お客様の幸せのために」カテゴリーアーカイブ

家の中から空が見えると気持ちいい

先日、クライアントと打合せをしていた時に
「家の中から空が見たい」
と言われました。

以前、神戸のSさん宅にお邪魔した折に部屋の中から空が見えたのが気持ち良かったから、とその方は仰っていました。

そう言われて半年以上前に撮った写真があることを思い出したのでご紹介します。


空が見える家 


 


 


 


 


この写真はSさんのお宅のリビングから見える風景です。

吹き抜けに面して大きな窓を設けているので、一日中部屋の中から空が見えます。



まぁ、このお宅の空の見え方はちょっと極端としても(笑)、家の中から空が見たい、というとなんだか無茶な要求のように思いますが、そんなことはありません。

トップライトを設けなくても、1階にいて2階の窓越しに空が見えるというのはとても気持ちがいいものですよ。

小さくてもちょっとした吹き抜けがあれば、割と簡単に実現できます。



そう言われて初めて気付いたのですが、うちで設計したお宅はほとんどが空が見える窓を持っているのです。

これから家づくりに取り組まれる方は、このことを頭の片隅に置いておかれるといいかもしれませんね。



伝統構法 鼻栓【お知らせ】
10/18(日) 京都市内で新月伐採材を使った
伝統構法の家の構造見学会を行います。
詳しくはこちらをご覧下さい

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世界に、300年先も美しい風景を

【伝統木造建築物の耐震診断と耐震補強設計勉強会】 第1回に参加してきました

昨晩(10/05)、大阪市阿倍野区内で開催された、【伝統木造建築物の耐震診断と耐震補強設計勉強会】に参加してきました。

この講座は、伝統的な木造建築物の設計などに携わる専門家向け(建築士の資格を持っている方を対象)のカリキュラムで、全6回にわたって毎週1回ずつのペースで連続講座を持つものです。

主に
○ 限界耐力計算の計算方法・考え方
○ 経年による木材の劣化・腐朽などの補修について
○ 伝統木造住宅の耐震設計演習
などを学ぶものです。

第1回目は構造の専門的な単語が目白押しで、ついつい眠たくなってしまうところもありましたが、礎石柱脚部でのすべりのメカニズムを解明するための実験結果のお話などは、とても興味深い内容でした。



今回の講師であった、同志社大学の鈴木祥之先生・広島国際大学の斉藤幸雄先生のお話を聞いていて改めて実感したことがあります。

それは、鉄筋コンクリート造・鉄骨造の建物の設計・構造解析手法は確立されているというのに、未だに木造建築物の構造解析手法や設計手法は確立されていなくて、まだまだこれから研究を進めていく途上にあるということ。

以前から知識としては判っていることですが、研究の最前線にいらっしゃる大学教授の先生方の口から直接こういう事実を聞かされると、不思議な感覚が芽生えるのと同時に、やはり木造は奥が深いなぁと実感します。



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西宮2世帯住宅 上棟しました

西宮1003.1 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、西宮市内で工事中の2世帯住宅/Y・K邸の上棟が行われました。

本当は昨日行われる予定だったのですが、あいにく雨に見舞われ、一日延期となりました。

 

僕が予想していたよりもずっと早く作業が進み、夕方4時に現場へ着いた時にはすでに棟が上がっていて、タチ(柱の垂直)を直しているところでした。


 

西宮1003.2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真は、2階リビング上部に架かる赤松の化粧丸太梁です。
ゆる~く上品な感じで曲がっていて、節も少なくおとなしい木でした。

出来上がったらきっといい感じで部屋のアクセントになると思います。



今回の現場に入った構造材は、僕が予想していたのよりも良い木が多く、材料を見ていくと少し設計変更が出そうです。

すでに玄関袖壁の脇に立っている桧の通し柱などは、もともと見せずに隠してしまう設計になっていましたが、木目がおとなしくて見栄えがする木なので、設計を変更して木を見せるようにしてはどうか?という話が持ち上がりました。

ポストやインターフォン、照明器具なども絡んでくるので調整・検討が必要ですが、木造の設計というのはこうやって材料によって途中で変更することがしょっちゅうあります。

こういうところは現場が始まってみないとわからない、施工の醍醐味です。



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西宮2世帯住宅 基礎工事

西宮

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西宮市内で、2世帯住宅・Y/K邸の基礎工事が進行中です。

連休前に土間コンクリート、立ち上がりコンクリートを打設完了しました。



ここは歴史のある土地柄なのか、付近一帯の道路がとても入り組んでいて、道路巾も狭く、施工者は大変です。

今回の工事の施工を担当してくださっているのは、クライアントのご親戚にあたる有限会社 蓑代工務店さんですが、社長さん自らが現場に足繁く通い、とても気持ちよく迅速に対応してくださっていてありがたい限りです。

上棟は10月初旬の予定。
この現場の上棟は、材料置き場やレッカー設置場所など、大変苦労されるだろうなぁ・・・。

蓑代さん、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



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かやぶき屋根 葺替え現場に行ってきました

久しぶりの更新です。

ようやく身辺が落ち着いてきたので、今日からはまた平常どおりのペースでブログを更新していこうと思っております。

みなさま今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



9/17(木)に、宝塚市内で行われているかやぶき屋根の葺替え現場へ見学に行ってきました。

 

かやぶき0918-1

 

 

 

 

 

 

 

 

 



これはうちの設計物件ではありませんが、日本民家再生協会(以下、JMRA)の仲間である、京都府美山町の屋根晴(やねはる)さんが手がけておられる物件です。

「今週一杯で完成します」
と聞いていたので、急いで見に行かないと!と思い、スタッフを連れて事務所総出で見学させてもらいに行ってきました。

 

kayabuki0918-2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 
のどかな風景の広がる土地で、青空の下で仕事をするのは気持ちいい、と
屋根晴の20代の若い職人さんは嬉しそうな顔をして話してくれました。

 

kayabuki0918-3

















 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関西地方の典型的なかやぶき屋根は入母屋型です。
その妻面に、杉の青葉を積んだ納め方をされていました。

僕はこのような納め方を見たのは初めてだったのですが、鮮やかな緑がとても美しかったです。



現場で、かやぶき職人独特の道具をいくつか見せてくださったので、写真に納めてきました。
以下にご紹介します。

かやぶき0918-5












これは、太い藁縄(直径1cm程度)を使ってかやをくくる時に使う道具です。
針のおばけのような形ですね。



かやぶき0918-4





 

 

 

 

 

 

 

先ほどの藁縄よりももっと細い縄(直径5mm程度)を通す際には、こちらの道具を使うそうです。


かやぶき0918-6

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

軒先の萱の先端のツラを揃えたり、角度をつけたりするときには、
このような道具を使って萱の木口を叩きます。



休憩時間に、屋根晴の代表・西尾さんから、かやぶき屋根に関するいろんなお話を伺いました。

西尾さんは僕と同い年(=同学年)です。

社会に出てからかやぶき屋根の施工にずっと携わってこられたようですが、かやぶき屋根に関する、彼独自の見解を聞かせてもらって、

「なるほどなぁ~。
 そういう見方もあるんだ。」

と、西尾さんに視野を広げてもらった気がします。

西尾さん、職人のみなさん、お忙しい中時間を割いてくださってどうもありがとうございました。



以前もこのブログで宣言しましたように、少しずつではありますが今後は東風でコンスタントにかやぶき屋根の建物を作っていくことに決めましたので、また近いうちに西尾さんと一緒に仕事をさせてもらう日が来ることでしょう。

どんな建物になるのか、今から楽しみです。



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西宮市内で新築住宅の工事が着工しています

またまた更新に間が空いてしまいました。
いつも覗いてくださるみなさま、すみません。

目も回るほど(というか、実際体力的にはフラフラでしたが・・・)の多忙業務に追いまくられて、更新ができずにおりました。

いろいろネタになることはあったので、徐々にご報告していきます。



西宮市内で2世帯の新築住宅の工事が着工しました。
昨日は基礎の配筋検査で現場に行ってきました。

下の写真は敷地の一番奥の配筋を撮ったものです。

 

西宮配筋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらのお宅は、10月初旬に上棟・年内竣工予定でこれから工事が進んでいきます。

現場へ行った際に、施工を請け負ってくださっている社長さんと、構造材の刻みのことで何点か打合せをしてきました。



またボチボチご報告していきますね。
どうぞお楽しみに。



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9/12(土)滋賀県で伝統構法に関するシンポジウムが開催されます

9/12(土)に滋賀県大津市で、伝統構法に関するシンポジウムが開催されます。

構造計算書偽装事件の影響で建築基準法の運用が厳格化され、伝統構法型建物が非常に建てにくくなっています。

( ↑ 当方でもまさに今日現在、その構造計算ならびに申請手続きを行っておりますが、大変苦労しております。汗)



それを何とかもう少し建てやすい状況にしてほしい、との声が全国から上がっていて、運動も起こっており、国土交通省も何とかしようと昨年から3年計画で新しい設計法の確立を目的としたプロジェクトを進めています。

興味のある方はぜひ下記シンポジウムにご参加下さい。

  『伝統構法はこれからどこへ向かうのか』




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早朝の空

このところず~っと、来る日も来る日も朝から晩まで伝統構法物件の構造計算をやっています。

もともと構造計算は得意ではないので、要領よくやらないとドツボにはまってとんでもないことになります。

それを避けるためにも早朝の散歩に出かけるのですが、早朝の空の表情はとても面白いです。



たまにカメラを持って出かけるのですが、数分ですっかり表情が変わってしまうので、それがきれいなときはゆっくり散歩できません(笑)。


朝の雲1


 


 


 


 




↑ これは8/25 AM5:29 にいつもの散歩コースから撮った写真ですが、


朝の雲2


 


 


 


 


 


↑ その15分後にはこんなになってました。

なかなかこの時間帯に起きて活動している方は少ないと思うのですが、すごくもったいないよなぁ・・・と感じます。



お盆あたりから雲がすっかり秋っぽく変わってきました。



今日から9月。

本日9/1は防災の日。

1923年の今日、関東大震災がありました。



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 あなたはどちらが好きですか?
 30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
 「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家

ビール風味飲料

アルコール度数0%のビール風味飲料製品が、ビール製造大手各メーカー4社から出揃うようですね。

キリンの【フリー】は僕も飲みました。
確かにこれを「ビールだと思って」飲むと、がっかりすると思います。

でも、現場での休憩時間などに
「ジュースでは甘ったるいし、でも何か炭酸でシュワッとのど越しよくすっきりしたものを飲みたい」
という時にはちょうど良いのではないかと僕は思います。

甘くないので後味もすっきりしているし、アルコールが0なら仕事時も運転中も安心です。

あなたはどう思われますか?



ただ難点は、もしあの缶が現場のゴミ箱に入っていると

「仕事中にビールを飲みながらやっているのか?」

という誤解が生じて信用が落ちてしまうかも、という心配ですね。



きちんと説明すればこれも問題ないのですが、いつも説明できるとも限らないので心情的には難しいところかも・・・。

個人的には、アルコールフリーのビール風味飲料のパッケージはビールに似たデザインではない(=イメージ的に別物として販売する)方が良いのでは?と思っているのですが、さて国民のみなさんの意見はどうなんでしょう?

何も無いのがデザイン

天井

上の写真は東京都世田谷区で進行中のY邸リフォーム現場の寝室の写真です。

この部屋には、普通の個室なら99.9%以上の確率であるはずの何かがありません。
さて何でしょう・・・?

正解は、天井の照明器具です。
写真に写っていないのではなくて、本当に無いのです。

ではどこに照明器具を設置するのか?というと、ここ(↓)です。

天井照明2

矢印の細い板の上に、薄型の照明器具を置きます。

器具の手前には7cmくらいの立ち上がり(幕板)があるので、器具は前からも下からも全く見えません。

僕は照明器具というのは、
「視覚的には見えないけれど、でも必要なだけ明るい」
というのが、建築のデザインとしてはベストだと思います。

もしそれができない場合、やむなしの次点は、
「器具の姿自体が美しい」
ということで欠点をカバーする、という方法。

一般に、
間接照明=高い
というイメージが先行していると思います。

でも、間接照明もやり方によっては決して高くつかないものです。

他の物件でも、僕はこんな風にして(↓)間接照明をよく仕込んでいます。

天井照明3天井照明4