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神戸市S様邸増床工事 中間検査に合格しました

神戸市内で2008年に竣工したS様邸。
お子様達の成長に伴い、個室が必要になってきたため、竣工当初より計画に組み込まれていた、大きな吹抜けへの増床工事が始まっています。

下の画像は竣工当時のものですが、体育館のような大きな吹抜け空間の半分に、梁を何本か新設し、フローリングを張っていく工事です。

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(※画像をクリックすると、見やすくなります)

 

昨日は指定検査機関の中間検査を受けました。
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↑ 太い梁は竣工当時からあったもの。
それに架けてある細めの梁を今回新設しました。

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今週から大工さんが張っていく予定の、杉のフローリング。
国産の無垢材で厚みは35mm。
奈良県吉野産の杉で、人工乾燥がかけられた木材です。
フローリングだけは、いつも人工乾燥材を使っています。

「子供たちの通学期間に工事をするとやはり落ち着かないので、夏休みの間に工事をしたい」

というS様ご夫妻のお考えもあって、今月中には増床工事が完成する予定です。
また進捗状況をご報告しますので、どうぞお楽しみに。

 

 

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世界に、300年先も美しい風景を

2013の杉 製材が始まりました/天然乾燥・葉枯らし材でつくる伝統構法の家

7/23(火)に奈良県桜井市で今年の杉の製材を行いました。
和歌山県田辺市の山中で伐採して頂いた、西北斜面に生えていた杉です。

樹齢は約100年のものですが、あまり大きな木は頼んでいないので、どれも小ぶりな木ですが、林業家の福本様が選りに選ってくれた逸材ばかりで、節はありますが目の詰み具合や通直性も素晴らしく、いい木ばかりでした。

この日は朝から1日かけて約30本の原木を製材して頂きました。
全て挽き終えるまでには、あと4-5日かかる見込みです。

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↑ 製材する前の原木たち。長さは4m。

今回は荒皮を先にむいておいてから製材します。
木口に書いてある番号は、木材1本ずつに打つ通し番号です。
製材時に、木目、色、節の多寡と大きさなどを記録しておいて管理データとして残しておくための番号です。

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↑ 年輪が非情によく詰んでいます。
芯の偏りもほぼなくて、とってもいい木です。
(ほとんどすべてこんな木を揃えて下さいました)

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↑ 市場で買うのではなく、山で買うと林業家が気を利かせて少し長めに玉切りしてくれます。
発注は4mでお願いしていても、だいたい20cmくらい長くしてくれるのはとてもありがたい限り。
人差し指で抑えているところが、端から測った木材の長さ4mの位置ですが、実際の材料は4230mmあります。

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↑ 今回製材をお願いしたのは、奈良県桜井市の森口製材所さんです。
50代前半の社長さんですが、とっても丁寧に挽いて下さってありがたいです。

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↑ すこし太目の木からはこんな素晴らしい梁がとれます。
末口φ320mmくらいなので、決して大きな丸太ではないのですが、どれもとっても素直な木ばかりでした。

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↑ この木は長さ4m、巾135mm、背305mmに挽きました。
これから1年以上天然乾燥させます。

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↑ 色合いはちょっと違いますが、木目だけなら吉野材と言っても通りそうです。

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↑ この日は梁・桁材、長さ4mのものばかりを固めて挽きました

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↑ 原木から梁・桁を採る際に出てくる切り落とし材。
これは鴨居や方立てなど、化粧の枠材として使います。
厚みは35mmと45mmの2種類で挽いてもらいました。

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梁・桁の厚み調整のために出てくる、15mmの切り落とし材は野地板として使います。
節の少ないものは化粧野地板や腰板用に、節の多いものは下地用にと分けて使います。

東風ではこうやって木材を作っています。
まず信頼できる林業家に直接依頼して、伐採・葉枯らしさせた旬伐りの原木を調達。

次に製材所で一本ずつ木を観ながら製材し、そこから1年以上かけてゆっくり天然乾燥させる。
(今、自社ストックしている材で一番長く寝ているものは、伐採後7年経っています)

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→ http://www.mokuzo-architect.jp/

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竣工して3年。伝統構法・石場立ての家@京都市

昨日(2013.02.19)は、外構工事のご相談で、京都市N様のお宅に寄せていただきました。
2010年竣工の伝統構法・石場立ての家です。

こちらのお宅は、東風にとって、この上なく大切で思い入れの強い家ですが、
行く度に素敵に住んでいらっしゃるご様子に感心します。

最近飼い始めた犬のなじゅちゃん(メス)が、薪ストーブの前でまったりしてました(笑)。

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薪ストーブの目の前が、彼女の定位置なんだそうです。

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 ↑ 「ん? な~にぃ~?」

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 ↑ 竣工した時に撮った写真は調度品が入っていなかったので少し味気ないものでしたが、

やはり生活が始まると空間に断然潤いが出てきます。

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 ↑ 左脇に写っているのは、ご主人の趣味であるLPレコードの棚。

ご主人はオーディオや音楽が大好きで、ダイニングカウンターの下にも
びっしりCDが並べられていますが、使われているアンプは何と真空管です。

 

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 ↑ 昨日は定期点検をする目的もあって、2階へもおじゃましました。

上の写真は、たくさん入り節がある北山杉磨き小丸太でつくった階段手摺。

竣工当初に小さな割れが何箇所か入ってしまったので、割れがどんどん
大きくなっていかないように・・・と心配していたのですが、もう大丈夫なようです。

 

住み始められてから数年経った家へお邪魔して、お客様の楽しそうな表情や
暮らしぶりを拝見させて頂くのは、建築家にとって、とてもうれしい瞬間です。

作り手としては、「いい建物ができたなぁ~」と感じる竣工時も、もちろん魅力的
なのですが、やはり建物はお客様のために作っているわけですから、それを
喜んで・気に入って使ってくださっている様子は、何物にも代え難い喜びです。

このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
→ http://www.mokuzo-architect.jp/works_kyoto1.html

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通し柱効果とは?京都大学での振動実験(2011.08.08)を見学

昨日(2011/8/8)、京都大学で行われた振動実験に行ってきました。

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上のような2階建ての木造フレームを大きな振動台に載せ、実際にフレーム全体を地震波で揺らし、その挙動(傾きや破損状況など)を観察するという実験が行われました。

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普段、木造建築を手がけている全国各地の設計士や工務店さんが見学のために集まっており、みなさんの関心の高さも伺えました。

昨日の実験の目的は

「通し柱の太い/細いによって、地震時の建物の挙動にどのくらい変化が見られるのか」

という、【通し柱効果】を確かめることです。

現在、もっとも一般的な木構造として使われている在来工法の場合は、どちらかと言うとこの通し柱効果は少ないと思います。

しかし、昔からの伝統的な古民家などで用いられている伝統構法の場合は、この通し柱効果がかなり効いていることが昨日の実験でよくわかりました。

昨日の実験を詳しく解説すると、とても難しい話になってしまうのでここでは割愛しますが、イメージとして理解して頂くために図を描いてみました。
もしよろしければご覧になってみてください。

通し柱効果とは?

→ tooshibashirakouka0808

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伝統的な木造建築物における床構面の変形実験

2011/8/2(火)に大阪大学で【伝統工法 床構面の面内せん断試験】が行われ、見学に行ってきました。

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上の写真は試験中の状態で、四角いフレームの上から厚み約3cmの杉板を釘で打ちつけたものをタテに起こし、横から力を加えて変形させたものです。

緑色の点線と黄色の矢印は僕が書き加えた線です。
杉板を張ったフレーム(緑点線枠内)が頭頂部で黄色→方向に引っ張られているため、平行四辺形に変形しています。

 

杉板は2階床板として床梁に直接とめられているものを想定して作られています。

この実験では、建物の床の部分が水平地震力を受けた時に、
【どのくらいの力で-どのくらい変形するのか】
という変形度合いと力の関係を調べることが目的です。

床を調べる実験なのに、試験体が垂直に起きているから、ちょっとピンと来ないですね。

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フレーム変形後の杉板端部の拡大写真です。
各杉板は長さ90mmの鉄釘で打ち付けられています。
水平方向に加力されているので、フレーム全体が平行四辺形のように変形し、杉板が1枚ずつずれている様子がわかります。

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変形後に板を横からみたところです。
所々、釘の頭が抜けてきて浮いています。

 

これは3ヵ年計画で進められている、「伝統的工法を用いた木造建築物の設計法確立」のために、木造軸組みの物理的データを集める目的の一環で行われた実験です。

実際にこういう実験を見ると、いろんなことが判ったり、感じられたりして、とても興味深いです

8/8には京都大学でまた別の実験が行われることになっており、それも見学してきます。
次は通し柱の効果を調べる変形実験です。

 

 

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フィードバック/京都市・石場建て伝統構法の家

2010/06/04(金)の晩のことです。

3月末に竣工した、京都市N邸で建築主のN様が宴会の席を設けて下さり、工事関係者と林業家、それから東風スタッフでおじゃましました。

当日は、N邸の木を出して下さった静岡の林業家4名、大工の棟梁1名、左官の職長1名、東風3名のほか、N様のご友人・ご親戚の方など、総勢20名以上のみなさまが一同に会し、夜遅くまでいろんな話に花が咲きました。

3年前、N様のお宅を設計に着手した際には、設計の一番最初の段階から

「リビングでは20-30名が集まって、座卓を囲んで食事をしたりできるように」

というご要望がありました。
その実際の風景に居合わせることができて、20名ぐらいでちょうどいい空間だなぁ、と実感しました。

宴会の最中には、N様(ご主人)が工事中に撮り溜めた写真を自らプロジェクターを使って映写・解説して下さり、それを傍で見せてもらっている僕ら東風スタッフとしては、もううれしいやらこそばゆいやら、何とも初めての経験でした。

でも、N様がとても喜んで下さって、この家をとても気に入って下さっていることが痛いほどよくわかり、何よりもそれがとても嬉しかったです。

それともうひとつ。

今回は、木を出してくれた林業家である、静岡の鈴木林業のスタッフの皆さんが現場であるN様のお宅に来てくれて、自分たちが出した木でつくられた建物を観てもらうことができたことが良かったです。
(本当は、他にも木を出して下さったり製材をして下さった静岡の皆様にも来て頂きたかったのですが)

林業家は、毎日木に接しているにもかかわらず、実際に自分たちが出荷した木を使って作られた家を見たり、使って下さったお客様とも話をしたりお礼を言ってもらえたり、といった機会に立ち会えることはほとんどありません。

東風だけでなく、木の家をつくる際に一番大切な素材=木材を提供して下さっている方々なのですが、考えてみればおかしなことですね。

今後は東風でも、もっともっとこういう機会を増やしていって、林業関係者のみなさまに自負と誇りを感じて頂けるように努力したいと思っています。

そういう意味でも、家を建てる際に

「どの山から出てきた木なのか?」

ということをきちんと記録しておき、ちゃんとお互いをつないであげるというのも、僕たちの大切な仕事なんだなぁと、今さらながら再認識しました。

このお宅の家づくりの全容はこちらのページでご覧になって頂けます

 

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京都市N様邸竣工写真-2/伝統構法石場建て住宅

昨日に引き続き、京都市N邸内観の竣工写真をご紹介します。

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↑ 玄関です。
ものすごくシンプルな玄関ですが、いろいろ苦労が詰まっています。

(話し始めると長~くなるので割愛しますが、過去のブログで
そのうちのいくつかはご紹介済みです)
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↑ リビングの吹き抜けと薪ストーブです。

完成見学会の時には建具が入っていなかったのですが、無事土壁も乾いて建具が入りました。

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↑ ダイニングカウンター越しにリビングの反対方向を見たところです。
このダイニングカウンターに使っている木は、クライアントのN様ご夫妻が2年前の伐採に立ち会われた、思い出深い木です。

ついでに言うと、テレビが載っているカウンターの1枚板や、玄関の式台に使われている1枚板も全て同じ1本の木から採りました。

原木で木を買うとこういうことができるんですよね。

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↑ 最後はキッチンです。
このキッチンは大阪のステンレスキッチンメーカー/ルプさんの製作によるものです。

最近、このようにカウンターの下には引き出しなどを何も設けない、すっとんとんのキッチンを所望される方が増えています。

実はこれらの写真以外にも、もっといろいろとご紹介したい写真を山ほど撮っている(笑)のですが、このくらいにしておきます。

 

このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
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京都市N様邸竣工写真-1/伝統構法石場建て住宅

京都市N邸では土壁もほとんど乾き、木製建具も入ってようやく建物は完成の姿になりました。

土日の2日間で作業の合間に竣工写真を撮ってきましたので、そのうちの何枚かをご紹介します。
※全ての画像はクリックすると拡大表示できます。

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外観はこんな感じです。

外構がまだ一部仕上っていないので、足元をカットしているアングルで撮りました。

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上の写真は玄関まわりです。玄関の建具は京都らしいシンプルな格子戸にしています。

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この写真(↑)は南側の外観を横から撮ったカットです。

屋根には樋をつけていないので、造園を担当して下さった宮川庭園の宮川さんが古瓦を使って雨落ちを作ってくれました。

砂利が敷き詰められているところは、巾 60 cm × 深さ 30 cm ほどの排水溝になっていて、屋根からここに落ちた雨水は砂利の間を縫って公共下水に排水されるようになっています。

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上の写真はリビング南面の窓を通じて、照明で照らされた内部の木組みを外から撮ったカットです。

昼間は外の方が明るいので、外からはガラスに反射して室内の木組みは全く見えませんが、夜になって室内の方が明るくなると、吹き抜けの木組みが外から丸見えになって、建物の表情が一変します。

設計した本人が言うのも何ですが、毎日この景色を見ながら家に帰ってくることができるのは、とっても羨ましいなぁ・・・と思います。

明日は内観の写真をご紹介しますのでお楽しみに。

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造園工事が進んでいます

先日、完成見学会を開催させて頂いた京都市N邸では外構の造園工事が進んでいます。

雨落ちの溝の形がほぼ完成し、飛び石や靴脱ぎ石が据わりました。

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不思議なもので、石が据わってくるととても落ち着いた感じになってくるんですよね。

 

 

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夜景/天然乾燥・葉枯らし材でつくる伝統構法の家@京都市

一昨日の夜、京都市N邸でNさんご夫妻と外構の打合せをしている時に、夜の建物をまじまじと見る機会がありました。

奥様から
「さとうさん、階段めっちゃきれいですね」
と言われてふと思いつきました。

見学会の時に夜景を見てもらうのも良いのでは? と。

 

実は東風でつくる建物の多くは、夜に外から見ると建物の中の木組みが間接照明に照らし出されて、昼間とは表情が全く逆転してなかなかいい感じになるのです。

今回のNさん宅の夜景写真はまだ撮っていないのですが、東風のホームページでは神戸のSさん宅の夜景写真を掲載しています。

参考までにご紹介しますと、昼間はこんな感じですが、夜になるとこうなります
ねっ?表情が一変するでしょう?

 

ご多分に漏れず、Nさんのお宅も夜景がとっても魅力的です。

ということで、見学会の開催時間を下記の通り少し延長しました。
【終了時刻両日共に 18:00→20:00に延長】

もちろん、昼も来て、夜も来る、というのも大歓迎です(笑)。

 

本日は階段の夜景写真のみご紹介します。
(三脚・ストロボを使わずに撮ったので、若干ブレてますがご容赦下さい)

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このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
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