(↑写真は、後述するMITのチャペルです。
この写真も含め、すべての写真はクリックすることで拡大表示できます)
今日(みどりの日)は僕の誕生日です。
年男(1970生・戌年)ですから、ついに4まわり目に突入してしまいました。
そこで、今日は僕の好きな建築家の1人をご紹介させていただきます。
Eero Saarinen (エーロサーリネン:1910-1961)という建築家がいます。
一般の方には、建物よりも椅子の方が馴染みがあるかもしれませんね。
彼がデザインした建物のうち、僕がこれまでに現地で見たことがあるのは、
1. アメリカのバージニア州にあるダレス国際空港
2. ボストンのMIT(マサチューセッツ工科大学)チャペル、オーディトリアム
3. ニューヨークのJFK国際空港のTWA社ターミナル
の3つです。
彼の作品では、ディテールにとても細かな気配りがなされています。
日本で発行されている建築雑誌などでは、そこまで詳しくは紹介されていなかったのでわからなかったのですが、現地に行って実際の建物を見た時、その感覚に驚きました。
1. のダレス国際空港では、斜めに立ち上がったコンクリート製の柱の表面が全てビシャンたたき(←石などの表面をわざと目荒し加工すること)によって仕上げられていました。そのために、コンクリートの骨材(←砂・砂利など)をあらかじめ変えていて、目荒らしした時にきれいに仕上がって見えるように配慮してありました。
2. MITのチャペルでは、外壁の表情を豊かにみせるために、不規則に割ったレンガを凹凸をつけながら貼っていました。
そして、同じくMITの敷地の中にあるオーディトリアムの椅子の背もたれは一つ一つ別の色が塗り分けられていて、ベターッと均一な感じに見えてしまわないようにという配慮が感じられました。
僕は大学の時に所属していた研究室の先生から、
「建物は美しさと品位を備えていなければいけない。」
と教わりました。
建物全体のフォルムが美しいということはもちろんですが、間近で見た時のディテールからも設計者の苦悩の跡や配慮が感じられる、そんな建物が僕は好きです。
僕はEero Saarinenの他にも、Calro Scarpa(カルロ・スカルパ)、北村伝兵衛、村野藤吾などの建築家が好きなのですが、彼らの作品については、また機会があれば改めてご紹介したいと思います。
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