1週間以上前の記事ですが、
「木造建築東風としては、ココは抑えとかないと!」
という記事でしたのでご紹介しておきます。
これまで【エコポイント】という名前で、省エネルギーに寄与する商品を採用して、一定基準を満たす建築の新築・リフォームをされた建築主に対してポイントを付与していましたが、そのエコポイントに替わる、おなじような制度をじっしするかどうか?という検討を政府が始めたようです。
内容に興味のある方は、下記記事の画像をクリックして読んでみて下さい。
先日、和歌山へ行ってきました。
伐採を依頼した杉の木を見に行くためです。
本当はその日に見に行く予定ではなかったのですが、当日の朝、雨が降っていたことから現場作業が延期になり、全ての都合がピタピタと合ってきました。
(というか、数週間前から林業家に「行きます、行きます」と言っていたのに、なんやかんやで行けずじまいだったのです)
そこで急遽
「今日しかない、今から行くぞ!」
ということになり、事務所スタッフ総出で和歌山へ。
現場は和歌山県田辺市の山深い北斜面で、とても良い杉が林立していました。
樹齢は100年ちょっと超えたあたりの人工林です。
立ち木を見てみて、あまりに良い木なのでビックリして
「いやぁ~、いい木ですねぇ~」
と僕達が言うと、吉野で長年林業を営んでこられた福本林業の福本さんも
「ここの木はいい木ですよ。
ひょっとしたら吉野の木よりも良いかもしれん」
と仰っていました。
東風の天然乾燥材ストックは、この春に使う予定の材料がたくさんあってかなりはけてしまうので、ストックを補充しておかなければなりません。
なにせ伐って使えるのは最短でも1年後、できれば2年後以降(2014~)ですから、伐り旬が終わってしまう今のうちに伐っておかなければなりません。
今月末までに伐採を行う予定です。
製材が楽しみです。
昨日、三重県の松阪市で構造材プレカットの打合せをしてきました。
【お知らせ】
12/11-12の2日間、明石市で完成見学会を行います。
詳しくはこちらをご覧下さい。
昨日に引き続き、静岡で行った製材のレポートです。
先週の火曜日に、120年生の杉の大径木を製材しました。
直径は一番細いところで60cmありました。
木の一番根元の部分を1番玉(いちばんだま)といいますが、この木はもちろん一番玉です。
写真で見てお分かりの通り、右側が根元の方ですね。
一番玉は太さも大きくなるのですが、枝(=節)も出にくくて、とても美しい木がとれる確率が高いのです。
製材していくにつれて、もっと節が出てくるかと思ったのですが、芯(中心)の方に近くなっても全く節が出ず、とても美しい杢の板が次々取れました。
昨年まではこういった大径木の1番玉は入荷していなかったのですが、今回の木を伐採した山はとても目の詰んだ美しい木が出る、標高の高い北斜面だったので、特別に太い木を何本か発注しました。
目的は和室の天井板と建具の鏡板をとるためです。
木から板材をとるための製材をする時には、外側から薄く少しずつ挽いていきます。
一枚一枚挽くたびに、
「もう節が出てしまうのかな・・・どうか出ませんように」
と冷や冷やしながらスリリングな一瞬が続きます。
製材はやり直しが効かないので、どんな厚みの板をとるかという判断をし続けなければいけません。
これまで120年かけて育ってきた木を挽くための判断を下すのは、大変な精神的重圧がかかります。
でもいい板がとれたときは、これまで育ててきてくれた林業家のみなさんの想いや木の魂に応えられたような気がして、すごく嬉しくなります。
これは一番中心の部分までスライスしたところの写真です。
ここまでくるとさすがに節が出てきますが、芯に近くなるにつれて杢が細かく・美しくなっていきます。
この板はカウンター材として使うように、厚み70mmと少し厚めに挽きました。
上の写真が今回とれた天井板です。
末口の赤身の部分だけで巾40cm以上あり、俗に言う尺三(1尺3寸)巾の天井板が8畳間2部屋分取れました。
この板はこれからゆっくり乾燥させて、天井板かまたは建具の面材として使う予定です。
今からどんなものに仕上がるか、とっても楽しみです。
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世界に、300年先も美しい風景を
10/27(火)に静岡へ行き、製材を開始しました。
(静岡では現在も引き続き製材中です)
今回製材をお願いしているのは、静岡市の杉山製材所さんです。
本当は全ての製材工程に立ち会いたいのですが、1日立ち会っただけで泣く泣く帰ってきました。
10/27(火)に製材したのは、桧の通し柱を12本と、杉の体径木3本です。
上の写真は長さ6.3m×21cm×21cmの桧の通し柱です。
節が少ない、おとなしくてきれいな柱がとれました。
今は末の方で多少皮や丸みが残っていても良いので、大きめに挽いています。
これから1年以上かけてゆっくり乾燥させ、実際に使う前にもう一度製材してきちんとした仕上がり寸法に落とします。
今回の通し柱は、太さ6寸(180mm)角に仕上げる予定ですが、ひょっとしたら6寸5分角とか少し大きめに仕上げるかもしれません。
ちょうど含水率測定器を持っていたので、製材した直後に1本ずつ含水率を測ってみました。
木によってばらつきがありますが、桧の含水率は概ね65~75%程度でした。
今、製材しているのは、昨秋伐採した木です。
平均樹齢はおよそ120年前後。
伐採後、3~4ヶ月間にわたって山で葉枯らし乾燥させたあと、ストックヤードにて保管していたものです。
本当は夏までに挽きたかったのですが、いろんな事情で今になってしまいました。
ずっと放置していたので、虫喰いの被害やカビによる変色が心配だったのですが、伐採時期が良かったためか、そういった傷みはほとんどありませんでした。
実際に挽くまではどうなることかとドキドキしていたんですが、これでホッと一安心です。
本当は桧の大黒柱(8寸5分角)の製材にもゼヒゼヒ立会いたかったのですが、それは製材所の杉山さんにお願いしてきました。
残念・・・。
でも通し柱の目を見て、かなりいい木が揃っていたので、出来上がりが楽しみです。
明日は杉の木の製材についてご報告します。
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世界に、300年先も美しい風景を
8/2(日)の見学会のとき、参加者のみなさんに少し木のお話をさせて頂きました。
国産材と一口に言っても、杉・桧・松など樹種の違いの他にも、産地の違い、生えている山の斜面の違い、標高・地盤などによって、木の色や木目なども変わってきます。
そこで今回は特に、実生(みしょう)と呼ばれる天然木と、人の手で苗木が植えられた植林の違いをお伝えしたいと思い、下の写真2枚を用意しました。
写真に写っているのは、どちらも僕の左手です。
大きさが比べられるようにと思って、わざと手を入れて写したものですが、樹芯部分の年輪の細かさ/粗さを比較してみてください。
←静岡産の実生の杉
こうやって比べてみると、全然違うでしょう?
上の木も国産の杉。
下の木も国産の杉です。
下の写真のような実生の木のことを天然木と言います。
人が植えたわけではなく、種子がぽとりと落ちて芽を出し、外敵と戦いながら少しずつ少しずつ成長していった様子が、紙の厚みのように細かな年輪から見て取れます。
年輪が荒い =1年間の成長が早い=疎
年輪が細かい=1年間の成長が遅い=密
ということになり、その差は木材の強度や木目の細やかさとなって現れてきます。
上の写真のような天然木が一般市場に出回ることは大変少なく、お目にかかることはほとんど無いでしょうね。
こういった木を使えるのも、山から木を買うことの大きなメリットなんです。
木は本当に奥が深いです。
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世界に、300年先も美しい風景を
今週の月・火は静岡へ行っていました。
静岡で保管している木材を京都へ運ぶためです。
静岡のうちの保管場所へ行く道すがら、静岡市内で天然乾燥材のみを販売されている杉山製材所さんに寄ってきました。
この夏に挽いた杉や桧が雨に当てられていました。
製材直後はこんな風に木材を雨に当てると、表面に出てきた木の渋(しぶ)が抜けると言います。
杉山製材所からさらに30分ほど山手へ行ったところに、うちの材木の保管場所があります。
ちょうど昨年秋に伐採した丸太が土場に出てきていたので、それを写真に納めてきました。
↑ これが今回伐採した中では一番太い木です。
根元の太さはこんな感じ( ↓ )
写真に写っているのは僕の手で、手の平がおよそ20cmくらいです。
ですから、根元の直径は約80cmくらいはあるでしょうか
( ↑ この直後に雨が強く降ってきたので、測ってくるのを忘れてしまいました)
この木は、巾の広い一枚板をとってみるつもりです。
芯まで非常に細かく目の詰んだ木でしたので、どんな板がとれるか、今から楽しみで仕方ありません。
早く製材したいなぁ~。
この木の製材に興味がある方はこちら(↓)をご覧下さい。
今週末の見学会も、まだあと数組でしたら受付できます。
【お知らせ-1】
2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
詳しくはこちら
【お知らせ-2】
2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
詳しくはこちら
(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を
週末に、東京へ行ってきました。
世田谷区内で進行中のY邸リフォームの現場確認・および打合せのためです。
先週の月曜日に現場へ搬入された古材がすでに現場に架けられており、当初のこちらの設計イメージにかなり近い形で仕上がっておりました。
一安心しました。(ホッ)
古材は一本ずつ表情や大きさが違うので、自分の目で確認するまではドキドキします。
現場が近くであればすぐに見に行くのですが、東京となるとなかなか・・・ね。
これも、こちらの意図を汲んで古材を選んでくれた(株)ひでしな商店さんや、設計時のイメージパースをよく確認して現場で丁寧に架構を組んで頂いた羽田野工務店の大工さんのおかげです。
感謝。
冒頭の写真は、今回4本入れた古材の中の1本・えんじゅ(※)の柱のアップなのですが、このえんじゅの切れ端が上の写真です。
※えんじゅという字は木へんに鬼と書きます。
木目は栗とよく似ていて、れっきとした国産材です。
チョウナの柄に良く使われます。
このブログでも過去に紹介したことがありますが、古材の表面は風化したり煤けたり焼けたりして色が変化していても、それはごくごく表面的な変化で、木の中の方は上の写真の通り何も変色していません。
これは100年経とうが、200年経とうが一緒で、表面を削ったり切ったりすれば、木本来香りが強く出てきます。
こういう機会を得るたびに、木の生命力やありがたさを強く感じます。
【お知らせ-1】
2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
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【お知らせ-2】
2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
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世界に、300年先も美しい風景を
6/23に京都市内の中儀銘木店さんの協力を得て行った、
杉の化粧なぐり加工の動画を先ほどYoutubeにアップしました。
出来上がりの製品や板材などを見る機会は割とあると思いますが
製作工程の動画はかなり貴重です。
興味のある方はぜひ覗いてみて頂けると嬉しく思います。
→ 杉の化粧なぐり加工
【お知らせ-1】
2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
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【お知らせ-2】
2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
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世界に、300年先も美しい風景を