堺市の長屋門 竹小舞下地/石場建て伝統構法、数寄屋、手刻み、和風モダン

ブログの更新が滞っており、現場の進捗状況に追いついていません・・・(汗)。
順番に少しずつアップしていきます。

大阪府堺市で建築中の長屋門、屋根が葺きあがったので、次は壁です。

まずは竹小舞(たけこまい)下地。

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東風で使う竹小舞は、一般のものよりも小ぶり(=細い)です。

別にわざと小さくしているわけではないのです。
「防虫加工していない竹小舞が欲しい!」
という、わがままなリクエストをすると、仕入先が決まってきてしまうためです。

しかしそこは勝手知ったる竹屋さん。
今回もちゃんと防虫加工をしていない竹を置いといてくれました。
もちろん、年末の伐り旬に伐った竹です。

左の少し幅広いものがえつり竹(間渡し竹)用。
右側の細いものが小舞竹用です。

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今回の竹小舞を編んで下さったのは、ベテランの職人・藤原さん。
上の写真は、えつり竹(間渡し竹)を入れているところです。

京都在住の職人さんで、だい~ぶベテランなので、わざわざ堺市まで来て頂くのは申し訳ないのですが、正直なところ下地職人さんって本当に少ないんですよね。

2009年に京都市で石場建て住宅を作ったときも、この藤原さんが来て下さいました。
まだまだがんばって頂きたいのですが、これから取り掛かる土壁の家はいずれも京都からはちょっと遠いんですよねぇ・・・。

「また下地編む家の仕事、言うてや!」

と藤原さんは言って下さったのですが、遠方の現場は負担をかけてしまいそうで、ちょっと声を掛けづらいなぁ・・・。

さて、竹小舞下地です。

編みあがるとこんな感じになります(↓)。

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土壁を食らいつけるために、竹と竹の間を少しずつ あけて編みます。

京都の場合は空きが1.2寸~1.5寸程度なんですが、この竹小舞だけの状態って、結構きれいなんですよね。
光が透過すると格子みたいな影が落ちて、なかなか写真映りが良いんです。

次回はこの竹小舞下地に荒壁をつける作業の様子を報告します。

がんばって現場に追いつかねば!

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