投稿者「mokuzo_architect」のアーカイブ

いちょうの製材をしました

昨日、京都の製材所/丸萬さんにて、いちょうの製材をしてもらいました。

京都市内で施工中のN邸現場のお隣にお住まいの奥様が、庭に生えていたイチョウの木を伐採され、それを短く切ったものを製材してほしいと頼まれていたためです。

 

いちょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丸萬さんは僕が京都で会社勤めをしていた時にお世話になったことがあり、今回製材をお願いしました。

このイチョウの持ち主の方は裏千家流の茶道を習われていて、イチョウが裏千家の紋であることから、製材して採れた木を使って炉縁(ろぶち)や風炉先屏風、結界などを作りたい、と所望されました。

もともと庭木で枝が張っていたことなどから、節の無いおとなしい目の木材は採れないかも・・・と予想していたのですが、想像していたのよりもずっといい目の木が採れて一安心。

これからゆっくり時間をかけて乾燥させた後、再度加工して使われることになります。
道具に仕立てられるのが楽しみです。



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世界に、300年先も美しい風景を

外部足場が外れました

西宮1207 











西宮市で施工中の現場Y+K邸2世帯住宅の外部足場が外れました。

今までは養生用のネットシートに覆われて外観が見えなかったのですが、昨日現場へ行った時には、上の写真のような姿が見えていました。

どの現場も一緒ですが、外部足場を外した直後というのは、なんだか建物が一気に完成したかのように晴れやかな気持ちになります。

昨日はちょうどお天気もとても良かったので、より一層晴れやかに見えました。


この現場は外構以外は年内に竣工予定で、現在たくさんの職人さんが入って最終の仕上工事にとりかかっています。



施工をしてくださっているのは蓑代工務店さん

いろいろとお気遣い大変だと思いますが、今後ともよろしくお願いします。



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人との出会い

10月末におじゃました、福島県南会津のとんぼさんのブログに、とってもいい記事がアップされています。

ぜひご覧になってみてください。




とんぼさんのブログ/ 南会津、骨董、古民家再生(改修)、囲炉裏
「わざわざ」



旅の目的
価値観の変化
魅力的な地域づくりとは?

何となく、心のどこかで意識してはいたけれど、改めて文章にして頂いたおかげで、そうだよねと腑に落ちました。



とんぼさんと知り合ったのは、僕のブログをとんぼさんが見つけて読んで下さったのがきっかけでした。

南会津へお邪魔してから、自分の中でいろんなものが少しずつ影響を受けて変化しています。

とてもいい出会いに感謝。



歳を重ねるごとに思うのですが、生きていると世の中で出会う人がだんだん変わってきますね。

お互いに噛み合わない人との出会いが減っていくと言うか、
「この人と出会えて良かったな」と感じる機会が増えていくというか。

不思議なような、当然のような・・・。
ほんと、おもしろいです。



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 あなたはどちらが好きですか?
 30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
 「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家

夜の東山で

昨日は京都市N邸の現場に遅くまで居残って、明日(12/7)からの左官工事のための準備(養生)作業をしていました。

普段、このシーズンは紅葉見物のための車で道が渋滞するので、できるだけ東山エリアを避けて通るのですが、昨晩は21時ごろになっていたので

「さすがにこの時間なら東山通りも空いているだろう」

と思い、軽トラックを運転しながら東山通り(東大路)を南下していくとビックリ!



なんと、東山五条付近の京都市営バスの停留所(清水道)に大行列ができているのです。

清水寺のライトアップ拝観に来られた皆様なのでしょうが、21時の東山五条でバス停に大行列、しかも来たバスは定員オーバーで数名しか乗れませんでした。



近日、清水寺のライトアップを見に行こうとお考えの方は、どうぞお気をつけ下さい。

ちょっとした京都情報でした。

他人の振り見て・・・

昨日、先日来取り組んでいた不動産物件調査が完了しました。

この物件は
○ 敷地と道路との関係(接道問題)
○ 市街化調整区域内である
という条件がいろいろと複雑で、全容を明らかにする調査にも時間がかかりましたが、結果はあまり芳しいものではありませんでした。

今回の調査では主に土地がややこしかったのですが、築40年の建物がリフォームに耐えうるかどうか?というところも調査しました。



このような中古住宅の調査をしていると、実はとっても勉強になることが多いんです。

数十年または百数十年前に
「こうやっておけば大丈夫やろ」
と職人さんが考えて設計した建物が、時間を経ることでどう変化していくか?ということを一瞬のうちに目の当たりにできるわけです。



数十年、またはそれ以上の時間に耐えうるために、やはり一番大切なことは

【基本構造】がしっかりしているかどうか

です。

僕もいろいろ見てきましたが、これ以外にありません。



地盤、基礎、構造計画、材料の吟味、雨仕舞、換気など、そんなに難しく考える必要は無くてどれもみな当たり前のことなんですが、この当たり前のことができているかどうか?が後年になって大きく響いてきます。

デザインも同じですね。
やはり基本が大事です。

手の込んだことをする前に、「まずは基本をしっかりと」です。



他人の振り見て何とやら・・・ですが、僕が今作っている建物も、後年になって

「なんでこの人こんなことしたんやろ?」

と建物を見に来てくれた大工さんに思われないように日々精進しないと・・・と気持ちが引き締められます。



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太陽の力

これまでに何度もご報告しているように、京都市N邸の現場では伝統的なやり方で土壁を塗りつけていますが、その下塗り部分(荒壁といいます)がようやくほぼ乾きました。

来週には反対側からも土を塗りつける「裏返し」という工程にとりかかります。



当初、この現場は6月に着工して、最も暑い8月に荒壁をつける予定でした。
着工前に左官屋さんと工程の打合せをしている時、

「さとうさん、梅雨明けとともに荒壁をつければ、10日くらいですぐに乾きますわ~」

と軽~く ♪ 言われていたんですが、建築確認申請手続に想定外の時間を要したため、結局着工が3ヶ月ずれ込んでしまって涼しくなってから荒壁をつけたものですから、なかなか乾きません。



それでも今年は例年に比べてとても暖かかったし雨も台風も少なかったので、うちの現場としてはとってもラッキーで

「神様ありがとう~!!!」

って感じなのですが、それでもやはりここまで乾燥させるのに1ヶ月かかりました。

しかも、後半の2週間は灯油ストーブを燃やしたり開口部をふさいだりと、いろいろ工夫を凝らして壁を乾かす努力をしたから早まったのですが、これが放ったらかしだったらどうなっていたか・・・と考えると冷や汗モノです。



当たり前のことですが、おてんとさまの力のすごさを改めて感じました。

夏は
「暑い”~、何とかして~」
と頭上の太陽に苦しまされますが(笑)、おかげでこの時期は美しい紅葉も見られるし、いろんな農作物も収穫できるんですよね。

本当にありがたいことです。



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なめこ

静岡の林産地へ行くと、山あいの生活について触れる機会が多く、毎回いろいろと学ぶことがあります。

暖を取ったりお風呂を沸かしたりするのには、今でも当たり前に里山の薪を使っていること。

食べ物は山で身近に採れたり栽培できるものを食していること。

貨幣経済(=食べるため・暖を取るためにはお金が要る)が基本になっている都市部の生活・考え方とは全く違います。

 

なめこ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真は夕方暗くなりかけてから撮ったのでちょっとわかりにくいのですが、なめこを自家栽培しているところです。

もちろん、農家としての売り物ではなく、自分たちで食べるためのものです。

ホダ木として使っているのは、山で伐採してきた山桜。

こうやって作られるなめこは、市販のものと比べると形も不揃いで、大きさもびっくりするほどばらつきがありますが、ものすごく生命のエネルギーを感じます。

スーパーで売っているものとは全然違うんですよね。



以前、製材所の方が林業家に
「家具を作るのに山桜が欲しいっていう作家がいるんだけど、山桜は出ないの?」
と質問したときも、
「山桜はねぇ、なめこを作るのに使っちゃうんですよ」
と答えていました。



海辺でも山辺でも同じですが、【豊かさ】【恵み】とは何なのか?ということをいつも教えてもらいます。

一言で言ってしまうと当たり前過ぎてなかなか響かないのですが、人間も自然の一部なんだということを実感します。

絶対に忘れてしまってはいけない感覚ですよね。



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静岡にて

先週はまた静岡に行っていました。

10月末から11月にかけて製材した材木の一部を整理したり、すでに乾燥済みの材木を現場へ積んで帰ったりするためです。


梅ヶ島1126_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 



僕が木材をストックしている場所は静岡市の山懐の深いところで、こんな風景に囲まれています。

今回はちょうど紅葉が見頃で、とてもきれいでした。


 

梅ヶ島1126_2 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の写真は、今年挽いてもらった板(右端のグループ)を
○ 節だらけの下地用木材(写真中央のグループ)と
○ 節が無い化粧用木材(写真左端のグループ)
とに分類している作業中の写真です。

画像をクリックして見て頂けると、中央のグループには節が多く、左のグループには節が無い様子がお分かり頂けると思います。

製材所ではこういった分類はしていませんので、製材後にこちらで選り分けます。



こうやって選り分けた後、節の無い板は実(さね)加工を施して、化粧野地板や天井板、腰板などに使います。

下の写真は化粧野地に使ったケースです。

もちろん東風では節のある材料も化粧野地板としてよく使いますが、この現場では節の無い材料を使いました。

野地

 

 

 

 

 

 

 






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西宮市2世帯住宅 断熱と木工事

先週は一度もブログの更新ができませんでした。
いつも覗きに来てくださる皆様、どうもすみません。<(_ _)>

出張先や現場などでいろいろとネタが溜まってきているので、今週はこまめにアップしていきますね。

またどうぞ覗きに来て下さい。

 

断熱材1128 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西宮市内で工事中の2世帯住宅の現場/Y+K邸では内装工事が進んでいます。

上の写真は、2階大屋根の軒裏に断熱材(パーフェクトバリア)を充填したところです。
白い部分が断熱材です。

今回は厚み100mmのものを使っています。



いつも思うのですが、断熱材ってもっといいものが絶対できると思うんですよね。

現時点では、杉皮を再生したフォレストボードがかなりいい線行っているんですが、断熱性能が今ひとつというところがちょっと難点です。



と言っている一方でこんなことを言うときっと理解されにくいと思うのですが、【断熱性能】という考え方自体が間違っているんじゃないか、と僕は思っています。

おそらく人間が考え方・生き方を変えることが、もっとも良い解決策なのでしょう。

200年後にはきっと
「なぜ21世紀の人たちは、あんな風に考えたんだろう」
って思われるんだろうな、なんて・・・。



床板1128

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ現場の1階では大工さんが床板を張っていました。
厚み35mmの国産杉のフローリングです。

内装の天井下地組み作業もほぼ完了して、だんだん家らしくなってきました。



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不動産物件購入の相談

最近、当方サイトを通じてお問合せ頂いた方から、不動産物件(土地+中古住宅)を購入すべきかどうかについてのアドバイスを求められて、当該物件について調べたりしています。

昨日は交野市の現場に行ってきました。

京阪沿線のとても静かな場所で、住むのにはとてもいいところだなぁ、と感じました。

今回の物件はいろいろと条件的にクセがあるので、そのあたりをクライアントの方にご説明した上で、もう少し掘り下げて再調査を行い、最終判断を下して頂くことになりそうです。



こういう相談はよく受けるのですが、中古住宅の購入判断はとても難しいです。

物件購入の判断をされる際には、不動産屋さんだけではなくて、建築関係者の方にも物件を見て頂いてから購入するようにして下さいね。

工事用通路とか、工事用車両の搬入路によって工事費用も変わるし、長期的な土地の使い方(建替え/リフォーム)によって、購入すべきかどうかという判断はごろっと変わってくるからです。



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