーズに進み、こちらも助かりました。

今後は調査結果を基にして、改修方針や予算、材料のことなどについてお話をして進めていくことになりそうです。

 

 

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製材を行いました

1/22(木)に、兵庫県三田市の西本製材所さんで京都市N邸の木材の製材(修正挽き)を行いました。

この材料は、
 ○ 2007年11月に静岡で伐採
   → 2008年6月に静岡で第1回目の製材
   → 今回(2009年1月)に製材
という経過を経ています。

先々週はこの材料を出すために、僕は大工さんと2人で静岡へ1週間行きっぱなしだったのです。

製材2009-1

 

 

 

 

 

 

 

上の写真は修正挽きを行う前の木材です。
9割が杉、1割程度が桧で全て静岡産の木材です。

製材2009-2

 

 

 

 

 



↑ こんな台車に乗せて製材していきます。

胴差

 

 

 

 

 

 

 

↑ この写真に写っているのは、長さ7.7M×巾300mm の杉です。
一般の市場では、この長さでこの巾の1本ものの材料を探すのはかなり難しいです。

もちろん、伐採直後のボトボトかつ節だらけの材料であればいつでも調達できるでしょうが、一年で一番いい時期に伐り、天然乾燥させてある素直な美しい杢目の国産の杉となると、入手はとても困難です。

この写真では杢目が写りこんでいないのでお見せできないのが残念ですが、2008年6月に行った製材直後のこの材料の表情はこんな感じでした。

この杢で7.7mかつ巾300というのがいかにすごいことか、お分かりになる方はかなりの事情通ですね。


 

大黒柱と通し柱

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


他にも、今回立ち会ったときに大黒柱と通し柱も挽いてもらいました。

上の写真の左側が大黒柱(長さ6.6m 220mm角)
右側が通し柱(長さ6m 150mm角)です。

大黒柱はもっと太いものもあったのですが、杢目がおとなしくて割れも少ない素直な材料を選んでこれにしました。

この木は2006年の秋に伐って2007年の初夏に製材後、和歌山の友人・東さんが好意で預かってくださっていたものです。
東さん、本当にありがとうございました。
おかげさまで素晴らしい材料が採れましたので、ぜひ一度見に来て下さい。



この物件で使う木材は総数約400本になるので、今回ご紹介したのはごくごく一部です。

これらの材料は2月5日から西本製材所さんのご協力を得て、約4ヶ月かけて大工が手刻みで加工し、5月下旬に京都で上棟の予定です。

また順次ご報告しますのでどうぞお楽しみに。

 

【お知らせ】
2/4(立春)より、事務所名称を
サトウ都市環境デザイン→木造建築 東風(こち)
に改称します。
「なぜ東風か?」はこちら

 



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看板製作中

2/4(立春)の事務所名称改称に向け、少しずつ準備を進めています。

そのうちの一つ、新しい事務所名を冠した看板の製作に取り掛かりました。
いつもこのブログを読んで、コメントを寄せてくださる愛媛県のKさんが、1/8の記事を読んで桜の板を贈ってくださり、先週の静岡への出張から帰ってくると、自宅に届いていました。

Kさん、ありがとうございます。

早速梱包を解くと、出てきたのはこんな表情の桜の古材でした。


桜1

























この板、もともとは出書院の敷居兼床板として使われていた部材のようです。

これに、まずプレナーをかけて、そのあと仕上げていき、割れや木目の具合を見ながらカットしていって、こんな風(↓)に生まれ変わりました。

桜2


 


 


 


 


 


 


 


 


 



次はこれに事務所名を彫って、色を置きます。



この板、写真ではタテに置いていますが、タテ使いにするか横使いにするかはまだ決めていません。

というのも、実は東風という文字をある方に書いて頂けるようにお願いしているところで、来週あたりその方に会いに行ってこの板も見ていただき、書いてくださる方のイメージにお任せしてタテか横かを決めていただこうと思っています。

もちろん毛筆で書いていただくのですが、書いていただいた字を板に写して京都で彫刻してもらい、茶室の扁額のように緑青で着色する予定です。

出来上がるのが今から楽しみです。
また進んだらご報告しますね。

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木出し@静岡

この1週間はブログの更新が滞ってしまいました。
いつも見に来てくださるみなさま、どうもすみません。

静岡の山奥(といっても静岡市内ですが・・・)で木出し作業を行っていたためです。

 

木出し 

 

 

 


↑ 木出し作業を行うために、馬の上に並べた梁
 (すべて静岡産の杉/新月材です)

 

木出しとは、
「この木はリビングの南面の通し柱にしよう」
「この木は大屋根の棟を受ける棟木にしよう」
などと、実際の木の癖や面(つら)などを見て各部材を使う位置や方向を決定していく作業です。

 

今回出したのは、来月上旬から刻みに取り掛かる京都市・N邸の木材(合計約400本)です。
火曜日の早朝にトラックで兵庫県を出発し、金曜日にはストックヤードから搬出したすべての木材を10トントラックに積み込み(結局10トン車1台では載り切りませんでしたが・・・)、土曜日に後片付けをして深夜に帰ってきました。
(帰宅したら日付が変わっていました)

 

静岡で作業をしていたストックヤードや宿泊先は携帯の電波が届かなくて、もちろんインターネット接続もできなかったので、メールがたまりまくりです(汗)。
順次お返事を書いていきますので、しばらくお待ち頂けましたら幸いです。
(クライアントの皆様、ご迷惑をおかけして申訳ありません m(_ _)m )

 

今週も火曜日までは東京出張の後、現場に行ったり製材所を回ったりする予定になっているので僕はほとんど事務所にはいません。
落ち着くのは1月末ごろになってしまいそうですが、今週は毎日ネット接続できる環境にいるのでブログは定期的に更新していきますね。

メルマガも書かなくっちゃ。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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えびすさん

四国在住の友人・Kさんが面白い材料の写真を送ってくれました。
下の古材がそれです。


えびす1


 


 



いやぁ~、こういうのは僕は初めて見ました。

傷跡の具合から想像するに、おそらくもともとは座敷の床脇の地板かなにかとして使われていたのでしょうが、物を飾る場所に彫刻を施すというのは面白いですね。

しかもえびすさんというのが、またベタでいいなぁ、と思わず笑ってしまいました。

右に彫られているのはおそらく鯉だと思いますが、どうしてえびすさんと鯉の組合せなんでしょうね?
『福よ来い』という意味でしょうか?



下の写真はえびすさんの部分のアップです。

えびす2


 


 


 


 




この写真を見る限りでは樹種はケヤキに見えますが、冒頭の写真を見ると違う木のような気もするし、一度実物を見てみたいなぁ。

この板を所有されているKさんは本業は建築とは全然関係ないお仕事をされている方で、だんじり命!の人ですが、このような板(主にけやき)の古材のコレクション(?)をされているそうです。

自分の家を自分の手で建てたい

今日、うちの事務所に一人の大工さんが打合せに来られました。

この方は、「自宅を自分の手で建てたい」と考えていらっしゃいます。
で、さすが大工さんだけあって、

「材木はできれば(奈良県)吉野産の乾燥した木を使いたい。
 でも木材の見た目にはあまりこだわらない。
 だから節はあっても構わない」

ということでした。



で、建築工事費用はできるだけ安くあげたいので、知り合いの業者などに頼めるところは自分で直接発注して、無駄な経費を省きたい、とおっしゃっていました。

これって、ごくごく当たり前の考えですよね?

でもこういう考え方は、一般的に日本の建築業界では嫌がられます。
で、僕は今日、この大工さんにこう答えました。

「うちはいいですよ。
 一向に構いません。
 うちは、自分のところでこなした業務に対する報酬を払っていただければ、それで構いません。」

と。

それを聞いた大工さんは、心なしかちょっと拍子抜けしたような表情でした。
まさかいきなりそんな答えが返ってくるとは思っていなかったようです。



こういう特殊なご要望をお持ちの方は結構いらっしゃるようですね。
うちも過去に似たような事情の物件をいくつか引き受けさせていただいていますが、みなさん大体よその工務店さんなどで散々断られたり、相手にしてもらえなかったりして、うちにたどり着いたというケースが多いようです。

木材支給とか、大工さんは親戚の方にお願いするとか、電気工事は知り合いに頼むとか・・・。


確かにうちでもお断りすることもあります。

それは例えば、
「業務はやってほしい。でもそのお金は払いたくない」
「タダでいろいろ教えてほしい」
という要望です。
これには、正直なところお応えできません。

なぜならうちもビジネスで仕事をお引き受けしているのであって、慈善事業でやっているわけではありませんから。
当たり前ですよね?



でも、行った業務に対する適正な報酬をお支払い頂けるのであれば、分離発注だろうが部分発注だろうが、何でも問題ないはずですよね?

と僕は思うのですが、でもこういう考え方は現実的に日本の建築業界では嫌がられるのです。

とここまで書いてきて、ふと思いました。
これってすごくチャンスが転がってるってことじゃないですか!
これからこの手の話はどんどん増えてくるでしょうしね。



何だか、今年に入ってからお客さんにいいヒントをいっぱい頂いているような気がします。
頂いたからには、ちゃんとお返ししていかないといけませんね。

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新しい看板用の材料を探しています

先日このブログでもお伝えしました通り、02/04(立春)に合わせて事務所名を改称いたします。
(現名称/サトウ都市環境デザイン → 新名称/木造建築 東風)

年が明けてからそれに向けていろいろと準備を始めたところですが、その一つとして事務所の看板を新しく作ろうと思っていて、その材料を探しています。



探している材料は、楓(かえで)か桜の板。

楓の理由は単純です。
造建築だけをつくる東という事務所なのだから、
木+風=楓。

桜の理由は、東風が春の季語であることから春を連想させる木といえば桜だろう、というものです。



木の色としては、明るくて白っぽい楓よりも、やや褐色で落ち着いた雰囲気の桜の方が僕は好きなのですが、どちらにするかは板をいろいろ見せてもらって


「絶対これっ!!」


とピンとくる木との出会いに賭けてみたいと思っています。
また材料が見つかったらご報告しますね。



僕は全ての木の中で一番好きな樹種は実は楓ではなく杉なので、今回も最初は杉でやろうかと考えました。

しかし杉は軽くて柔らかいので、表札としてはもう少ししっかりとした素材を使いたいなぁと考え、名前の意味から楓か桜に絞ったというわけです。



楓も桜も、木の性質としておもしろい模様が出やすい木です。
(例えば、楓の場合はこんなのとかこういうものもあります
 ↑ 実はこの2種類はどちらも楓の仲間ですが、樹種としては別の物です)

このような木の模様のことを斑(ふ)とか杢(もく)と言います。
樹種によって個性はあるのですが、杢の雰囲気によって蟹杢、縮み杢、うずら杢、、笹杢、玉杢などと呼び名を変えます。

こういう、木を探す作業というのは、とっても面白いんですよね。
やめられません♪




あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と 
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2209年に言ってもらえる家

丹後の古民家再生物件

音ステージ


 


 


 


 


 



上の写真は、一昨年の暮れから昨年の春にかけて京都府北部の与謝郡で工事を行った民家再生物件です。

もともとは着物問屋さんの『自宅+機織工場』だったものを改修して、
『喫茶+カラオケホール+ビリヤード』などの多目的商業施設にしたものです。

とっくに竣工していたのですが、竣工した後の写真を撮り忘れており、今回丹後へ行った折に寄ってオーナーの許可を頂き、写真を撮らせてもらってきました。



木が大好きなオーナーのご意向で、室内には
「これでもか」
というほどふんだんに木が使われており、お客様にもなかなか好評のようです。

近日中にホームページにこの物件の紹介ページを新設する予定ですが、取り急ぎ今日は外観写真のみご紹介します。

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2009/2/4(立春)より事務所名を改称します

正式には、うちの事務所は今日(1/5)から本年の業務が始まります。
(と言いつつ、実は1/3にクライアント・Kさんとの今年初めての打合せを済ませてしまったのですが)

改めて、みなさま本年もどうぞよろしくお願いいたします。



僕からの年賀状がお手元に届いている方(※)はすでにご存知かもしれませんが、来月2/4より当方の事務所名を下記の通り改称させていただくことになりましたのでお知らせ致します。
※12/31に投函したので、今日届く方も多いと思います



        【現在の名称】 サトウ都市環境デザイン
                     ↓
        【新しい名称】 木造建築 東風
               
 (もくぞうけんちく こち)





東風(こち)とは・・・東から吹く風、春風などの意味。
            こちかぜ・あい・あいのかぜとも読む。
            古くから春の季語として用いられ。
            万葉集に詠まれた菅原道真の歌(↓)にも出てきます
            『東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花
                        あるじなしとて 春を忘るな』

【なぜ東風(こち)にしたのか?】

1. 日本は地球の極東地域に位置しています。
  <東から吹く風>という文字通りの意味になぞらえて、
  日本の伝統と文化を大切にした木の建築を発信していく
  という意味をこめています。

2. 春風・東から吹く風のイメージになぞらえて、あたらしいものや
  幸せなもの・心地よいものをみなさまにお届けしたい

3. 東・風という字はともに五行思想でいう【木】の分類に属しています。
  木造専門の建築家の事務所名としてはぴったり(?)



実は、数年前より名称を変更したいと思っていたのですが、なかなかいい名前が思いつかず、延び延びになっていました。

昨年末にスタッフと何度も相談して検討し、2ヶ月かけて考えたものをさらに何人かの方に見ていただいた上で決定しました。
(ご協力頂いたみなさま、その節はどうもありがとうございました)



春にとてもゆかりの深い名前であるということもあって、立春(2009/02/04)に合わせて名称を変更することにしました。

よって、2009/2/3までは現名称のサトウ都市環境デザインのままで通しますが、2009/2/4からは木造建築 東風と改称させていただきます。

みなさま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。




 あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と 
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2209年に言ってもらえる家

春に向けて

昨年の秋から、ほぼ毎日続けていることがあります。

それは、早朝の散歩。
日の出直後あたりの6:30~7:00ぐらいの時間帯に、瑞ヶ池(ずがいけ)という池のまわりの公園を1週してくるのです。

一周してもたかだか1.6kmですし、しかも歩いているので、正直運動にはなりません。
昨年は同じコースを2週走ったりしていた時期もありましたが、今はただ単に歩いています。



目的は、頭の整理です。

家の中でパソコンに向かっていたり、資料や図面・本などとにらめっこをしていると、どうしても思考が偏りがちになります。

朝の光や大きな空を眺めながら歩いていると、そんな偏った思考を一旦開放することができて、大局的にいろんな物事を捉えられるようになる気がします。

おかげで判断を誤ったりすることも少なくなるようになっているでしょうし、閉塞感を感じることもなくなりました。

脳科学者の茂木健一郎さんが番組の中でおっしゃっていましたが、歩くとか寝るという動作の間には、記憶の整理が行われるそうです。
事実、歩いている最中にいろんなことがひらめいたりすることは多いです。
(↑だから僕は続けているんですが、あなたにもお勧めします)



今、どのメディアも一生懸命
「未曾有の不景気だ」
「これからどうなる」
というようなことばかり叫んでいますが、あんな情報ばかりに囲まれていては頭がおかしくなります。

閉塞感を助長されるような気もして、元々ほとんどテレビを見ない僕は、よりいっそうテレビを見たくなくなりました(笑)。



と、話がすっかり脱線してしまいましたが、今朝もまた散歩に行ってきました。

この池の周りの公園は、池の外周に沿ってジョギングコースのように整備された並木道の形をしています。
大きな広場のある公園というような雰囲気ではないので、まさに散歩にはうってつけ。
毎朝散歩している人もたくさんいらっしゃいます。

そしてここにはたくさんの桜の木が植えられています。

桜の木は昨年の秋、他の木よりも早く一番先に葉を落としていました。
そして当然ながら、今は幹と枝だけの丸裸の状態です。



今朝、ふとその桜の木に近寄ってみると(←なぜそうしたのかは自分でも良くわかりませんが)、桜の枝の先には小さなつぼみがびっしりとついていました。

それに気付いてからほかの桜の木も同じように見ていったのですが、どの桜の木もおなじようにびっしりとたくさんのつぼみをつけています。

あの様子だと、1ヶ月くらい前にはもうすでにその準備に入っていたのでしょう。



昨年、ある薪ストーブ屋さんから
「広葉樹は秋に葉を落として、冬になると一旦仮死状態になってしまいます」
と聞きました。

そのときは、
「ふ~ん、そうなんだ」
というくらいにしか思っていなかったのですが、これは仮死状態なんかではないですね。
一生懸命生きています。

花開くのは3ヵ月後だという厳冬期に、桜は一生懸命春の準備をしています。
それも、誰にも気付かれないようなゆっくりした動きで。

いつもながら、自然にはおしえてもらうことばかりです。





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