原木からの家づくり、林業、伐採」カテゴリーアーカイブ

奈良・石場建て伝統構法住宅 上棟しました

5/10-11の週末は当初雨の予報でしたが、なんとか天気が持ちこたえてくれて、奈良県宇陀市で無事石場建て伝統構法の家が上棟しました。

平屋建てということもあったのですが、大工さんの刻みの精度が素晴らしく、あらゆる仕口・継手がす~ピタッと納まって、建て方初日で桁まで終わるという最速ペースで進みました。

結局、1.5日で無事上棟。
目下屋根仕舞の真っ最中です。

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この物件の設計は、ほぼすべての図面を東風スタッフOさんが描いているのですが、組み上がった建物の姿を見て、施主の I 様も大満足♪

いつまでもうれしそうに眺めていらっしゃる I 様ご夫妻の姿を見て、作り手もホッと一安心。

軒を低く抑え、控えめなムクリをつけた屋根、東風らしい家です。

6月には構造見学会を開催させて頂く予定ですので、どうぞ興味のある方はいらしてください。

日程などは決まり次第改めてお知らせさせて頂きます。

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世界に、300年先も美しい風景を

奈良県吉野にて 墨付け&刻み中

5月の上棟に向け、吉野で大工さんが墨付けと刻みに取り組んでくれています。

先週末に加工場へ行ったところ、リビングに架かる丸太梁の荒削りが済んでいました。

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東風では化粧丸太梁に桧をよく使い、八角に造り出して最終手鉋仕上げを施し、端正に仕上げます。

丸太梁は一般的にもっと荒々しい雰囲気で使うことが多いのですが、丸太梁も仕上げ方や姿、素材の質感を変えることで表情は全然違ったものになります。

今回は床からかなり低めの高さ(手を伸ばせば届くくらいの高さ)から、ゆるやかに登って
いくようにこの梁を架けます。

端正で控えめな表情の梁が、ぐっと迫ってくるような雰囲気になる設計です。

また現場が出来上がってきたらご報告しますね。
夏ごろになる見込みですが、どうぞお楽しみに。

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仕口加工が進んでいるのは、1階床の足固めです。
樹種は桧、断面寸法は4寸×7寸(120mm × 210mm)。

今回ご紹介した材料は、もちろん東風でゆっくり天然乾燥させた国産材です。

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6年間天然乾燥させた杉の大黒柱

年末から取り掛かっている、石場建て伝統構法の新築住宅・I 様邸。

昨日、大黒柱を取りに和歌山へ行き、その足で摺り直し製材(修正挽き)をするために奈良県桜井市へ行ってきました。

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これは2006年晩秋に静岡で伐った樹齢110年の杉の木ですが、2007年から和歌山の友人・東さんが預ってくれていたものです。

約6年かけて充分天然乾燥され、とても軽くなっていました。
和歌山から桜井の製材所へ持ち込み、ねじれや歪みを直すために修正挽きを行いました。

修正挽きを行う前は、日焼けしたりホコリを被ったりしていて色も悪く、目もよく見えないのですが、修正挽きを終えると下の写真のように、きれいなピンク色になります。
この色が、天然乾燥でないと出せないんですよね。

(暗い工場の中でストロボを焚いて撮っているので、現物とは若干色が違いますが・・・)

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この後、表面をモルダーで一旦仕上げて、週明けに大工さんの倉庫へ搬入します。
木造建築東風の木材への取組や考え方については
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樹齢120年の吉野杉×伐採見学会 2014

2014/1/20(土)に、奈良県吉野で樹齢120年の杉の伐採見学会を行いました。

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伐採してくださったのは、吉野で40年以上林業に携わっている、福本林業の福本様。

当日は小雪が舞う寒い天候でしたが、大阪・兵庫・東京・横浜などから現場へ参加して下さったみなさまは、初めて目の当たりにする伐採作業に、大変感動されたようです。

福本様は、林業の専門家としての説明を交えながら、参加者の皆様の質問に丁寧に答えて下さいました。

 

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この山は南西向き斜面で日当りが良いため、通常であればもっともっと年輪同士の間隔が広くなってしまうはずなのですが、大変密植された丁寧な山作りがなされてきたため、北斜面に生えているかのような素晴らしく目の詰んだ木に育っています。

 

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上の写真は、2013年末に伐採された、樹齢120年の桧の切り株。
指差しているのは、樹齢10年ごろの芽(枝)を枝打ちした痕跡。

この木が樹齢10年ごろといえば、約110年前(=西暦1900年ごろ)。
当時の林業家の仕事を、目の当たりにすることができたのも、福本様の経験に基づいた説明のおかげです。

東風でも今回伐採して下さった木のうちの数本を分けていただき、天然乾燥させて再来年着工の現場に使わせていただく予定ですが、どんな木になるか、今からとっても楽しみです。

 

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吉野のストックヤードでこれから1年天然乾燥させます

先週末から昨日にかけて、数回奈良県吉野へ行ってきました。

伐採・製材した木材を乾かしておくストックヤードに、木材を搬入するためです。
台風の影響で雨が続き、なかなか予定も立てられなかったのですが、運送屋さんや大工さんの想定外のスケジュールに助けられて(苦笑)、昨日ようやく搬入した材料に屋根がかかりました。

 

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まだとりあえず一旦搬入が終わっただけの状態ですが、これから部材の仕分けをしたり割れ止めを塗ったりする作業が残っています。
焦らずボチボチ進めていく予定です。

 

これらの材料のうちの構造材(柱・梁)はこれから来年の夏まではここに置いたままでゆっくり乾燥させます。

この秋~来年にかけて着工する予定の物件がいくつかあるのですが、それらは昨年から乾燥させている木材がほぼ同じ量の木材を兵庫県三田市内に寝かせてあるので、そちらから使います。

まだ製材してからそんなに間がないので、近寄ると杉の香りがプンプンしています。

 

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杉の木目、雨に濡れた時の美しい表情

7月下旬に奈良県で杉の原木の製材を行った際のことですが、30分ほどにわか雨が降って、屋外に積んでいた杉が濡れました。

一般の方にとっては意外に感じるかもしれませんが、無垢の杉は濡らしてもまたきちんと乾けば全く問題ありません。

むしろ、原木から製材した直後(2-3ヶ月間)はわざわざ雨ざらしにして、表面に出てくる渋(タンニン)を洗い流すくらいです。

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この木は北西向きの斜面で育った、およそ100年生の杉ですが、目が細かく詰んでいた(=年輪同士の間隔が狭く、近接していた)こともあり、端正な木目で、雨に濡れた時の表情はとてもきれいでした。
木は濡れると木目がよりはっきり見えるようになります。

これらの木はこれから1年以上かけてゆっくり乾かしてから使うことになりますが、どんな現場へ嫁入りすることになるか楽しみです。

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