昨日、奈良県橿原市にある大和銘木市場へ行って、現在施工中の現場
『木曽のみんながつくってくれる大阪の家』
の和室に張るための天井板を買ってきました。
大和銘木市場では、今週の水曜日・木曜日に競市が行われたらしく(←この間一般客は入場不可とのこと)、並べられていた材木にはいろんなラベルなどが貼られていました。
一緒に行って下さった大工さんと天井板を選んだ後、市場内に保管されている材料を一通り見て回りました。
ピンからキリまで様々な材料が並んでいて、なかなか楽しいところです。
ここの圧巻はやはり、地元吉野産の赤杉(←吉野杉の赤身だけを製材して木取りした製品)です。
赤杉というのは吉野産の杉だけに使われる名称で、秋田杉など他の産地の杉にはこの名称は使いません。
吉野杉の200年生超の丸太から製材される赤身の美しさは最高ですね。
こんな材料を使える現場にはこのところすっかりご無沙汰していますが、材料の美しさを活かすということに関してはどの材料であっても同じなので、自己研鑽を怠り無くやっていれば、またそういう現場に巡りあわせるでしょう。
市場の中で久しぶりに丸太を見て、勘がうずき出しました。
最高級の杉の面皮柱と、おとなしくて上品な杉の磨丸太(天然絞)を見つけて、
「欲しいなぁ・・・」
と思ってしまいました。
使う予定の現場も無いんですけどね(笑)。
しかし、価格を聞いてビックリしました。
めちゃめちゃ安いんです。
今はこういった化粧柱を使う現場がとっても少ないので、供給過剰になり価格が下落しっぱなしとのこと。
これってもしかして投資のチャンスかも?
僕が以前勤めていた鈴木工務店の倉庫には、こういう茶室などに使う材料が山ほどストックされていますが、あれもなかなか陽の目を見る機会は少なくなっているんだろうなぁ・・・などと思いつつ、銘木市場を後にしました。
材料はストックしておけばいつまでも残っていますから良いんですが、心配なのは丸太仕事ができる職人が減っていくことです。
一流の職人には技術力だけでなく、センスが求められますから大変です。
どの材料を選ぶか、材料のどの部分を取捨選択するか、どんな大きさでどの向きで使うか、面巾は?、どの位置に納めるか、などなど。
これも人間力ですね。
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