アルコール度数0%のビール風味飲料製品が、ビール製造大手各メーカー4社から出揃うようですね。
キリンの【フリー】は僕も飲みました。
確かにこれを「ビールだと思って」飲むと、がっかりすると思います。
でも、現場での休憩時間などに
「ジュースでは甘ったるいし、でも何か炭酸でシュワッとのど越しよくすっきりしたものを飲みたい」
という時にはちょうど良いのではないかと僕は思います。
甘くないので後味もすっきりしているし、アルコールが0なら仕事時も運転中も安心です。
あなたはどう思われますか?
ただ難点は、もしあの缶が現場のゴミ箱に入っていると
「仕事中にビールを飲みながらやっているのか?」
という誤解が生じて信用が落ちてしまうかも、という心配ですね。
きちんと説明すればこれも問題ないのですが、いつも説明できるとも限らないので心情的には難しいところかも・・・。
個人的には、アルコールフリーのビール風味飲料のパッケージはビールに似たデザインではない(=イメージ的に別物として販売する)方が良いのでは?と思っているのですが、さて国民のみなさんの意見はどうなんでしょう?
投稿者「mokuzo_architect」のアーカイブ
何も無いのがデザイン
上の写真は東京都世田谷区で進行中のY邸リフォーム現場の寝室の写真です。
この部屋には、普通の個室なら99.9%以上の確率であるはずの何かがありません。
さて何でしょう・・・?
正解は、天井の照明器具です。
写真に写っていないのではなくて、本当に無いのです。
ではどこに照明器具を設置するのか?というと、ここ(↓)です。
矢印の細い板の上に、薄型の照明器具を置きます。
器具の手前には7cmくらいの立ち上がり(幕板)があるので、器具は前からも下からも全く見えません。
僕は照明器具というのは、
「視覚的には見えないけれど、でも必要なだけ明るい」
というのが、建築のデザインとしてはベストだと思います。
もしそれができない場合、やむなしの次点は、
「器具の姿自体が美しい」
ということで欠点をカバーする、という方法。
一般に、
間接照明=高い
というイメージが先行していると思います。
でも、間接照明もやり方によっては決して高くつかないものです。
他の物件でも、僕はこんな風にして(↓)間接照明をよく仕込んでいます。
昨日は東京に行っていました。
昨日は東京に行っていました。
世田谷区・Y邸リフォーム工事があと1週間で完成するため、最終検査を実施しました。
未決定事項についいて建築主であるY様立会いの下で打ち合わせを行い、建具などの細かい施工状況について確認・修正の指示を行ったり、いろんな確認を行いました。
上の写真はキッチンの前からリビング・子供室方向を見たところです。
黒い柱や梁は、今回のリフォーム工事に伴って新しく入れたものと、既存の柱と両方があります。
上の写真中央に見えているのは、リビングに設けたテレビ・AV機器用のローボードと本棚を組み合わせたオーダー家具です。
上の写真は、襖紙を貼る前の状態の建具です。
垂れ壁には、今回構造補強のために入れた松の古材が埋め込まれています。
今回のY邸には元気なデストロイヤー(?)が1名いるので、通常の襖では彼に破られてしまうだろうと思い、ベニヤ下地で襖紙を貼って仕上げることにした建具です。
上部には欄間のような細い組子(くみこ)が入っていますが、ここにはワーロンプレートを入れて少し軽さを出しつつ、間仕切ることになります。
この組子のデザインは、東風にしては珍しく少し色気のあるデザインを施したのですが、想像以上にいい感じでした。
今後もちょくちょく採用することになるかも?
こちらのお宅、四国化成という建材メーカーの珪藻土系材料を使って内装壁を仕上げているのですが、どこからどんな話でそうなったのか、まだ完成していないというのに四国化成が
「カタログ用に掲載する写真として撮影させて頂きたい」
と工務店さんを通じて申し入れてきたそうです。
こんなことは僕も初めてなのですが、クライアントのY様の許可が得られれば、来週後半に撮影し、カタログに掲載されることになりそうです。
ちょっとドキドキします ♪
秋には東京で初となる見学会を開催することになりそうです(すでにクライアントの許可は得ています)が、それも今から楽しみです。
詳細が決まったらまたお知らせしますので、興味のある方はぜひ足をお運びください。
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世界に、300年先も美しい風景を
秋の気配
5人家族ワンルームの家 神戸市S邸見学
昨日、神戸市北区のS邸にお客様をお連れして、建物の見学をさせて頂きました。
お盆のお休み中だというのに、快く見学に応じて下さったS様、ありがとうございました。
S様のお宅の画像などはこちらのページでご覧になって頂けます。
S様のお宅は5人家族の1LDKという、考えられないくらい大胆な間取りなのですが、今回見学を希望されたK様はご夫婦お二人のみで使う建物を計画中とお話を伺って、
「きっとS様宅の間取りやコンセプトが参考になるのでは?」
と思い、ご案内しました。
昨日はとてもいいお天気でしたが、空気がからっとしていて建物内を通り抜ける風がとても心地よく、エアコンを設置していないS様宅でも
【 盛夏の14:00×エアコン無し 】
という悪条件をとても快適に過ごすことができました。
S様のお宅の特徴を一言で言うと、まるで体育館のような木が一杯の大きなワンルーム空間です。
間仕切り壁や廊下などを極限まで減らして、空間を目一杯有効に使い、それを家族全員で共有する、というコンセプトで設計した家なのですが、見学されたK様は
「すごくいいご家族ですね!
そしてまさにあのご家族のために建てられた家、という感じがします。」
と言って下さいました。
こちらが予想した通り、K様も家族全員で1室を共有するというコンセプトを気に入って下さったようで、これからご提案するK様のお宅でもほぼ同じ考え方に基づいて設計を進めることになりそうです。
さて、昨日S様のお宅へお邪魔するにあたって、何か手土産を・・・と思って、菓子折りも準備したのですが、ふと思いついて事務所のぬか床で漬物を作ってプレゼントしました。
下の写真がその漬物達です。
かぶ・かぶの菜、きゅうり、長芋、みょうが、瓜を朝のうちに2時間ほど漬けてみました。
長芋などは少し漬かりすぎて塩辛い感じでしたが、いろんな野菜の漬物が並ぶとなかなか壮観です。
仕事が忙しすぎてスケジュールが乱れ始めると、すぐに創作意欲が落ちてしまう事務所の漬物ですが、お盆前あたりからまた地道に毎日漬け始めています。
何度かトライしているかぼちゃの漬物が何べんやってもどうも美味しくできないんですが、何か秘訣がるのかなぁ・・・?
どなたかご存じありませんか?
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エアコンで結露
日曜日に散髪へ行った時のこと。
いつも僕の髪を切ってくれている美容師の木下さんが
「今日、照明器具のところから水がポタポタポタ~って漏れてきたんですよ。
危ないですよね、漏電したらと思うと心配で・・・」
と、僕の髪を切りながら話してくれました。
散髪が終わって帰り際になると、ちょうど他のお客さんがいない時だったので
「どこから水が出たのか、ちょっと見てみましょうか?」
と言って、ちょっと調べてみることにしました。
水が落ちてきたのは1階の天井面からだったそうです。
当日は朝のうちは雨が降っていましたが、漏水した現場の上には2階があり、屋根からの雨水が直接伝ってくるとは考えにくい状況でした。
まずは2階のトイレや水周りの位置を確認しましたが、どうも位置関係から見てそこが原因ではなさそうです。
次に天井裏を覗いてみることにしました。
天井の照明器具(ダウンライト)を外して、懐中電灯を木下さんに借りて天井裏を覗いてみると、水が落ちてきた照明器具のすぐ真上に、天井埋込型換気扇のフレキシブルダクト(アルミ製)が通っていました。
他にもいろいろ頭の中で仮説を立てて検証してみましたが、どうも原因はこのフレキシブルダクトのようです。
フレキシブルダクトというのは、薄いアルミでできた蛇腹型のダクトです。
(こんなもの)
換気扇の給排気や、エアコンの吸気・吹出し口と本体とを接続し、空気の通り道として使われます。
住宅などでは、直径φ150mmのものが一般に良く使われます。
今回の原因は、雨や給排水機器から漏水したのではなく、どうやらエアコンの冷気を換気扇が吸い込んで、天井裏のモワっとした暖かい空間の中に走っているフレキシブルダクト内部の温度が冷気で下がり、フレキシブルダクトの外側で結露したのが原因だろうということになりました。
美容師の木下さんも、それを聞いて一安心されたようです。
今回のような結露はこれまでに発生したことが無かったらしいのですが、エアコンと換気扇を同時につけるたびに必ず発生する、というわけではありません。
気温や空気中の湿度などの条件が運悪く合致してしまった時に起こりうる現象です。
ただ、フレキシブルダクトと照明器具の位置を遠ざけたり、エアコンの温度設定を少し高めにするなどしておけば、結露が起こりにくくなることも確かです。
結露というと「冬場・断熱・気密・北面」という風に連想してしまいがちですが、夏季の室内であっても、こんな風に発生してしまうことがありますのでご注意を。
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静岡地震
ブログの更新が滞ってしまいました。
すみません。
なんだかえらくバタバタした一週間で、夏バテ気味の体力低下も相まって、更新が滞ってしまいました。
また今日から毎日更新を目指しますので、どうぞよろしくお願いします。
静岡の地震、実は伊丹市でも揺れました。
僕はちょうどその時間、事務所にいたのですが、
「ユッサユッサ」
という感じで揺れて、地震だと気付きました。
まさか静岡だとは思っていなくて、6時ごろにYahoo! ニュースで
「静岡震度6弱」
という記事を見てビックリ!
早速、一番やばそうなところ(=地盤が弱そうな地域)に住んでいる小学校の同級生にメールを入れたら、数十分後にメールが返ってきて一安心。
山奥の方に住んでいるうちの親戚の家では、揺れも大したこと無かったようで、材木のストックヤードもきっと大丈夫だろうと思います。
地中で発生している地震エネルギー(マグニチュード)は同じでも、地盤がゆるいところにある建物では揺れが増幅されます。
だから、今回の
「静岡市葵区 震度6弱」
と一口に言っても、同じ葵区内で比べた場合に、実は震度5くらいの場所もあれば、震度6強くらいの揺れを感じるところもある、ということは現実的に起こるのです。
まぁ何はともあれ、発生時刻が早朝で助かりましたね。
(ほんと、奇跡としか言いようがない・・・)
東名も崩落したとは言え、犠牲者も無く、新幹線なども操業前で事故も無く。
本当に、ある種のメッセージを感じます。
でも、断水や停電で生活に支障をきたしている方々には、心よりお見舞い申し上げます。
一方で、兵庫県佐用町の浸水も、住民の皆様はさぞかし恐ろしかったことでしょう。
浸水被害を受けたところは、復旧まで完全に生活が止まってしまうので大変なことこの上ないですね。
僕も数年前に親類の家で床上浸水の復旧作業手伝いに行ったので、どんな惨状に陥るかはよく知っています。
浸水した時のことを考えると、昨今の住宅はどうしようもないですね。
やはり古民家のような仕様が、災害後の復旧には最も適しています。
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実生(みしょう)の木と植林の木
8/2(日)の見学会のとき、参加者のみなさんに少し木のお話をさせて頂きました。
国産材と一口に言っても、杉・桧・松など樹種の違いの他にも、産地の違い、生えている山の斜面の違い、標高・地盤などによって、木の色や木目なども変わってきます。
そこで今回は特に、実生(みしょう)と呼ばれる天然木と、人の手で苗木が植えられた植林の違いをお伝えしたいと思い、下の写真2枚を用意しました。
写真に写っているのは、どちらも僕の左手です。
大きさが比べられるようにと思って、わざと手を入れて写したものですが、樹芯部分の年輪の細かさ/粗さを比較してみてください。
←静岡産の実生の杉
こうやって比べてみると、全然違うでしょう?
上の木も国産の杉。
下の木も国産の杉です。
下の写真のような実生の木のことを天然木と言います。
人が植えたわけではなく、種子がぽとりと落ちて芽を出し、外敵と戦いながら少しずつ少しずつ成長していった様子が、紙の厚みのように細かな年輪から見て取れます。
年輪が荒い =1年間の成長が早い=疎
年輪が細かい=1年間の成長が遅い=密
ということになり、その差は木材の強度や木目の細やかさとなって現れてきます。
上の写真のような天然木が一般市場に出回ることは大変少なく、お目にかかることはほとんど無いでしょうね。
こういった木を使えるのも、山から木を買うことの大きなメリットなんです。
木は本当に奥が深いです。
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本音の見学会、好評でした♪
昨日(8/2)、大阪府四条畷市のT邸で、竣工後2年経った伝統構法の家の見学会を開催しました。
来場してくださった5組13名のみなさま、そして今回の見学会開催に際し、全面的にご協力いただいたT様、本当にどうもありがとうございました。
心より御礼申し上げます。
「盛夏の14:00からエアコンなしで土壁の実力を実感する」
「2年間住んだ後に、住み手の本音を聴く」
という、設計者の立場としては無謀なことこの上ないような趣旨の見学会でした。
これって、一部の同業者からすれば、
『ついに気が狂ったか・・・』
とでも思われそうな趣旨ですよね(笑)。
確かにこんな趣旨で見学会を行う人はほとんどいないでしょうけれど、来て下さった方には
「すごく良かったです!」
と、大変喜ばれました。
土壁の実力を実感できて、忌憚無い住み手のお話を聴くことができる機会というのは、なかなか無いですからね。
ちょっと冷や汗も出ましたが(苦笑)、みなさまのお役に立てて大変嬉しく感じています。
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静岡×2008年秋伐採の新月材
今週の月・火は静岡へ行っていました。
静岡で保管している木材を京都へ運ぶためです。
静岡のうちの保管場所へ行く道すがら、静岡市内で天然乾燥材のみを販売されている杉山製材所さんに寄ってきました。
この夏に挽いた杉や桧が雨に当てられていました。
製材直後はこんな風に木材を雨に当てると、表面に出てきた木の渋(しぶ)が抜けると言います。
杉山製材所からさらに30分ほど山手へ行ったところに、うちの材木の保管場所があります。
ちょうど昨年秋に伐採した丸太が土場に出てきていたので、それを写真に納めてきました。
↑ これが今回伐採した中では一番太い木です。
根元の太さはこんな感じ( ↓ )
写真に写っているのは僕の手で、手の平がおよそ20cmくらいです。
ですから、根元の直径は約80cmくらいはあるでしょうか
( ↑ この直後に雨が強く降ってきたので、測ってくるのを忘れてしまいました)
この木は、巾の広い一枚板をとってみるつもりです。
芯まで非常に細かく目の詰んだ木でしたので、どんな板がとれるか、今から楽しみで仕方ありません。
早く製材したいなぁ~。
この木の製材に興味がある方はこちら(↓)をご覧下さい。
今週末の見学会も、まだあと数組でしたら受付できます。
【お知らせ-1】
2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
詳しくはこちら
【お知らせ-2】
2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
詳しくはこちら
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