家のこと」カテゴリーアーカイブ

【木の家-9】あなたの家から考える地球温暖化~その2・太陽光発電パネル助成金の意味

※この写真は、兵庫県で僕が設計した『但馬の家』
 に取り付けた太陽光発電パネルです。
 最後に大事なお知らせがありますので、ぜひ終わりまで読んでください。
 
 
 
前回は、太陽光発電パネルの普及のために、政府が助成金を出して援助している、というお話をしました。

(前回の記事をまだ読んでいらっしゃらない方へ。
申訳ありませんが、まず下にある2/19付の記事を読んでから、またココに戻ってきてください。)

ではなぜ政府がそこまでして助成するのだろうか?ということをお話しします。
ついでに言うと、このような省エネルギーや、地球温暖化を防ぐ(つまりCO2排出量の削減の)ために有効な活動に対する助成は他にもあります。
太陽熱で暖房を行うOMソーラーシステムなどもその対象になっています。

まず、先週発効された京都議定書には、下記のような内容が定められています。

・1990年のCO2排出量を基準として、2008年~2012年の年平均5.2%削減を目標に掲げ、日本やカナダに6%、欧州連合(EU)に8%、米国に7%(※)の削減をすること。
→ つまり、今から3年後~7年後の4年間に排出するCO2の年間平均総量を、
日本は6%削減しなさい、と言われているわけです。

(※)ちなみに一番負担の大きい米国は、「や~めた」と言ってそそくさと逃げていきました。
これが「米国は京都議定書に批准しない」という意味です

では、現状はどうなのか?
1990年のCO2排出量を100とすると、2003年度のCO2排出量は114.。
なんと!6%減るどころか、逆に14%も増えてしまっているのです!
つまり、目標達成のためには20%削減しないといけない・・・。
これは大変なことです。
じゃぁ、もしこれが達成できないとどうなるか?

その場合には、約束したCO2排出量にはまだ余裕がある国からCO2排出権を買ってもいいよ、ということになっています。
今、その相手として有望なのがロシア。
もし京都議定書の約束が守れない場合、ロシアのCO2排出量は基準値を下回るだろうという予測のため、ロシアに下のような話を持ちかけることになります。

 
日本:「あのさぁ、うちCO2作りすぎちゃったんだよね。
このままだと京都議定書の約束守れなくなっちゃうから、
   おたくが持ってるCO2捨ててもいいよ、っていう権利売ってくれない?」

ロシア:「ああ、エエよ。でもちょっと高いでぇ~」 ← なぜか関西弁?

日本:「えっ?高いの? ちなみにいくらくらい・・・?」

ロシア:「う~ん、そやなぁ。数千億円ってところでどうや?」

日本:「(絶句)・・・」

このような事態が目と鼻の先にぶら下がっているわけです。
そりゃあ必死こいてCO2削減のために頑張らんとアカン!というわけで政府は助成金を出してでも対策を講じているのです。

ロシアに捨て金払うくらいなら、自国のみなさんの設備を充実してもらって、少しでもCO2を減らしてもらおう、ということですね。

 
 
ところで、私が昨年設計した『但馬の家』は、太陽光パネルだけでなく、エコキュート・蓄熱式床暖房などを備えたローコストのオール電化住宅です。
導入にあたっては、いろんなシミュレーション(コスト試算)をしてみました。
 
 
 
・ 床暖房は電気式、温水式、蓄熱式などいろいろあるが、イニシャルコスト・ランニングコストを考えると、結局どれがオトクやねん!?
・ 太陽光発電パネルってエライ高いけど、ホンマに元とれるんか?
・ エコキュートってヒートポンプを使った電気式温水器やろ?最近はやってるけど、ホンマに得なんか?
 
ということなどです。
そのシミュレーション結果を次回第3弾としてご紹介します。
必見ですよ!

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【木の家-7】 あなたは民家バンクをご存知ですか?

今朝(2/9)の日経新聞に、
 
『 壊してもいい木造2階建て住宅譲ってください 』
 
という記事が載っていました。
広告主は防災科学技術研究所(茨城県つくば市)。
兵庫県三木市に造った世界最大級の振動台に移築して、耐震性を調べる実験材料に使いたいそうです。
 
この記事を読んですぐに僕の頭には、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会(以下JMRA)で情報管理している民家バンク登録物件のことが頭に浮かびました。
しかし、探している建物の条件には、
「築25~50年以内であること」
という条件がついており、民家バンクは使えないのです。
なぜなら、民家バンクに登録されている物件は、築後70年以上経過したものがほとんどだからです。
 
 
 
もしチャンスがあれば、民家のような伝統工法で組まれた木組みの家の耐震試験とその解析を上記の施設でやってみてもらいたいと思いますが、それはまた別の機会に考えたいと思います。
 
 
 
話をJMRAの民家バンクに戻します。
 
JMRAでは一軒でも多くの民家を、壊さずに使いつづけてもらいたい、という思いから、民家バンクというシステムを運営しています。
様々な事情により民家を手放したい、という方がいる一方で、
民家を持っていないが、ぜひ欲しい、住んでみたい、という方もおられます。
こういう方々の橋渡しをし、建物は無償で提供しよう(※)というのが民家バンクの趣旨です。
興味のある方は、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会事務局(03-5216-3541)までお問い合わせください。
 
現在、100軒程度の再生可能な民家が登録されており、引き取り手を待っています。
 
 
 

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ボランティアでの古民家再生計画

僕が理事を務めている、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会で、これから約5年間かけて築100年のかやぶき民家をボランティアで再生します。
 
場所は兵庫県西部(もうほとんど岡山)です。
 
第1回目のイベントへの参加申し込みを現在受付中です。
詳しくは、日本民家再生リサイクル協会近畿地区ホームページにて公開していますので、ぜひ一度ご覧になってみてください。
 
 

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【木の家-6】 愛嬌のある家

昨日、兵庫県養父市にて施工中の新築住宅の現場、【但馬の家】に行ってきました。
2004年の夏に着工したこの【但馬の家】も、あと一週間くらいで完全に出来上がりますが、昨日は施主であるAさんといっしょに2人でガレージの枕木を据え付ける作業をやりました。
写真のように、たくさんの枕木を土間に敷きならべて、カスガイで止めていくというものです。

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実はこの枕木はすべて、以前この敷地に建っていた、Aさんのおばさんにあたる方の家を解体した際に残しておいた柱や梁などです。
解体された家は俗に言う【古民家】ほど古くはなく、築後約40年という、ごく一般的なちょっと古い木造住宅でした。
ですからこれは一応使い古された【古材】なのですが、【古材】というと一般には

黒光りした太くて大きく貴重な古い木材

というようなイメージが浸透していますので、それらとは区別する意味で僕は【解体材】と呼ぶことにしています。
このような、築造年数があまり経っていない解体された木材の再利用も、これからはきちんと考えて取り組んで行かなくてはいけない問題になるでしょう。
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ちょっと話がそれてしまいました。
普通こういった作業は、

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【木の家-3】 木造住宅の免震技術について

今、木造住宅の免震技術導入について検討しています。
住宅のような小規模の建築を免震しようとすると、建築費の約10%(200~300万円)のコストがかかるようですが、方法にも何通りかあるようです。
ものすごく簡単に分類すると、次のようになります(きっと他にもあると思いますが)。
 

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【古民家にならうこれからの家づくり】3-6をアップしました

僕は毎週月曜日に、メールマガジン 【 最低目標200年!古民家にならうこれからの家づくり 】 を配信しています。

 

  

 

その第20号となるバックナンバー 『3-6 絶対に絶対に真壁にすること』 ホームページにアップしました。

 

 

 

 

 

 

 

建てられてから、100年、200年、300年と経過して今なお使いつづけられている古民家には、これからの家づくりに活かすべきすばらしい先人の知恵がいっぱい詰まっています。

 

 

 

今までにたくさんの民家の調査・実測などをしてきた経験を通じて、長い間にわたって使いつづけてもらえる家をつくるために必要な事柄はなにか?というところに焦点を当て、少しずつ書きためていっています。

 

 

 

 

 

 

 

これから家を建てようとされている方、もしくはご自宅のリフォームを考えておられる方で興味を持たれた方はぜひご購読ください。

 

(ただし、まず一度バックナンバーをごらんになって頂いてからにしてくださいね)

 

 

 

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