投稿者「mokuzo_architect」のアーカイブ

気持ちの良い年明けです

新年明けましておめでとうございます。

本年もみなさまにとって良い1年でありますように。

まずは年初の散歩にと思い、カメラを持っていつもの散歩コースへ行きました。
六甲山にはうっすら雪が積もっていましたが、伊丹市では風もなく、天気も良いとても穏やかな年明けです。
初日の出もしっかり拝むことができました。

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2011.01.01 瑞ヶ池にて

池の端にはたくさんの桜の木が植えられています。
すべての葉が落ちて丸坊主になっているとは言え、春に向けてしっかりと蕾を膨らませています。

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なんともたくましいですね。
今から4月の開花が待ち遠しいです。

畑の大根は青々と葉を広げ、土の中にある立派な根の姿が目に浮かぶようでしたし、椿はしっかりと花開いているものから、まだこれからという蕾のものまで様々でした。

自然の息吹は静かで淡々としていますが、少しずつ着実に前進しながら自分の仕事をこなしています。

さて僕も今日から仕事始めです。
まずは年賀状。
今年は初めて電子メールでの年賀状を送ることにしました。

書初めをして、昨年のご報告と共にみなさまへご挨拶をしなくては。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2010.元旦

手作りのお歳暮

今日は大晦日。
ついに2010年も幕を降ろそうとしています。
本当に時が過ぎ行くのは早いものですね。

そんな中、クライアントの方々から手作りのお歳暮を頂きました。

とても嬉しかったのでご紹介します。

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今年ご自宅を新築された明石市のK様から頂いた、手作りの栗の渋皮煮です。
控えめな甘さがとても上品で、大ぶりな栗も見事でした。
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5年前に中古住宅をリフォームされた川西市の I 様からは、自家製の燻製を戴きました。
スモークサーモンと生ハムとチーズの燻製です。

I 様は毎年年末になると、わざわざ東風の事務所までご自身で届けて下さいます。

手作りのお歳暮って、とてもうれしいものですね。
温かな人柄が伝わってくる気がします。
東風も来年は手作りのお歳暮ができないか考えてみようかな、と思いました。
K様、I 様、どうもありがとうございました。

今年も1年、みなさまにこのブログを観ていただいたおかげで、何とか書き続けることができました。
どうもありがとうございました。

読んで下さるみなさまにとって、少しでもお役に立てるような内容を提供できるように、来年も頑張って書いていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎え下さい。
僕はこのお正月に何とか新しいホームページを形にすべく、正月休み返上でパソコンと格闘します。

先輩ユーザーが薪ストーブ講習

日曜日、大阪府四条畷市のT様宅へお邪魔してきました。

T様宅は2007年春に竣工した新築の伝統構法物件です。
暖房器具として薪ストーブをお使いになっていらっしゃるのですが、今年の春に竣工した京都のN様
「薪ストーブの使い方を習いたい」
ということで、先輩ユーザーであるT様宅におじゃました、というわけです。

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N様ご夫妻(右のお二人)に、薪の燃焼具合や空気を送るダンパー開閉のタイミングなどについて丁寧に説明するT様(左)。

僕は薪ストーブユーザーではないので、立ちあっただけでなにもお教えすることは出来なかったのですが、T様がとても細かいところまで気を配って説明して下さっているご様子や、真剣にいろんなことを質問されているN様のご様子を隣で見ていて、東風のユーザー間でこういうやりとりができるのはとっても嬉しいことだなぁと感じました。

T様のお宅では薪ストーブを使って作った、とっても美味しいお菓子を頂くこともでき、窓外の雪も添景となってとてもゆったりした日曜の午後を過ごさせてもらうことができました。

東風ユーザーで薪ストーブを設置されているお宅は合計4軒になりましたが、みなさまやはり悩みの種は薪集めのようです。
現場で出る針葉樹の廃材利用以外にも、ユーザー向けの広葉樹のストック援助ができる方法がないものか・・・と自問自答しているところです。

静岡に行けば、いくらでも置いておけるところはあるんですが、静岡からトラックで運んだら経費がかかって仕方ないしなぁ・・・。

なかなか難しい問題です。

苦肉の策

決して褒められた話ではないので投稿するのを迷ったのですが、何かの参考になればと思い書いてみます。

床がリビングよりも2段下がっているキッチンに降りるためのステップを工夫してみた事例です。

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キッチンの一番下にある引き出しを引っ張り出そうとすると、リビングからキッチンに降りるためのステップが邪魔になり、○印部分で引き出しに当たってしまいます。
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そこで、引き出しを開ける際にはあらかじめステップの半分を半回転させて持ち上げ、その後で引き出しを開けるようにしました。

あらかじめ申し上げておきますが、これは苦肉の策です。
一番スマートな解決方法は、この板巾の分だけ部屋の巾(=建物の巾)を広げてしまうことです。
そうすればわざわざこういったことをしなくても済みます。
なぜこうなったのか?をお話しますね。

「システムキッチンのフロアユニット(※)を引き出し型のものにしたい。
キッチンの大きさはこれ以上小さくしたくない。」
と言われる奥様。

「キッチンの床はリビングやダイニングよりも低いレベルにして、お互いの視点高さを一致させたい。
(→つまりキッチン内に必ず1段の階段が必要)」
と言われるご主人。

お二人のご要望を共に実現し、
「梁の組み方・大黒柱の位置などの構造面とコストを考えると、部屋の間仕切位置は動かせない。
かと言ってステップの巾をもっと小さくすると、巾が狭すぎて実用的ではない・・・。」
という東風の設計事情のすり合わせると、こういった解決方法に至りました。

※フロアユニットとは、カウンターの下にある収納部分のこと。
開き扉タイプと引き出しタイプがありますが、最近は引き出し型が好まれています。

こういうアイデア(?)がインテリア雑誌などで採り上げられる際は、きっと
「ムダな空間を有効に利用した、一挙両得の優れた解決方法!」
であるかのような説明文がつくんでしょうね。きっと。
( ↑ マスコミに対する僕の偏見?)

でもプロの視点からすると、これは決して最善の方法ではありません。
ですから、「へぇ~」と感心して安易にこのような手法を使うことは避けて頂きたいのですが、諸事情によりどうしても他に解決方法がない・・・という場合にはこういうことも可能です、ということをお伝えしたくて書いてみました。

便器の色

みなさま、クリスマスはいかがお過ごしでしょうか?

24(金)に有給を取れば4連休。
ついでに週明けの2-3日も有給を使って12連休♪ という方もきっといらっしゃるでしょうね。

クリスマスとは全然関係ないのですが、今日は便器の色について。

普通、便器の色といわれれば、一番多いのは白。
次に多いのはオフホワイトやベージュなど、いずれにしても淡い色。

お客様との打ち合わせの際に聞かれることがあります。
「もっとカラフルな色はないの?」
と。

良くご存知の方も多いと思いますが、これには理由があります。
それは便の色が良くわかるようにするためです。

便の色がいつもと違う色だったら、自分の体調の変化に気付くことができるのですが、便器の色が強い色だと、便の微妙な色の違いに気付きにくくなってしまうのです。

そういう理由で便器の色はほとんどが淡い色になっています。
 

しかし数年前からこんなカラフルな便器も販売されています。
要は便器の内側が白ければ問題はないわけで、外側はもっといろんな色を楽しみたい、というのも理解できますよね。

元と末

今朝、定期購読している雑誌を読んでいたところ、中国の古典・『大学』にある言葉として、

「物に本末あり、事に終始有り。
 先後するところを知れば、則ち道に近し」

を引き合いに出された巻頭文があり、感慨深くなりました。

これから書くことは上記の巻頭文とは趣旨が違いますが、僕がこれを読んで考えたことです。

本を元と置き換えると、元(もと)と末(すえ)ということになります。
木を使う上で、これはものすごく大切なことです。

元とは根元のことであり、末とは枝葉のこと・天に伸びる樹頭方向のことです。

柱を立てるときには、必ず元(根元)を床方向に、末(すえ)を天井方向に向けて使います。
梁などの横架材になると、元末をどのように向けて使うか?は人によって様々な考え方があるようです。
今ここでは書きませんが、僕には僕の確固たる信念があります。

元と末。
これがひっくり返ると本末転倒ということになるんだなぁ、と。
そんなことを朝から考えました。

竣工写真・・・の一部

日曜日の朝、明石市k様邸の現場で竣工写真を撮ってきました。

撮りきってしまうつもりが、いろいろあって半分くらいしか撮りきれませんでした。

これまでにブログで披露していなかったカットを選んで、一部をご紹介します。

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玄関に入ると、まずこの式台が迎えてくれます。
秋に材料を持って京都へ行って、職人の原田さんが丸チョウナではつって下さったものです。
樹種は杉(静岡産)、年齢は90年生です。

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玄関に上がりこんで見返すとこんな感じです。
窓の外部には木製の面格子が設けてあります。
照明は東風お得意の間接照明です。
玄関引戸は蔵に使われていた古建具を購入してきたものです。

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2階のリビング内観です。
引きが取れなくてアングル内に全景が収まりきらないのですが、階段の手摺が見えているように階段とリビングの間には間仕切壁がなくて、一体になっています。

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ご主人が最初から最後までこだわりを貫き通した、2段下がりのキッチンに入ってリビングを見返したカットです。
リビングから44cm(階段2段分)降りたところがキッチンのフロアになっています。
この段差があるおかげで、空間に変化ができるので見学会の来場者のみなさまには好評でしたが、お子様が危うく落ちそうになる一幕も・・・(汗)。
魅力とリスクは表裏一体ですからね。

僕の渋滞ナビ

僕はカーナビを使わない主義です。
今ももちろん使っていませんが、今後も使わないつもりです。

使えば便利なことはわかりきっているんですが、使い始めると地図が全く頭の中に入らなくなってしまうことが判りきっているので、あえて使いません。
ということで、どこか初めての場所へ行く時には、毎回必ず地図を印刷して持っていきます。 

そんな古臭い僕にとって、大変ありがたいサービスがあるのでお知らせします。
渋滞情報をリアルタイムで必ず教えてくれる、JARTICの渋滞情報テレフォンサービスです。
僕は車で現場へ行ったりすると、ほぼ毎回このテレフォンサービスに電話をかけて、目的地まではどの道を通って行ったら空いているのか?を確認しています。

携帯電話からだと【#8011】にかけるだけなのですが、よほど回線が混んでいるときを除いて、大体いつもオペレーターの方が 電話に出て対応して下さるので、自分の現在地と目的地を伝え、どの経路が空いているかを教えてもらって、非常に助かっています。

もしまだ使ったことがない、という方は、ぜひ一度使ってみて下さい。
高速道路だけではなく、一般道の混み具合も教えてくれますよ。

JARTICさん、いつもありがとうございます。

あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家

雲台

今日、とても嬉しい荷物が届きました。
それはこれです(↓)

雲台

ってこんな画像を見ても、ほとんどの人はこれが何かわかりませんよね。
これは雲台(うんだい)というものです。

写真を撮る際、三脚のてっぺんにこれを載せます。
カメラを三脚に取り付けるための部材です。

なんで建築家がこんな部材の話をブログに載せんねん、と突っ込まれそうですが、実はこれも大切な商売道具です。
というのも、ホームページに掲載している竣工事例写真を撮るためには、どうしてもこのクラスの雲台が必要だからなんです。

今まで使っていた三脚や雲台はアマチュアユースのもので、どうしても安定感がいま二つ・・・だったのです。

一方この雲台はイタリアのマンフロット社製のプロユースの雲台です。
これで今までは東風の押入に眠っていた、ジッツオのプロユース三脚がようやく使えるようになります。
(わかる人にはわかってもらえるネタだと思いますが・・・マニアックですみません)

三脚もこの雲台もともに中古品ですが、やはり安定感が全然違います。
とても新品は手が出ないので、ずっと以前から機会を見つけてはオークションでいい出物を探していたんですが、一昨日ふと探してみるとこいつが手ごろな値段で出品されていたので、迷わず購入しました。

今週末には明石のK様邸の竣工写真を僕が撮るのですが、これでようやく足元が固まってブレない写真が撮れそうです。

僕が学生の時に勤めていたアルバイト先は建築写真専門の企画・編集社だったので、建築写真の撮り方を建築写真のプロカメラマンからいつも教わっていたのです。

何を隠そう、僕が学生時代に撮った写真も実際に出版されている本に使われたりしているんですよ。

湯島のあられ屋さん

火曜日はNPOの会議に出席するため、東京へ行っていました。
昼過ぎに会議は終わったのですが、せっかく東京に来たのでどこか見て帰ろうと思い、湯島にある旧・岩崎邸公園へ行くことにしました。

湯島
会議の行われた四ツ谷から地下鉄で湯島へ向かってテクテク歩いていると、見ていてほっこりするようなあられ屋さんを見つけました。

写真ではわかりにくいのですが、ショーウィンドーのガラスは歪みのある昔のガラスが使われています。
お店の構えをとても清潔にされている様子や、また昔のままの大きな1枚ガラスが割れずに今も使われていることなどから、店主様の矜持や心意気を感じ、嬉しくなりました。

やっぱり何かちょっと買わせてもらって、二言三言、言葉を交わしてくればよかった・・・と後になってちょっと後悔。

その後、旧・岩崎邸公園へ。

旧・岩崎邸公園は、三菱の創業家である岩崎家の旧宅だった敷地と屋敷を、今は東京都が公園として一般公開しています。

敷地内には洋館と和館の他、山小屋風の撞球室(ビリヤード室)の合計3棟が残されています。
一応全て観てきましたが、やはり僕が見たかったのは和館です。

岩崎邸

どの建物も内観の写真撮影は禁止されていたので、残念ながら内観写真はありませんが、広縁の天井板(長さ7間通しの柾目幅広板)がすごかったです。
さすが岩崎家、という感じでした。

京都の数奇屋のようにいろんな材料を取り混ぜて使う自由闊達さはありませんでしたが、とことん吟味された材料を集めた御殿、という雰囲気の建物です。

むしろ興味深かったのは、撞球室の建物です。

遊びの空間ということで、デザインは山小屋風に校倉作り(というか、ログハウス)と同じつくり方になっていますが、ここで使われている材料もすごい。

柾目のスカッと通った、上質の芯去り栗角材だけをふんだんに使っていました。
栗校倉1

角材と言っても、90mm角くらいの太い木ですよ。
しかも真っ直ぐの。
信じられません。
もちろん、白太なんて使われていません。 


↓栗柾目角材の詳細写真。
こんなおとなしい、上品な材料です。

栗校倉2

僕は洋館にとんと興味がないのであまりちゃんと見ていません(恥)。
しかし撞球室でこんな調子ですから、本館である洋館にはマホガニーやオークなど、これ以上にとんでもない木が
「これでもか」
というほど使われていることでしょうね。

龍馬伝の効果でしょうか、館内には平日にもかかわらず結構多くの見学者がいらっしゃいました。

あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家