月別アーカイブ: 2006年7月

サワガニと赤御影石

昨日、息子を連れて六甲山中の沢(さわ)に行ってきました。
目的は、【サワガニ】捕獲です。

うちから車で40分ほど走れば、こんなきれいな沢(↓)にたどり着きます。
(ぜひあなたにも少し涼しい気分を味わっていただきたいと思い、沢の写真を置いておきました。画像をクリック&拡大してお楽しみください)

沢-1

沢-2

息子にとっては、サワガニを捕まえるのは初体験です。
1時間ほど岩と格闘して、8匹捕まえました。

沢-3

↑サワガニ、見えますか?

家で飼育する環境を整えるために、石を少し持ち帰ろうと川原で拾いはじめて気付いたのですが、川原に転がっている石のほとんど全てが赤御影石(あかみかげいし)なんです。
上のバケツに入っている石も、全て赤御影石です。
(画像をクリックしてご確認下さい)

神戸市に『御影(みかげ)』という地名があるとおり、六甲山は御影石産出の本場ですからね。
思わず、

「どこかにきれいな形の石が落ちていないかなぁ・・・」

と探してしまいました(笑)。

さて、これからサワガニの世話が大変です。
長生きしてくれるように頑張ってみます。

昨日は早速息子に言って

「図書館に行って、サワガニの本借りて来い」

と準備をさせました。
水が一番心配ですが、何とか頑張ってみます。

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金輪継ぎ(かなわつぎ)

先週末、日本民家再生リサイクル協会(以下JMRA)近畿地区主催・かやぶき民家再生プロジェクトが兵庫県で行われ、例のごとく僕はプロジェクトリーダー(というか、ゲンバカントク?)として参加してきました。


今回は、ちょっと珍しい工事を行ったのでご報告します。
それは、


【根継ぎ(ねつぎ)】


と言われる工事です。


 


柱の足元が腐ったりシロアリによる虫害が発生した時などに、傷んだ部分だけを取り除いてそこに新しい木材をあてがって補強する、という方法です。


根継ぎに用いる継ぎ手(つぎて)にも、いろんな形の継ぎ手があるのですが、今回は最も一般的で強度も高い【金輪継ぎ(かなわつぎ)】という形の継ぎ手を採用しました。


まずは、金輪継ぎの模型を見てください(↓)
※画像をクリックすると拡大してご覧になっていただけます


金輪継ぎ-1


 


 


 


 


 


 


 2本の木をこのように刻んで


      ↓


金輪継ぎ-2


 


 


 


 


 


 


 お互いを合わせて


      ↓


金輪継ぎ-3


 


 


 


 


 


 


 上下にずらして、中央に栓を打ち込みます。



これ(↑)を実際に建っている現場でやったのです。
それでは写真をご覧下さい(↓)。


根継ぎ-1


 


 


 


 


 


 


 


まず、根継ぎを施す柱を刻んでいきます。


根継ぎ-2-2


 


建物の荷重を支えている柱の刻みが完了しました。
中央の黒い柱が宙に浮いている様子がわかりますね。
このとき、建物の荷重は脇に2本立っている
仮設の柱(白い柱)で支えています。
仮設柱の下には油圧ジャッキをかましています




根継ぎ-4



 


 


 


 


 



 


金輪継ぎの継ぎ手拡大写真


根継ぎ-3


 


 


 


 


 


 


次に、柱の根元に新しくあてがう木材を刻みます。
今回この根継ぎの刻みをして下さったのは、埋橋(うずはし)さんです。


 


根継ぎ-5


 


 


 


 


 


 


刻んだ新しい柱をあてがいます。
小豆色の柱が既存の柱。
黒っぽいのが新しくあてがう柱です。




根継ぎ-6


 


 



 


根継ぎが無事完了しました。
(ぜひ画像をクリックして拡大してご覧下さい)


このプロジェクトは2005年の2月に着手し、定期的にワークショップを開催してきました。
今回で通算5回目が終了したところです。
今後も定期的にワークショップを重ねていき、3年後にほぼ工事が完了する予定です。

これまでに行ったワークショップの様子はこちらでご覧になっていただけます。



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大きな空

昨日の夕方、夕立がありました。
日中はこの上なく暑かったのですが、夕立のあとは一気に涼しくなりますね。
自然の恩恵に感謝しました。
人間には絶対にできないことですが、自然は当たり前のようにやってしまいますね。

大阪市内から車で伊丹へ帰ってくるときに、猪名川にかかる軍行橋(ぐんこうばし)という橋を渡ります。
この橋はちょうど伊丹空港の脇にあるのですが、昨日は軍行橋の上から見る雨上がりの夕焼けがきれいでした。

他の場所を走っている時には夕焼けがきれいだとは感じなかったのに、どうして軍行橋から見ると夕焼けがきれいに感じるんだろう?と考えて、空の大きさが違うからだと気付きました。

軍行橋のあたりはわりと川幅が広くて欄干も低く、周囲に電柱や背の高い建物が少ないため、視界を遮るものが少ないのです。

街中にいると建物の狭間から空を見上げる形になり、空が切り取られてしまいますよね。
すごく当たり前のことですが、空が大きく見えることってとても気持ちいいなぁと感じて、満たされた気分になりました。

そういえば昨日は雷も鳴っていましたから、これで梅雨明けでしょうか?
いよいよ夏本番ですね。

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2つの記事に思うこと

今、何気なくウェブのニュースを読んでいて、「へぇ~」と思ったので少し書いてみます。

一つ目は、こちらの記事。

堀江謙一さんと言えば、ヨットなどによる太平洋横断に何度もチャレンジして成功させている方として有名ですが、波浪推進船という仕組みだけの船で太平洋を横断しようとされていること、そして67歳という年齢でそれをやろうとされているところに感心することしきりでした。



二つ目の記事はこれ

山口県で高校の野球部に選手として参加して頑張っている女の子がいることを紹介した記事です。
その女の子の心意気に感心したことは言うまでもないのですが、さらにビックリしたのは、

「『女子は公式戦に出られない』と日本高野連によって規定されている」

ということでした。

確かに、男女間には実際基礎体力に違いがあることは事実で、女子生徒が頑張っても実力で男子生徒には及ばないだろうということはわかりますが、何で「公式戦に出る権利」まで奪われなくてはいけないのか?というところに疑問を感じました。

この背景にはきっと何か理由があってこうなっているのでしょうが、一度聞いてみたいものです。

ボランティアによるかやぶき民家再生プロジェクト 開催のお知らせ

上郡-4上郡-4メンバー

昨年から着手した、【ボランティアによるかやぶき民家再生プロジェクト】の第5回目となるワークショップを7/22(土)、23(日)の2日間にわたって行います。
主催はNPO法人・日本民家再生リサイクル協会 近畿地区運営委員会。
これは、兵庫県南西部にある築100年のかやぶき民家を、ボランティアのみんなで少しずつ直していこう、という企画です。

今年は、通算第4回目~第7回目までの全4回のワークショップを行う予定で、すでに今年の1発目である第4回目のワークショップは5月27(土)・28(日)に盛況のうちに終了しました。
その時の様子はこちらでご覧になっていただけます。

先述のとおり、現在第5回目ワークショップの参加者を募集中です。
今回は納屋の下屋解体~母屋床上げの作業です。

お申込みなど詳しい情報については、下記ホームページをご参照ください。

日本民家再生リサイクル協会近畿地区のホームページへ

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オケラとキチキチバッタ

最近よく感じることがあります。
それは、「身のまわりに虫がいない」ということです。

僕は子供の頃、静岡で育ちました。
特に静岡にかぎったことではないのだろうと思うのですが、僕がまだ小さかった頃(1980前後)自分の家の周りには生き物が豊富にいました。

庭の石をひっくり返せば、ナメクジやこおろぎやミミズは何匹もでてきたし、家の中で甘いものをこぼしたりすると、数時間後には蟻の行列ができたりして、
「こいつらどうやってそんな情報仕入れてくんの?」
と、とても不思議に思ったものでした。

近くの空き地でバッタやかまきりを捕まえたり、シマヘビに驚いたりしたものです。
そういえば、梅雨時期に決まって見られた、田んぼから出てきて車に踏みつけられたアマガエルの事故も全然見かけなくなりましたね。
(生き物がキライな方へ:なんだかグロテスクな話ですみません)

他にも、近くの池にミズカマキリやミズスマシなどは結構いたし、小鮒やドジョウ、アメリカザリガニなどを捕まえてはジンマシンを発症して、母親に
「仁はドブに入ったらダメ!」
とよく怒られては、それでも聞かずにドブで遊んでいたものでした。

そんな中でふと思い出したのが、
「オケラ」と
「15cmくらいあるショウリョウバッタ(キチキチバッタ)」
です。

ここ数年、全然見ていません。
どこに行っちゃったんでしょうか?
それとも僕が目にしていないだけ?

護岸はコンクリートで固められ、家の周りには土がめっきり無くなってしまったし、田んぼは減っているし・・・と彼らのいそうな環境が無くなってしまったことが原因でしょうね。
地球は大丈夫なんだろうか・・・とちょっと心配になってきます。

たまに着工前の現場で作業をしていると、小さなバッタを目にすることはありますが、トノサマバッタは見ないですねぇ。

最近、うちの子供は
「ねぇ、お父さん、カブトムシ買いに行こうよ~♪」
なんて言うので、この夏はカブトムシやクワガタを獲りに行こうと計画しています。

そんな中、僕の友人である小川さんの家では、カブトムシのさなぎがスクスクと育っているようです。
スゴイ!
成虫になる瞬間が見たいですね。

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エネルギーのいらないクーラー

天然のクーラー

毎日暑いですね。
でもどんなに暑い日でも、冷たい空気が存在している場所は結構至る所にあるものです。

うちは家内の仕事のシフトの都合で、週に2回、僕には息子と2人だけで過ごす時間(といっても夕方の数時間)があるのですが、暑い夏の午後にはどうしても山へ行きたくなります。
なぜか?
涼しいからです♪(←単純・・・)

うちから近くにある山となるとやはり六甲山ですが、車で1時間くらいあればうちから山頂までたどり着くことができます。
先週も息子を連れて六甲山に登ってきました。
やっぱり涼しかった~♪

緑に囲まれた場所では、植物の蒸散作用によって周囲の気温が下がります。
都市部のド真ん中はアスファルトやコンクリート(=蓄熱体)で埋め尽くされているので、昼間太陽熱によって温められた蓄熱体が夜間に熱を放出するため、夜になっても気温が下がりません。
これがヒートアイランド現象と言われるもので、都市部でビルの屋上などを緑化すると自治体から補助金がもらえたりするのは、この問題を解消するためです。

じゃあ、山の近くに住まないと天然のクーラーは使えないのか!というと、そんなこともありません。
今はまだ一般的ではありませんが、近い将来常識的な技術となっているであろうものに、地中熱があります。
僕の勝手な予想では、おそらく10年後に家を新築する方の半数くらいはエアコンなしで建てるようになっているだろうと思います。

トンネルの中を通り抜ける時、空気が冷やっとした記憶はありませんか?
夏に井戸水がとっても冷たかったと感じた経験はありませんか?
あれが地中熱です。

地表面からある一定の深さまで掘り下げると、一年を通じて温度が変わらない層(=外気温の影響を受けない層)に到達します。
真夏の炎天下でも、この層では温度が一定で変わらないのです。
そしてこの熱(夏なら冷気、冬なら暖気)を建物の中に採り込んで、夏場には天然のクーラーとして、冬には天然の暖房として使うという技術がすでに実用化されています。

今の日本では、特許の問題などがあってまだあまり一般的ではありませんが、近い将来には当たり前のテクノロジーとなっていることでしょう。
うちでもこれは以前から注目している技術ですが、早く誰でも使えるようになったらいいのになぁと思っています。

近々新築のプランをご提案することになっているお宅の敷地の裏には林があるのですが、この敷地に初めて行った時、
「あぁ、きっとこの家では、夏場にエアコンを使う日が少なくて済むんだろうなぁ」
と、林を抜けてくる冷たい空気をイメージすることで建物の断面図がぼや~っと浮かんできました。

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