先日、完成見学会を開催させて頂いた京都市N邸では外構の造園工事が進んでいます。
雨落ちの溝の形がほぼ完成し、飛び石や靴脱ぎ石が据わりました。
不思議なもので、石が据わってくるととても落ち着いた感じになってくるんですよね。
(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を
一昨日の夜、京都市N邸でNさんご夫妻と外構の打合せをしている時に、夜の建物をまじまじと見る機会がありました。
奥様から
「さとうさん、階段めっちゃきれいですね」
と言われてふと思いつきました。
見学会の時に夜景を見てもらうのも良いのでは? と。
実は東風でつくる建物の多くは、夜に外から見ると建物の中の木組みが間接照明に照らし出されて、昼間とは表情が全く逆転してなかなかいい感じになるのです。
今回のNさん宅の夜景写真はまだ撮っていないのですが、東風のホームページでは神戸のSさん宅の夜景写真を掲載しています。
参考までにご紹介しますと、昼間はこんな感じですが、夜になるとこうなります。
ねっ?表情が一変するでしょう?
ご多分に漏れず、Nさんのお宅も夜景がとっても魅力的です。
ということで、見学会の開催時間を下記の通り少し延長しました。
【終了時刻両日共に 18:00→20:00に延長】
もちろん、昼も来て、夜も来る、というのも大歓迎です(笑)。
本日は階段の夜景写真のみご紹介します。
(三脚・ストロボを使わずに撮ったので、若干ブレてますがご容赦下さい)
このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
→ http://www.mokuzo-architect.jp/works_kyoto1.html
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世界に、300年先も美しい風景を
昨日はとても暖かい日でしたね。
どうやら花粉がたくさん飛んでいたようで、くしゃみや鼻水がひどくなりました。
これからしばらくは悩まされそうです。
青空には瓦と漆喰の組合せが映えます。
軒先に雨樋が無いので、屋根の一文字瓦のラインがすっきりきれいに見えました。
京都市N邸にて
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昨日、京都市N邸の木製建具吊込み作業を行いました。
上の写真は夕方に撮った、玄関の片引き格子戸の写真です。
靴脱ぎ石も座り、養生されて見えなかった式台も姿を現わし、土間も仕上げてきたので、一気に玄関らしくなってきました。
(↑ このあたりの写真はまた後日)
と思いきや、現場はまだ土壁が乾いていないので、木製建具がすぐ狂ってしまう状況です。
よって、全ての建具は一旦建具屋さんが持ち帰って預かってくれています。
(当然、この写真の建具も持ち帰りです)
この家ももう少しで完成です。
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古材の再利用、と言えば古民家の黒く煤けた梁や柱などを思い浮かべると思うのですが、石も忘れてはいけないものです。
石は木に比べると、目に見えて古びたような感じは出にくいものですが、それでもやはり新しく切り出してきた石と使い古された石とを比べると、表情が全く違います。
上の写真は京都市N邸の玄関に据える予定の靴脱石で、以前Nさんのお宅の敷地内に建っていた家で使われていた古い白御影石で、表面は叩いて仕上げられています。
写真ではよくわからないと思うのですが、長年のうちに角張ったところが無くなって丸みを帯び、色もこなれてとても柔らかい雰囲気になっています。
きっとこれが玄関土間に座ったら、いい感じになると思いますよ。
錆御影や鉄平石など、鉄分を含有しているために錆が出てくる種類の石などは、古びているととてもいい表情になってきます。
大きな石はとても重いので、運ぶ時にワイヤーを使ったりすることで傷がついて、表情を損ねてしまうことがあるのですが、古い石が座るとドシッとして落ち着いた雰囲気になりますね。
あなたのお宅にも、庭に埋もれた古い石があったら、積極的に使ってみられてはいかがですか?
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京都市N邸では階段の手摺が取付きました。
実は先週のNさんご夫妻との打合せを行うまでは、玄関につける手摺を丸太で作ろうかと考えていたのですが、実際に丸太を現場に持ってきてやってみたら室内の雰囲気に合わなかったので、玄関の手摺は中止に・・・。
そこで階段の手摺を北山杉の小丸太にすることにしました。
北山杉の磨き丸太は自然の木の皮をむいて磨いたものなので、根元の方(1階の上り口)ではちょっと太目ですが、末口(2階の上がりきりの部分)では細くなっています。
上の写真は中間付近での手摺の拡大写真です。
ご覧のようにこの木は小さな入節が多いのですが、わざとこういう木を選びました。
和室の床柱などでもそうですが、つるっとした節の無い木は表情に乏しいので、象徴的な存在になる木の場合には、わざと小さな入節や筋(絞り)が入っているものを用います。
このような小さな入節はエクボと呼ばれて、床柱などでも割と好まれます。
人間と一緒で、床柱にエクボがあると微笑みかけているかのような愛嬌があってなかなかいいものです。
この材料は、いつも大変お世話になっている京都市上京区の中儀銘木店さんで買ってきました。
上の写真は、手摺の北山杉小丸太を受ける腕木(うでぎ)です。
ホゾの部分は柱に飲み込ませて鉛直方向の荷重を支えるように設計しています。
当初の設計では、手摺も杉の角材でつくり、手摺を支える腕木も既成の金物を使う予定でしたが、丸太が入って腕木も木製にすると雰囲気がかなり変わりました。
この腕木は赤松の柾目の古材から採ったものです。
とてもとても重い木だったので、きっと大工さんの刃物が刃こぼれしてしまったのではないかと思うのですが、とても丁寧に造り出してくれました。
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世界に、300年先も美しい風景を
昨日は京都市内も雨が降ったり止んだりの天気でした。
今日も一日雨のようです。
雨の日は空がどよ~んとしていて気分がトーンダウンしますが、昨日の雨に際して現場では雨の落ちる位置を測ることができました。
下の写真は、屋根を流れてきた雨が軒先から落下してくるところの様子です。
京都市N邸では、南側の屋根の軒先に雨樋をつけません。
理由は2つあります。
その1 : 近隣の大きな街路樹から飛んできた落ち葉が軒樋に詰まってしまうと
掃除が大変だ(というかとてもしきれない)から
その2 : その方が美しいから
軒樋をつけない場合には、軒先から地面に落ちてくる雨を何らかの方法で受け止めてあげる必要があります。
定石的なのが雨落ち(あまおち)を設けてあげる方法です。
上の写真は、京都市右京区の妙心寺・大心院の雨落ちです。
軒先から雨が落ちてくる位置に大きな溝を作り、その中に大き目の石を敷き詰めて水を排水します。
上の写真で言うと、軒内の土の部分と、白砂の枯山水との間に敷き詰められているグレーの川石(巾約数十センチ)の部分が雨落ちになっています。
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