投稿者「mokuzo_architect」のアーカイブ

壁土作りレポート 第2弾

京都市内のN邸現場内で熟成させている壁土に水やりをしてきました。
5/11月曜日のことです。

泥の中に手を突っ込んで中の土を掘り出してみましたが、まだ土作りが始まって2週間しか経っていないので、土の色は変わっていませんでした。

 

土づくり0511


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから毎週1回ずつ水を補給してあげて管理していきます。

これから気温が高くなっていくので、いい具合に発酵が進み、臭~くなっていってくれることでしょう。

もうすでに、少し臭くなっていましたが・・・(汗)。

あっ、でもきちんとブルーシートで覆っているので、近隣の皆様に
「異臭がする!」
というようなご迷惑はかかりません。
その点はご安心を。


(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

仲間が今週末に見学会を開催します

またまた、更新が空いてしまいました。

気を取り直して再び頑張ります。



今週末(5/16-17)に、一緒のNPO(日本民家再生リサイクル協会)で活動している仲間・兵庫県西脇市のすぎもと工務店さんが、兵庫県加東市の現場で見学会を開催されるそうです。

杉本さんがチラシを送ってくださったのでご紹介します。
近くにお住まいで、興味のある方は行ってみられてはいかがでしょうか。


すぎもと工務店

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

試掘

下の写真は、地下2mの地中の写真です。

底に水がたまっていますが、これは地下水です。


試掘2


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 



西宮市内でこの夏着工の現場で、先月末に試掘を行いました。

この現場での地盤調査(スウェーデン式サウンディング)は、すでに実施したのですが、そのデータだけでは地盤改良をどのような方法ですべきか?という点が絞りきれなかったので、工務店さんに

「掘ってみてもらえませんか?」

とお願いしました。



やはり掘ってみて正解でした。

スウェーデン式サウンディングでは、大まかな地耐力は把握できるのですが、地下水位の高さや、正確な地質状況などはわかりません。
あくまで推測になります。

実際に試掘するケースは少ないのですが、試掘してみてわざわざ専門業者に地盤改良を依頼しなくても、一旦掘り返して丁寧に少しずつ転圧をかけて締め固めれば、充分に地耐力は出るかも・・・とコストダウンの可能性に期待していたのですが、この地層でははっきりそれは無理だとわかりました。


 


試掘1


 


 


 


 


 


 


 


 



見ての通り、焼き物ができそうな程の粘度の高い粘性地盤です。
これではいくら転圧をかけても絶対に締まりません。

子供たちは楽しそうに粘土遊びをしていましたが・・・。



一方、地下水位が思ったより低かったのは朗報でした。

50-60cmくらい掘ったら水が出てくるのではないか?と予測していましたが、実際の地下水位は地下2mくらいの低い位置でした。



やはり現場には全ての答えがあります。

こんなん、いくらデータとにらめっこしたってわかりませんからね。

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

壁土の仕込み開始!

土づくり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4/30(木)、京都市N邸の現場でいよいよ壁土の仕込みが始まりました。

現場内の空いたスペースに、仮枠で大きなプールのような場所を作り、内側にブルーシートを敷きこんだ上から土を流し込んで藁を混ぜ込みます。

 

上の写真は藁を混ぜている時の写真です。
今回の土は京都深草産のものです。

このまま梅雨明けまで寝かせて藁を発酵させます。
今はシャキシャキの藁すさも、発酵が進んでいくと繊維が柔らかくなってフニャフニャになっていきます。

土の色の変化の具合など、また写真でご報告しますのでどうぞお楽しみに。




(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

暮らしを考える場-綾部吉水

綾部吉水1


 


 


 


 


 


 


綾部吉水2


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


きれいなかやぶき民家でしょう?
昨日、京都府綾部市にある綾部吉水(よしみず)に行ってきました。

行ってきた、と言ってものんびり宿泊しに行ったわけではなく、日本民家再生リサイクル協会のメンバーとして行ってきたのですが、結果的にとっても豊かな気持ちにさせてもらって帰ってきました。



この綾部吉水の経営者・中川さんから、ゆっくりいろんなお話を伺いました。

中川さんは食べること・暮らし方がいかに大切かということを、宿の経営を通じて世に訴えている方です。

食物や調味料・水など、普段口にするものにとても気を使われていて、自然に摂れるもの・季節のもの・鮮度・安全性などを大切にされていました。

何も特別なこと・難しいことを仰っているわけではなく、ごくあたりまえのことを実践し、それを積み重ねることが大切だ、ということを力説されていて、いままでお会いした宿の経営者とは全く違うその考え方に、とても感銘を受けました。



季節柄、この綾部吉水の庭先には春の山菜がたくさん生えていて、僕も少しお手伝いして蕨(わらび)を摘んだり、薪割りをしたりしてきました。

(と言っても、薪割りは2-3本割ったところで
 「ご飯ができましたよ~」
 と言われてほとんどお役に立てませんでしたが・・・)

この綾部吉水は、ちょっと昔まではあたりまえに行われていた、日本の普通の暮らし方を体験してもらう体験型の施設として運営されていくそうです。



東風で今取り組んでいる新月伐採や伝統構法の家づくりのお話をさせていただいたところ、素晴らしい取り組みですねと共感して下さって、一昨日から現場で始まった壁土作りの写真(※)などもお見せして、再会を約束して辞しました。

(※)壁土作りについては、明日ブログにてご報告します。
   お楽しみに。



食に対する姿勢、収入と支出、暮らし方など、人間の生というものを見つめなおす根源的なお話をさせていただいて、とてもいい方に巡りあえたものだなぁと、感慨深く帰ってきました。

このところ、歳を重ねるごとに素晴らしい方々との知己を得ることが多く、縁の不思議さを実感します。

近いうちに、京都吉水にも寄せてもらおうと思っています。

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

形が見えてきました

佐用町0429


 


 


 


 


 


 


佐用町0429-2


 


 


 


 



 


今日は、先月末に着工して1ヶ月経った、兵庫県佐用町のK邸リフォーム工事現場に行ってきました。


ゴールデンウィーク突入(?)に伴って現場へ向かう西行きの中国自動車道は大渋滞するかも・・・と心配していたのですが、うちの事務所からはほとんど影響なくてスムーズでした。
よかった。


 


大工工事がほぼ終わり、左官工事も下塗りが完了したので部屋の仕上がりの形がほぼ見えてきました。


すでにキッチンなど部分使用も始まっていて、クライアントのKさんは明るくなったリビングに大満足のご様子です。


こちらの提案に満足いただけた笑顔を見るのは、何よりも嬉しい瞬間ですね。
この仕事をしていて良かった、と感じます。


あと2週間くらいで工事もほぼ完了です。

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

静岡にて

昨日の投稿に引き続き、静岡での話。
(と言っても、今は東京からこの記事を書いていますが)

静岡でもやはり新緑がとてもきれいでした。


材木を置いているストックヤードの脇でいくつか植物の写真を撮ったのでご紹介します。




やまぶき


 


 


 


 


 


 


 


 





 


上の写真は山吹の花です。
はらはらと軽やかな雰囲気の黄色が美しかったです。




朴の木


 


 


 


 


 


 




 


 


 


 


 







 



この木は朴(ほお)の木です。
朴の木の樹芯の色は緑がかっていて、この緑色が鮮やかに出るほど珍重されます。
朴の木の板は版画の際の版木として使われたりします。



朴の木は木材としての利用価値よりも、きっと葉の使い道の方が有名でしょうね。
飛騨の朴葉みそで使う朴葉を採る木と言ったら伝わりやすいでしょうか?
朴の葉は1枚1枚がとても大きいという特徴の他に、食品を保存する効能があるようです。


以前信州へ行った折には、この朴の葉の中におにぎりのようにくるんだちらし寿司をごちそうになりましたが、静岡の僕の田舎では柏餅を作る際にこの朴の葉で餅をくるみます。
昔の人はいろんな知恵を知っていたのですね。
感心します。

その朴の葉はこんなふうに(↓)木に生えています。
ちょっと変わった生え方でしょう?


朴の葉


 


 


 


 


 


 


 


 





 


 


今日と明日は東京都世田谷区内でリフォーム計画の打ち合わせと現場調査をした後、一旦静岡に戻り、伊丹へ戻ります。

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

静岡に来ています

昨日から静岡に来ています。

現在、準備を進めている京都市内の伝統構法型新築住宅・N邸の木材の運搬作業の段取りをするためです。

静岡へ来てみると、ちょうどいい具合に昨秋に伐採した新月伐採材が山から搬出され、土場に整理されているところでした。

 

出材0424‐1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


土場に積まれた2008年晩秋伐採の新月材。
4ヶ月間の葉枯らし期間を経て、ようやく山から降りてきました。



今回出てきた木はどれもおよそ樹齢120~130年くらいの大きな木で、北斜面の標高900mという厳しい自然条件のもとで育った木のため、とってもおとなしくて目の詰まり方が良く、美しい材料です。

見ていて惚れぼれします ♪


出材0424‐2








こんな太い材料がゴロゴロしています。



出材0424

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真を見てもらうとよくわかるのですが、目の詰まり方が均一で細かく、申し分ない材料です。

このグレードなら吉野杉と比べても遜色ありません。
最高の材料です。



今回出てきた材料は来月から順次製材にとりかかっていきますが、この中でも特に長い材料(6m~9m材)は6月ごろに静岡市内で製材の見学会を行う予定です。

ぜひたくさんの方に製材の醍醐味を体験していただきたいと思っているので、また近々お知らせしますね。
どうぞお楽しみに。



(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

伝統構法の家って実際住んでみたらどうなんだろう?

このところ注目が高まっている、土壁と木組みだけで作る【伝統構法】型住宅。

クライアントのTさんのご協力を得て、2年前に東風で設計・施工管理を行った伝統構法型新築住宅、『木曽のみんなが作ってくれた大阪の家』の見学会を行う方向で検討しています。

木曽の家
















T さんのお宅の外観です。
家のまわりには薪がい~っぱい積み上げられています。
ある意味、存在感たっぷりです。



今回の見学会は、下記のような趣旨で企画しました。

○ 新築時(完成直後)の住宅の見学会はよくやられているけれど、それでは
  住み心地がどうだったのか?という実際のところはよくわからない
  ( ↑ まだ住んでいないのですから当然ですが・・・)

○ 伝統構法の住宅って実際住んでみたらどうなんだろう?
  住んでみた人の声を聴いてみたい

○ 東風のホームページにはお客さんの声がいろいろ掲載されているけれど
  アフターサービスとかどうなんだろう?

○ 薪ストーブって本当に暖かいの?
  薪代にすごくお金がかかるって聴いたけれど、実際どうなんだろう?

○ 土壁の家は夏涼しいって本当か?

ということを実感していただくのが今回計画している見学会の目的です。



開催時期についてはTさんから、

「時期ですが、せっかくですんで盛夏の時期でいいんちゃいます?
 うそが付けない季節で真価を試してもらったらええかなと思いますけど・・・
 どうでしょう?」

というご提案を頂いて、きっとうだるように暑いだろうと思われる8/2(日)に開催することに決まりました。
もちろん、見学会の最中はエアコンをつけません。
(というか、Tさんのお宅では普段もほとんどエアコンをつけないで過ごせるそうです)

どんな見学会になるのか僕も楽しみです。
近日中に詳細を発表しますので、どうぞご期待下さい。
正式な予約開始は5/1ごろになりそうです。
( ↑ 明日から5日ほど東京・静岡出張で留守にするので・・・)



参加してみたいなぁ、と思われる方はさとうまで
「8/2 伝統構法の家 本音の見学会参加希望」
と件名に書いて、メールを下されば先行予約を受け付けます。



(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

3D内観イメージパース

モデリング


 


 


 


 


 


 


モデリング0


 


 


 


 


 


 


 


日曜日に、うちの事務所で新築2世帯住宅の設計打合せを行いました。

西宮市内で今年秋に竣工予定のY様・K様のお宅です。
上の2枚の画像は、K様、Y様のお宅の内観イメージパースを当方設計スタッフが作成したものです。



このところ、東風では

このようなイメージパースを作成
       ↓
クライアントの皆様に当方事務所まで足を運んでいただいて
       ↓
打合せ室(←和室ですが)の壁面一杯に、このような画像を
プロジェクターで大きく投影
       ↓
内観イメージを確認していただきながら設計を進める

というやり方で打合せを行うようになってきました。



イメージパースを紙に印刷しただけだと、どうもスケール感がつかめなかったりするのですが、大きく投影するとだいぶイメージが掴みやすくなります。

前の記事( ↓ )に続き、これもコミュニケーションツールの進化の恩恵ですね

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を